大沢在昌・京極夏彦・宮部みゆき公式ホームページ『大極宮』
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週刊大極宮
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- 第455号 -
2010/7/26
HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ
新連載
「小説すばる」8月号からスタートした安寿の新連載『ここはボツコニアン』は、当サイト「ゲーム女の生きる道」でひらめいた題材らしい…。
「あんじゅう」
ポストカードなども出来ている模様。くろすけがキュート。
燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー
猛暑が…
続いております。みなさまは健やかにお過ごしでしょうか。
先日、タイから来ている友人のH田さんと食事をした際、彼曰く…「タイの方がはるかに涼しい」ということでしたが、それぐらい今の東京は暑いのです。
その暑いさなか、月イチの定例ゴルフコンペが成田のゴルフ場でありました。
ゴルフを始めて30年…自分史的には一番暑かったゴルフです。とにかく風がない。それは場所が内陸だったことが理由なのでしょうが、ジリジリと容赦なく太陽が照りつける。なのでさすがに客も少なく、ゴルフ場はガラ空き状態。「熱中症にだけは気をつけよう!」と全員で言い合って…水分を取り、ことあるごとにカラダを冷やしながらのゴルフとなりました。
で、スコアのほうは90を切るのがやっとというていたらく。こんな状況でも良いスコアでまわってくる人間がいるのには、まったく感心してしまいます。
暑いのが好きなオイラでも、40半ばを過ぎてからは熱中症にかかりやすくなり、かならず真夏のゴルフの後は頭痛がおきる。それを避けるため常にクーラーボックスを持参し、凍らせた保冷剤で首筋や腋の下を冷やしたりしているのだが…なかなかここまで暑いとそれも難しい。
しかし、つくづく思うのだが…ほんの10年前までは35度を超える気温はそんなになかったような気がする。ほんとうに東京は亜熱帯になりつつあるなあという感じ。であれば、亜熱帯らしくスコールでも降ってくれれば気温が下がって涼しくなるのに、雷雨が来るのはだいたい関東北部。南部はめったに夕立も起きない。
いくら晴天続きとはいえ、もう少しバランスがとれればいいのに…なんて暑すぎる空を眺めては、こんな日はゴルフじゃなくて海水浴だろう(そおいえば海水浴もしばらくしていないなあ…)とか思いながら…夏休み前を過ごしております。
厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー
◎今週の恠異学会◎
東アジア恠異学会第66回定例会が開かれました。会場は東京。しばらく参加できていなかったのでとるものもとりあえず行ってまいりました。
テーマは「怪異学の射程」。発表は群馬県埋蔵文化財調査事業団専門員の高島英之さんによる「出土文字資料からみた古代東国在地社会における祭祀」、茨城大学教授・ 伊藤聡さんの「冥衆との対話―特に「魔」をめぐって」、立命館大学大学院非常勤講師・図師宣忠さんの「中世南フランスにおける異端審問の展開と「異端」へのまなざし」。『怪異学の可能性』で示されたこれまでの積み上げを、考古学や思想史、西洋史などに重ね合わせ、「怪異」を切り口にすることで見えてくるもの、つまり怪異学の「射程」を見定めようという試みです。学際的という言葉では表し切れない、ジャンルを超えたシンポジウムでありました。久しぶりに榎村寛之さんや久禮旦雄くん、高谷知佳さん、それから化野燐さんともお会い出来まして、終了後も話は尽きないのでありました。
◎今週の古典遊戯◎
古典遊戯研究会がありました。今回も「道才カルタ」「八八」などを大の大人が熱心に。勝ったり負けたり。負けてがっかりしたり暴れたりする人もいらっしゃいますが、まあ勝負というのは本来「お約束」でなりたっているものでありまして、勝者と敗者に優劣はございません。「ナニガナンデモ勝タナケレバナラヌ」「勝たなきゃ意味がない」的な、そういうくだらない精神論めいたもんじゃありませんね。経過と結果を楽しむもんです。楽しゅうございました。
