週刊大極宮

HEADLINE RUMORS燃えよ山椒大夫安寿のがまぐち厨子王の逆襲編集者Sのウラ情報まるひの秘書ヒショバナシノリノリ編集後記アンケートから

- 第523号 -

2011/12/22

HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

年末年始の「週刊大極宮」更新情報

 12月30日はお休み
 1月6日は通常どおり更新
 12月28日には「自作朗読会リーディングカンパニーvol.10」レポートをアップ予定

燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

自炊問題

 新聞などの報道でご存知の方も多いと思いますが、先日スキャン業者の業務差し止めを提訴するという記者会見に参加してまいりました。これについては種々な論議がありまして、たとえば同じ大沢オフィスでも、オイラと、安寿と厨子王の考え方が同じというわけではありません。
 オイラの考え方をここで改めて述べるならば、自炊行為そのものを読者の方がやるのに対しては何ら咎めだてをする気持ちはないのですが、業者によってスキャンされた電子データが簡単にコピーできる、それからスキャンに使われた裁断本がさらにネット上で売られているという状況は、個人的には今後出版業界の未来を明るく変える可能性があると考えている電子書籍事業全体に海賊版の出現によってマイナスの影響を与える、そういう危惧を抱いているわけです。したがって今回原告団のひとりに加わったのです。この裁判の行方がどうなるかは、まだ分からないところではありますが、多くのスキャン業者の方たちが、今年秋の質問状をきっかけにスキャン業務から撤退する旨の回答を寄せられており、読者本人の自炊に関してはなんらかの別の方法でそれがやりやすい環境をつくっていくということを、出版業界全体で考えていかなければならないのかなあと思ったりもしています。

 皆様よいお年を。

安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

多難な一年でした

 まだ多くの難と不安を残したまま、2011年は暮れていきます。
 悲しくて、怖くて、腹立たしくて、今年の私はよく泣きました。一方で、皆様からお寄せいただいた読者カードやお手紙に涙することも、何度もありました。
 津波で自宅を押し流され、蔵書もすべて失ってしまったけれど、瓦礫のなかからミヤベさんの本を1冊だけ見つけることができました――というお手紙に、担当編集者と一緒に泣きました。
 震災以降、とうてい本を読む気持ちになれなかったけれど、ミヤベさんの時代小説をぱらぱらめくったら、また読めるようになりました――というお手紙にも泣きました。
 3月11日以来、今もまだ仕事机の下で寝起きしているくらい、私は怖がりでいくじのない人間ですが、どんなときでも、小説を書きます。
 ちょっとのあいだ、現実を忘れて楽しかった。そう言ってもらえることが、私の生き甲斐です。
 ひとつひとつの本屋さんは、その町、その土地の未来を照らす灯台です。その光に導かれながら、そこに燃料を運ぶ船のひとつとして、行く年も来る年も過ごしていきたい。あらためてその思いを噛みしめた1年でした。
 皆様お一人お一人に、少しでも平穏な、温かな年の瀬のひとときがありますよう、心よりお祈り申し上げます。

arrow 厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー

◎今年はおしまい◎

 とはいうものの、この期に及んで打ち合わせをしたり書き下ろしたりしているわけですが。
 本年も大極宮からはこんなに本が生まれました。
 これもひとえに読者のみなさんのおかげでございます。
 それから書店のみなさまのご尽力にも感謝いたします。
 そして本造りのパートナーである編集者をはじめとする多くのスタッフにも感謝であります。
 たくさん本を出させていただきまして、ありがたい限りでございます。

ほんとうに多いです

◎ついで◎

 何となく月替わりになった大極宮twitterの背景とアイコンですが、今年のアイコンを並べてみましたよ。

ほんとうに多いです

 このコーナーがものすごく余白の多い細長いものになっている予感がしますが、気にしません。
本年もほんとうにお世話になりました。

 来年をお楽しみに。
(ちなみに今日は忘年会だそうです)

