週刊大極宮

HEADLINE RUMORS燃えよ山椒大夫安寿のがまぐち厨子王の逆襲編集者Sのウラ情報まるひの秘書ヒショバナシノリノリ編集後記アンケートから

- 第516号 -

2011/11/04

HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

ドラマ『火車』ポスター

オフィスの玄関は『ドラマ 火車』ポスターに占領されているらしい。
でかいです

放映は明日ですね。我々スタッフも楽しみにしております。

燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

リーディングカンパニー

 おかげさまで、第10回リーディングカンパニーを無事に終了することができました。
 そして恒例となりつつある開演前の厨子王との物販もたいへん好評で、準備した「新宿鮫ジッポライター」が売り切れてスタッフも大喜びでした。
 また公演を10回も重ねると、お客様との一体感というか…一緒に朗読会の空気を盛り上げているんだなあというのをしみじみと感じたしだいです。
 今回はリクエスト大会で三人パート2本でしたが、来年また本来の公演構成にたちかえるとソロパートと三人パートです。今回のようにソロパート無しだとプレッシャーが軽くて精神的にラクなのですが…やらなければいけないとなるとどの作品をやるかも含めて苦しいなあと今から思ったりもして…。
 まあ一方で来年は会場がまだ決まっておらず、どこになるのかが楽しみでもあります。
 とにかく朗読会にご来場いただいた皆さま、ほんとうにありがとうございました。

ありがとうございました

安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

ゲーム女の生きる道

 29日の朗読会は爽やかな好天に恵まれ、おかげさまで盛況のうちに、第10回の節目の公演を終えることができました。ご来場いただきました皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
 この10年はあっという間でしたが、朗読会の思い出は楽しいことばかりで、時が過ぎても色褪せることはありません。お寄せいただく温かな応援メッセージは、私たちが仕事に向かうときの原動力にもなります。
 今年は、10年間よく頑張ったご褒美に、可愛らしい手作りの金メダルもいただきました。私が生まれて初めてもらった金メダル♪ 大事にします(*^o^*)
 私たちの朗読会においでくださり、わずかな時間ですが楽しみを分かち合い、チャリティーにご協力くださる全ての皆様に、あらためて心より御礼申し上げます。

arrow 厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー

◎山田風太郎賞◎

 先々週、選考会に行ってきますと書きっぱなしにしておりましたが、ちゃんと行ってきました。
 赤川次郎、桐野夏生、重松清、筒井康隆各選考委員による真剣な討議の結果、ご存知の通り高野和明さんの『ジェノサイド』が受賞となりました。
 角川三賞の授賞式は今月の25日です。高野さん、おめでとうございます。

◎南極◎

 柴田錬三郎賞に関するインタビューがありまして、その後、集英社と来年の打ち合わせがありました。お祝い(というか「小説すばる」歴代編集長の恥ずかしい話特集)もしていただきました。でもって、あの『南極』が文庫になったりもします。僕は必死に止めたのですが、「作らせてくれ」と本人が言うので、荒井良さんに張り子も作っていただきました。
 どう見てもソフビに見える、張り子。どこまでも無意味な感じですね。

すだれ…

◎ガベコレ◎

 三年目を突破しても何も変わらない東京ガべージコレクション。相変わらずハイテンションの平山夢明さんと、いつもローテンションの私。そしてくだらない内容。あまりにもくだらないので、「HONZ」の東えりかさんのコーナーが新設されました。ガべージに知性が宿るのか、東さんがガべージに染まってしまうのか、どうなるんでしょう。

どうなるのでしょう

◎あぁルナ◎

 くだらないといえばガべージの上を行く、手のつけられないくだらなさでお馴染み(馴染んでないか)、劇団あぁルナティックシアターのひょっとこ映画祭(たぶん違う名前ですが、そんな感じのもの)がありました。
 ひょんなことから審査員に喚ばれて今年で四回目。えー四年もやってるの。うそー。みたいな。劇団員や関係者が撮ったダメな感じのショートムービーをお客さんともども罵倒する集まりです。
 で、今年から平山さんが審査に加わってくださいました。僕は毎年、会場票の一番低い(一番人気のない、一番ダメな、一番おもしろくない)作品を予想して京極賞を出すわけですが(いや、そんな決まりじゃないんですが)、今年も当たりました。

受賞されたみなさま

◎リーディングカンパニー◎

 十回目を迎えました。そんなわけで本年はリクエスト演目二本立て。
 リハーサルからでき上がった感じで、スタッフを笑わせようとしているだけじゃないのかという感じでしたが。いや、真面目にやってるんですけども。
 で、お蔭様で大入り満員。いや、十年続けて来られたのもご来場いただいたみなさまのお蔭です。
 昼の部には『後巷説百物語』連載中の日高建男さん、夜の部には『狂骨の夢』『百器徒然袋』連載中の志水アキさんご一行様が来てくださいました。それから今野敏さんまでご来場。
 三人とも多少トチりはしましたが、なんとか無事に公演を終えることができました。例年通りチャリティでございますので、必要経費を引いた収益を寄付させていただきます。
 ありがとうございました。

