大沢在昌・京極夏彦・宮部みゆき公式ホームページ『大極宮』
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- 第432号 -
2010/1/29
燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー
日本推理作家協会新年会
1月25日、日本推理作家協会の新年会に行ってきました。
今回からオイラは“いち会員”なので、挨拶をさせられることもなく気楽な感じ。
直木賞を受賞したばかりの佐々木譲さんが乾杯の音頭をとられて、賑やかな新年会でありました。
その後は編集者連中と銀座に繰りだして飲んだのですが…最後に行った小さなカラオケバーで思わぬ収穫があったのです。
カラオケを歌ったS英社のE口氏の歌声が加山雄三そっくり!
小学生の頃“若大将”ファンだったオイラは、まるで本人が歌っているような声に仰天し、思わず目を閉じて聴き入ってしまいました。
歌ったE口氏は年齢が40代あたまで、加山雄三の歌をそんなに聴いた経験がないらしく、むしろ曲もあまりわかっていないとのこと。当然、 似ているという自覚もない。
しかし…確かに似ているぞっ!
なので、練習を繰り返せば(まだちょっと早いけど…)大沢オフィスの忘年会で大きな出し物になるのはうけあいだと太鼓判をおしておいた。
オイラとしては、持っている加山雄三ベストヒット集のCDを貸すから覚えろよ〜! と言いたいぐらい。
厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー
◎今週の小波◎
先週は大波でしたが。今週はドタバタはしていなかったので小波です。
何だか直しても直してもやってくるインタビュー原稿とか、水木大先生関係の企画の原稿とか、死ねばいいのにとか、便所とか、べったり原稿というノーマルスタイルでした。
『数えずの井戸』も書店に並びました。あんな厚いものを並べてくださる書店の方に感謝ですね。発売日、およそ中央公論新社らしからぬ広告が新聞に載っておりまして、「はうあ」という感じでした。
ウラやオモテで紹介されている特設ページにも、変な仕掛けがある模様。草が生えます(←菊だそうです)。虫も出ます。ハンコも出ます。
でも、その後だそうです。で、その後のものも今後更新するそうなので、お楽しみにと担当が言っておりましたが、何のことだかわかりませんねこの書き方では。
『冥談』も、なんだかRが無料お試し版を作ったようで。手作りだなあみんな。こちらも、メディアファクトリー方面であれやこれやと悪巧みが進んでいる模様です。
そういえば恩田陸さんの『私の家では何も起こらない』(幽・連載)、朱野帰子さんの『マタタビ潔子の猫魂』(ダ・ヴィンチ文学賞受賞作)も並んでおります。うれしい限りであります。
そんな中で、僕は今週「雪隠の怪談」だか「厠の怪談」だか、とにかくトイレの話を書きなさいというので、便所の話を書きました。これって4月くらいなんでしょうか。
書いたといえば『死ねばいいのに』(小説現代)もついに5人目。雑誌掲載分はこれでおしまいなので、小説現代バージョンは実質最終回です。
書きおろし分の6人目をこれから書きます。5月を目処に単行本(講談社)になるらしいです。
それにしてもヒドイ題名ですね。誰がつけたんだろう。僕なのかな。
◎今週の司会◎
日本推理作家協会の新年会がありました。昨年、こうした公式行事の司会を担当するお役目を拝命いたしましたもので、行って参りました。
ご下命如何にても果すべし、ということですね。同日は理事会もありまして、こちらの出席率が非常によろしく、かつ議題が多かったにも拘らずスムーズに進行いたしまして。
時間が空いて大勢の作家が手持ち無沙汰になっているというのは少しオカシかったり。
集まりが悪いのではないかしらと懸念しておりましたが、大変な盛会でございました。
喜びのおすそ分けをくださいませと、乾杯のご発声を佐々木譲さんにお願いいたしました。
石田衣良さん&柳広司さんのビンゴももう定番です。ちなみに、前理事長がはじめて何かに当たった模様。東野理事長の年頭挨拶も、今回は心強い感じでありました。
みなさんにおかれましても、佳き年でありますよう。
◎おわかれ◎
北森鴻さんがお亡くなりになられました。
北森さんとは、数回しかお会いしたことがありません。しかし、扱う素材が重複していることなどもあり、また仕事以外の部分でも共通する話題があったりしたもので「今度ゆっくりお話ししましょうね」と、会う度に言っておりました。しかし、距離が離れていることもあり、なかなかタイミングが合わず、気がつくともう何年も経ってしまっておりました。訃報を耳にした時は本当に寝耳に水で驚きました。