編集者Sのウラ情報

ありがとうございました。

 2011年最後の更新になりました。今年はなんといっても3月の大震災。出版業界にも大きな影響がありました。書店の被災、用紙不足、流通の停滞。それでも落ち着いてくると多くのかたが書店に戻ってきました。本が少しでも被災された方々に元気をあたえることができたとしたら、この業界の端っこにいるものとして嬉しいです。
 今年も、とあえていうべきでしょうが出版をとりまく環境はあいかわらず厳しいですし、環境が整ってきた電子書籍もビジネスとして成立しているとは言い難い状況です。
 2012年はどうなるのでしょうか。
 今年一年ありがとうございました。

まるひの秘書ヒショバナシ報

あと9日

 なんか焦りますねー。師走。今年もあと9日。この「週刊大極宮」も、年内最終更新となりました。
 皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 年内の「大極宮」の更新は、あとひとつあります。
 仕事納めの28日、年末年始スペシャルとして、朗読会の写真レポート「Reading
Company」をアップする予定です。
 10周年を迎えた朗読会の模様を、会場アンケートの声とともに、ぜひご覧下さいませね。

 更新日の本日12月22日は、六本木某所で大沢オフィスの忘年会です。
 さて、どんな美味しいものがいただけますやら。楽しみ楽しみ♪

間違い探し

 アンケートで「下火?」というコメントをいただきましたが、そんなことはありません。
 今も助かってますよー。
 前号でも、厨子王のコーナーにチェックミスがありまして、しっかりとご指摘をいただきました。で、こっそり直しました。
 来年も頼りにしていますので、よろしくお願いいたします。

 そんなわけで皆さま、楽しいクリスマスとすこやかな新年を!

ノリノリ編集後記

よいお年を!

 気がつけば…年内最後の「週刊大極宮」更新です。早いですねえ…。
 今年は世の中いろいろありました。そして個人的には慌ただしいだけの一年だったような…。ものすごく老けた気がします。確実に老眼は進みました。あとは…あっ、もう少し明るい話題にいたしましょう。競馬、有馬記念でよろしいでしょうか。
 先月のジャパンカップもそうでしたが、いいメンバーが揃いましたね。G1ホースが11頭ですから2強じゃ決まらないと思います。私の本命は…あえてG1ホースではない(G2すら獲っていない)レッドデイヴィス。鞍上が武豊と聞いて決めました。24年連続GI勝利記録の継続がかかってきます。阪神JFの1番人気馬で勝てなかったときで記録は途切れたものと思われたのがまさかの代打。武豊とはこのようなチャンスをことごとくモノにしてきた騎手です。明らかに格下の馬ですが、必死に追うはず。大番狂わせを期待します。唯一の心配は…昨年武豊騎乗で出走予定だったローズキングダムのように直前で出走を回避してしまうことでしょうか。出走すれば馬連の軸。基本総流しということで。とはいえオルフェーヴルだけは厚め。ジャパンカップでウインバリアシオンに負けた相手に先を許すはずがありませんから。てゆうかバリアシオンの仇をとってくれるはず。馬単表裏も買っときましょう。
 でわでわ皆さま、一年間ありがとうございました。来年も引き続き「大極宮」をよろしくお願いいたします。よいお年をお迎えくださいませ。
(契約更改で沢村が持っていた鯛がちょっと小ぶりで気になった…ノリ)

アンケートから

今年最後の間違い探し

◆いつも楽しく読ませていただいています。久しぶりに誤字を見つけました。厨子王の◎年末のインタビュー◎電子書籍に関するインタビューがありました。かっがりしたりしょんぼりしたり、応援したりするようなお話をしました。
かっがり→がっかり  ですよね、たぶん。

◆私は大極宮は土曜日の朝、ゆっくり読む事にしています。一時期間違い探しが流行っていたようですが、今はしたび?厨子王のコーナーで、がっかりしたり~が、かっがりしたり~になってますけど指摘する人いなかったのかな~?

・ご指摘ありがとうございます!!
まるひがこっそり直しました。
ありがとうございます。

- 523号 - 2011/12/22