大沢在昌・京極夏彦・宮部みゆき公式ホームページ『大極宮』
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- 第492号 -
2011/5/13
燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー
GW
若干きしむ身体をかかえつつ、例によって勝浦で民宿のオヤジをこなしてきました。
4月上旬に絶好調だったゴルフは…絶不調。
鍼の先生に左腕から肩にかけての筋肉が落ちていると言われていたのですが、まさにそのとおりでプレイにも影響。
今は治って痛みもひいたのでこれからは左肩、腕、首周りを鍛える筋トレをせねばいかんなあと思っています。
GW中、もっとも特筆すべき出来事は…5月2日の釣り。
この日は天気が良く勝浦港も釣り人が多くて、繰り出した我々も竿を出す場所をさがすのにひと苦労。
やっと釣りができたのは、停泊していた漁業監視船の舳先のそばという…係留ロープなどが邪魔でひじょうに竿を振りづらい場所。
ところが、なんと! そこで何年かぶりに30センチオーバーのクロダイのキビレを釣ってしまいました。
釣具屋さんでキビレがあがるよとは聞いていたのですが、まさか本当にこんな大物が釣れるとは…。
ましてや当日は快晴ベタ凪ぎで、本来クロダイ釣りにはまったく向いていない状況。
にもかかわらずあっさりと、じつにあっさりと…釣れてしまったのです。
今までのクロダイ釣りの苦労は何だったんだ…と思いましたよ。
まあ唯一考えられるのは、大潮で潮が大きく動いていたことと、前日まで南西風が吹いて外海が荒れていたということでしょう。
それにしてもビックリでありました。
で、オイラの隣でその一部始終を見ていたK川書店のS戸氏も気合を入れて竿を握っていたのですが…その日はまったくアタリなし。
そして日も暮れそろそろ納竿にしようかという時、彼がちょっとトイレと言ってスタスタスタと竿から15メートルほど遠ざかったら…謎の大物が彼の竿を海中に引きずりこんでいきました。
その竿はオイラが別の竿の糸で絡めて回収したのですが、食いついた魚はハリスをブッちぎっていった後。
いったいあれはどんな魚だったのだろう…。
ほんの数秒の差で大物を逃がしたS戸氏は、なんという釣り運のなさなのだろう…。
オイラが釣りあげたキビレはその日の夜、塩焼きにしてみんなで美味しくいただきました。
厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー
◎先週とか今週とか◎
●邪神
世にも珍しいクトゥルー展・邪神宮~邪~トークショーを見学するため、遅れて銀座のヴァニラ画廊に行った気がします。
東雅夫(ふるさと怪談元締)さんや、天野行雄(日本物怪観光社長)さんや、黒史郎(平山夢明さんが名前の由来を勝手に考えて困っている)くんや、岩井志麻子(説明不用)さんがいらしたので間違いないかと。児嶋都さんが司会をしていたようですし。井上雅彦さんほか、出品されている方も多数いらっしゃいまして、水沫流人さんや岡部えつさん、石神茉莉さんもいらっしゃいました。というか、お客さんでぎっしりでした。来てくださったのに入れなかった方も多くいらしたとか。僕も入れないなと思ったんですが、つめていただいて申しわけない。あんまり申しわけないので、半分事務所に入ってました。
ヴァニラ画廊の~邪~展はもう終了しちゃいますが、スパンアートギャラリーで~深~展も開かれますので(展示作品は重複しないようです)、そちらも楽しみです。
●ダ・ヴィンチと幽
世にも恐ろしい「幽」怪談文学賞も第五回。ダ・ヴィンチ文学賞は第六回。おめでたい授賞式が行われました。
ダ・ヴィンチ文学賞大賞は工藤水生さん。「幽」怪談文学賞短編賞は平金魚さん、長編賞は三輪チサさん。いや、おめでたいことです。
実は、どうしてもスケジュールが調整できなくって、授賞式の前、まさに直前、「あの」平山夢明さんと「まじめに」対談させていただきました。ええ、「まじめに」やってもらいました。はい、「まじめに」やってくれました。
で、そのまま授賞式。岩井志麻子さん、高橋葉介さん、南條竹則さん、そしてもちろん東編集長の選考委員に加え、なんと福澤徹三さん、加門七海さんのてのひら選考委員、立原透耶さんや黒木あるじくん、荒蝦夷の土方さん、それから歴代受賞者もぞろりと勢ぞろい。