お話したいことやお聞きしたいことがたくさんあったのに、残念でなりません。
ご冥福をお祈りいたします。
編集者Sのウラ情報
筋力アップ……
「数えずの井戸」、持ち歩くことを拒否するかのように、確かに厚く重いですね。でもあの重量感、存在感こそが「本」という風に感じませんか。文庫も手軽でいいのですがね。
「Kindle」に続き、「iPad」も発表され本格的な電子書籍リーダー時代の幕開けを感じさせます。まあ「iPad」はリーダー専用という位置づけではないようですが。この2社以外にも日本のメーカーも参入を予定しているようで、その覇権争いも気になるところではあります。
いずれにせよ、リーダーは日本語対応を含め、まだまだ先行き不透明でありますが、リーダー主流になってもレンガ本は残ってほしいな。そのためにも筋トレを……。
まるひの秘書ヒショバナシ報
今週の厨子王原稿メール件名
二億四千万の大極宮
昭和ヒット曲シリーズ、定着してきましたねー。
海老
先週号のウワサにあった「女子部新年会」をやってきましたよ。東京ミッドタウンの天ぷら屋さんで。
最初に出てきたのは、プリプリの海老♪
写真ではわかりにくいかもしれませんが、海老本体の手前にあるワシャワシャしてるっぽいものは、足の部分の天ぷらです。これがまたカリカリと香ばしくて美味しいんですよう。
「高級かっぱえびせんだねー」などと言い合いながら、三人でポリポリと。
で、その後も出てくる天ぷらの数々。
よーし、今度こそ写真を撮りまくってアップするぞー、と意気込んで行ったはずなのに……。おかしいなあ、後から自分の携帯を確認してみたら、この海老の写真が一枚あるだけですよ。食べるのとおしゃべりに夢中だったんですね。ホント、ダメダメなワタシ。あとはヨーコちゃんに任せます!
そんなわけで、こちらはタイトルも載せる写真も「海老」なのでした。
ノリノリ編集後記
太宗寺
先日、仕事で新宿御苑のあたりに行った際…ちょっと時間があったのでぶらぶらと散策をしていたところ、偶然「太宗寺」にたどり着きました。
太宗寺のことは知りませんでしたので、本当にぼんやり歩いていて発見という感じだったのです。
でっ、意外と広い敷地に入ってみると…なんだかいろいろありました。
まず入ってすぐ右手に江戸六地蔵の第三番“銅造地蔵菩薩坐像”。けっこう大きいです。正月に東京大仏を拝んだときもそうでしたが、デカイ像を見るとテンションあがりますね。
続いてお堂。都内最大級の“閻魔像”が安置されているのですが、残念ながら格子戸が閉められていました。でも格子戸に顔をくっつけて中を覗いてみると、デカイ閻魔様と目が合いました。直接観るよりも薄暗いせいか格子戸越しの方が怖いです。そのまま、さらに閻魔様の左に目をやると…“奪衣婆像”が目を剥いて睨んでいらっしゃいます。これはもう…思わず敬語を使いたくなる怖さですよ。
その他にも“布袋尊像”や塩に埋もれてほとんど見えない“塩かけ地蔵”などもあり、見所いっぱい!
思いがけず充実した時間つぶしになりました。
(今年は花粉の飛散が少ないとの予報がうれしい…ノリ)
アンケートから
今週の間違いコーナー
◆京極さんの記事に誤植と思われる箇所を見つけましたのでお知らせいたします。
「4」のラジオのところに「現場処理斑」とありますが「現場処理<班>」ではないでしょうか。
ご確認いただければ幸いです。
寒中とはいえ気温の変動が大きいようですからくれぐれもご自愛くださいますように。
来週も楽しみにしています(^^)。
◆誤字突っ込みます。
宮部先生の「ゲーム女の生きる道」の文中……
「DSならでわのシステムで」は、「DSならで『は』のシステムで」ではないかと。
辞書片手にご報告します。
・毎度おなじみチェックミスでございます。原稿に何度も目を通しているのに、なぜ気がつかないんでしょうねー。不思議。いつものようにこっそり修正いたしました。ご指摘ありがとうございますー。(まるひ)
地名も間違える
◆大極宮フェアの開催書店一覧は50音順にしてあるようなんですが、兵庫県三田市は「みた」ではなく「さんだ」と読むんです。
神戸と宝塚の間にないから「あれ? 三田はないの?」と思ったらいちばん下にあったので、「みた」と読まれたのかと思いました。
東京の方には「みた」と読まれてしまうのは仕方ないと思いますが、できれば今後はよろしくお願いします。
・あああ、「さんだ」でしたかー。何の躊躇もなく「みた」と読んでしまいました。失礼いたしました。ぺこぺこ。こちらもこっそり神戸市と宝塚市の間に移動させておきました。 いやー、地名の読み方は難しいですね。他にも間違いに気づかれた方は、ぜひお知らせくださいませね。(まるひ)