◎今週のお礼◎
推理作家協会の理事会に出席するために都心に出たので、これを機会に中央公論新社に寄らせていただきました。ツイッター井戸端組を中心にして拙著『数えずの井戸』を応援してくださったみなさんへ、お礼状を書こうと思ったわけで。担当の変種Nの思いつきで始まったこの企画ですが、応援してくださったみなさんには抽選で何かをプレゼントしようという運びになり、ぼくは実用的なものがいいよと言いまして、まあ京極賞は「おこめ券」ということになったわけですが、考えてみれば、応援していただいたというのに「著者が選ぶ」なんて、そんな不遜なことはできやしません。全員になにか差し上げて、「おこめ券」は抽選ということにさせていただきました。
で。
いっぱい書きました。感謝のキモチ。
書いているうちにNがなんかどっかから高価そうなツボを持ってきて抽選の紙を入れているのを見たもので、割ったりしたら大変と思ってさっさと一枚選び、ツボを元の場所にもどさせました。ホントに割ったらどうするんだ(笑)。
井戸端組は引き続き安寿姫の「あんじゅう」を応援するチームとして継続する予定ですので、よろしくお願い致します。
関わってくださったみなさん、ありがとうございました。
◎今週の見本◎
裏で紹介されておりますが、『西巷説百物語』『コミック版魍魎の匣5』『コミック怪vol.11』『怪0030』(すべて角川書店)がそろって完成。
『怪』も31冊目です。今回は遠野特集。読みごたえアリ。『幽』でも以前遠野特集を組みましたが、まったく違う仕上がりになりました。
『コミック怪』は、志水アキさんの「狂骨の夢」がスタート。いや、まさかあれがコミック化されるとは。どうなるんでしょう。
で、『巷説』も西で五冊目。書き下ろしにはあの人とあの人がゲスト出演しています。
そんなわけで、明日は発売記念イベントだそうで。これから朗読用の台本を作ります←自家製。
編集者Sのウラ情報
あんじゅのあんじゅう……
そろそろ安寿の新刊『あんじゅう 三島屋変調百物語事続』と厨子王『西巷説百物語』が書店に並びはじめます。『小暮写眞館』『死ねばいいのに』に続く新刊同時発売ですが、ともに百物語なんですね。「三島屋」が2冊目、「巷説」が5冊目、百までは遠いですなあ。
なかでも安寿の『あんじゅう』ですが、新聞連載時の南伸坊さんの挿絵がふんだんに使われていて、見るだけでも楽しい本に仕上がっています。まもなくこの「大極宮」で公開する立ち読みでは、挿絵はいれていません。ぜひとも書店でその楽しさをお確かめください。
楽しいといったら『西巷説百物語』も負けてはいません。カバー裏には……。こういった手間隙かけた編集者の仕事も作品の一部です。ぜひお楽しみください。
ノリノリ編集後記
コミック化
角川書店から年に4回発行されている漫画誌「コミック怪」の夏号より、『狂骨の夢』と『あやし』の連載がスタートしました。
『狂骨の夢』は『魍魎の匣』に引き続き、志水アキ先生が作画を担当。
『あやし』の作画は、皇(すめらぎ)なつき先生です。
どちらもイイですよ?。ぜひ読んでみてくださいませ。
でっ、明日24日は…『西巷説百物語』発売イベントに、コミック版『巷説百物語』の作画を担当されたマンガ家の日高先生と観に(聴きに)行きます。なんとウワサによりますと…月刊漫画誌「コミック乱」で、コミック版『後巷説百物語』が年内にも連載スタートするとのこと…。もちろん作画は日高先生。こちらも楽しみであります。
(愛馬ウインベルセルク号が25日の新潟10R「麒麟山特別」に出走します。仕上がり順調との知らせがありました。昇級戦でも勝機ありそう!?…ノリ)
アンケートから
書店にて
◆いつも楽しみにしています。
この前、「小暮写真館」が目の前で売れるのを見ました!
「小暮…」は安寿の名前で、「死ねばいいのに」は題名で、本を見て反応しておられます。
以上、報告でした。
・パトロールありがとうございます。
引き続きよろしくお願いいたします。