で、このたび「ダ・ヴィンチ」誌の編集長が横里隆さんから関口靖彦さんにバトンタッチ。横里さんは「怪談之怪」結成直後からずーーーーーっと編集長でした。ほんとうにお疲れ様でした。ってな具合で、こんだけ揃うことも珍しかろうと、記念写真をば。
受賞された方がた、おめでとうございます。
●じいちゃん川柳
第一回の締め切りがありまして、優秀賞が決まっております。まだまだ募集は続きますので、くわしくはこちら。
日本を元気にする「おじいさん」川柳募集!ページ
ああ、「早くおじいさんになりたい!」←それは川柳じゃないし。
●お豆腐を語る
化け大の講座、いろいろあって開催が遅れてしまいましたが、来週やらせていただきます。お相手は香川雅信さん。くわしくはこちら。
お化け大学ホームページ
その他、何かいろいろあったことはもう忘れました。ゴールデンなウイークでなかったことだけは、確実。
編集者Sのウラ情報
用紙不足は……
大震災からもう二カ月なんですね。もちろん被災者の方々のご苦労はこれから何年も続くわけですが。で、震災直後に騒がれた書籍、雑誌の用紙不足。このところあまり切迫した話を聞かなくなりました。西日本の工場からの仕入れや在庫、代替品でしのいでいるのでしょう。もしかしたらこれからが大変なのかもしれませんが。
書籍用紙、とくに文庫用紙は各社個性があります。黄色がかっている、赤みが強い、比較的白いなどなど。各社コストや読みやすさなどを追及して決めています。サイズも1?2ミリほどの違いですがまちまちです。そのため簡単に用紙を変えるというわけにはいきません。
みなさんも、この文庫の用紙が好きだというのはありませんか。新潮がいいとか文春好きとか。あ、この二社をあげたのには他意はありませんから。
ノリノリ編集後記
絵と馬
絵馬で祈願したいことはいっぱいありますが、そうではなく…GWは近場で絵と馬をそれぞれたくさん観てきました。
まず…芸術は爆発の「岡本太郎展」。「何だこれは!」と思わせなければ芸術ではないというだけあって、「…!?」の連続。でも観た瞬間、ズシンとくるんですよね。
場内で生前の岡本太郎氏の映像を観て「水木大先生となんとなく似てるなあ」と思ったりもしました。
それと会場ではTシャツなどのグッズも買いました。残念ながら海洋堂制作の岡本太郎アートピースコレクションは完売でしたが…。
このような企画展はミュージアムショップも含めて展示会だという気がします。マグネットとか気にいった小物を一つ買えるだけでも嬉しいですからね。
そして…京極さんも参加している「邪神宮展 第1期」にも行きました。
ここも「何だこれは!」です。会場のヴァニラ画廊そのものが妖しくて、アートな雰囲気に浸れます。
うかがったときはちょうど同展示会のキュレーターを務める児嶋都さんと日本物怪観光の天野さんがいらっしゃったので、その場で書籍「邪神宮」を買って作品が掲載されているページにサインをしていただきました。
第1期は明日14日が最終日。第2期は同じ銀座でも場所をかえてスパンアートギャラリーで24日から開催のようです。
事務所の近くでいつでも行けるとふんでいた「シュルレアリスム展」もやっと行きました。
書籍「邪神宮」を読んで(作品を眺めて)、クトゥルーって何?という感じのまま行ったら、シュルレアリスムなんてますます「何だこれは!」です。今までダリとマグリットの絵ぐらいしか知りませんでしたから。
昨年はゆるーい感じの印象派絵画展ばかり観ていたので、GWに行った「何だこれは!」3連発はかなり刺激になりました。
…ってゆうか頭が痛くなりました。使っていない頭であれこれ理解しようとしたせいです。作品は考えちゃダメ、感じればいいだけですね。
で、なにかでリセットしなければと…編集者Iさんからいただいていた関口尚著「はとの神様」(集英社)を読みました。青春小説。イッキ読みできて面白かったです。
さて、馬の方は…GWの初日と最終日に東京競馬場へ行きました。
前回ここで応援しますと書いたウインバリアシオン号が、見事に青葉賞を勝ってダービーにコマを進めました。配当もおいしかったです。もちろんダービーも応援に行きますよ。騎手はアンカツに決定。期待が高まります。
(花粉症終了。やっとマスクなしの生活になりました…ノリ)
アンケートから
映画『豆富小僧』
◆『豆富小僧』を子供と一緒に観に行ってきました。
豆腐小僧ちゃんがかわいかったです。
親子で楽しめました!
・3Dで見る豆腐は見事に揺れてましたね~。
豆富ちゃんグッズもたくさん出ているみたいですね。
携帯電話用ストラップが欲しいなあ、という声がオフィスではあがっております。