◎神田古本祭◎

 こちらも例年どおりのワゴン商売。初日はリーディングカンパニーとかぶってしまったので欠席でしたが、二日目はちゃんと売り子に参りました。全日本妖怪推進委員会物販ブース。
 今回は山下昇平さんの特製魔除けの鬼人形や天野行雄さんのお化け栞、真柴順さんのお化けスタンプ、そして児島都さんからは特別に『邪神宮』グッズも提供していただきました。
 出品してくださった天野さん、真柴さんも呼び込み参加。店長Cや年寄梅沢の口車に乗ってお買い上げいただきました皆様、まことにありがとうございました。ラストは雨模様でしたが、児島さんや通りすがりの坂野公一くんも応援に駆けつけてくださいまして、賑やかに終了することができました。

にぎやかでした

◎こども本◎

 黒史郎くんと対談しました。媒体は『幽』。内容は、立派なひとに育ってもらうためにこどもに読ませたいスットコドッコイな怖い本(違ったかも)的な、まあそういう話。編集からは何の指示もなかったわけですが、示し合わせたようにお互いに本を持ってきて、それがまたみごとに被っていなかったという奇跡的な偶然もありました。まあ、大体同じような本を持っているわけで、一冊も被らないというのはホントにびっくり。

◎幽怪談文学賞◎

 こちらは六回目。岩井志麻子、高橋葉介、南條竹則、東雅夫各選考委員による慎重で念入りな審査の結果、短編賞は小島水青さんの「鳥のうた、魚のうた」に決定。短編はどれも大変良くできていて、いずれも高得点、まさにしのぎを削る戦いとなりました。ただ、本年は全体的に「イイ話」風にまとめる傾向がありまして、結果的に一番「おぞましい」作品が選ばれたという感があります。
 長編の方は残念ながら大賞はなし。沙木とも子さんの「壺中遊魚」と、内藤了さんの「奇譚百話綴り」が佳作となりました。長編怪談は難しいですね。
  終了後は緊張の糸がぷっつりと切れて、南條さんお勧めのお店で岩井さんの独演会を聞く会に。

◎化け大×神田古本祭◎

 そして再び神保町。東京名物神田古本祭最終日、多田克己、村上健二両氏と久しぶりのトリオ漫才……ではなく、古書好きのオヤジが本の素晴らしさを語る「古本馬鹿」イベントが。定員150人のところ200人超えの大盛況。でも、単に古本を持ってきた馬鹿オヤジが喋るだけ……みたいな感じだったんですが。まあ、新しい古い関係なく、本が好きなんですね僕らは。でもって語り倒したあと、まだ日も高く、しかも休日なのに古本屋さんは開いていて、道には本が溢れていまして。で、どういうわけか打ち上げ会場に着いた頃には日もとっぷりと暮れ、両手に持ちきれないほどの荷物が。
 本気で古本馬鹿だった、自分。

大盛況でしたね

 でもって、『怪』はそろそろ完成……するんだろうか。

次号「怪」の表紙です

編集者Sのウラ情報

ご来場ありがとうございました。 

 朗読会は無事終了。当日のことは三人が触れているでしょうから、私からはご来場いただいた方へお礼を申し上げるだけにしておきます。パンフレットも大夫と厨子王の売り子のおかげで多くの方に買っていただきました。こちらもありがとうございます。
 今回は共演バージョン二本立てということで、裏方としては少しラクをさせてもらいました。ソロがあると演者かわるたびに緞帳の上げ下げ、小道具の用意と秒単位での作業で、それなりに気をつかうのですよ。
 最後の小芝居、いかがでしたか? 10周年ということで初のアンコールでもと考えたのですが、声がかからないとアイデア倒れで終わってしまいそうで、緞帳をさげてすぐにサイレンというスタイルに落ち着いたのですね。
 11回は会場が変わりそうな雰囲気ですが、さてどうなりますか。

まるひの秘書ヒショバナシ報

祭りの後

 朗読会にお越しいただいた皆さま、来られないけれども応援してくださった皆さま、無事に公演を終えることができました。ありがとうございますー。
 祭りの後のような寂しさを、時折ふと覚えながら、通常業務に戻っています。

そして「火車」

 この号の更新日翌日、11月5日(土)夜9時から、いよいよドラマ「火車」の放送です。テレビ朝日系列です。
 皆さまお忘れなくー。
 ワタシは原作を読み返しました。スタッフが言うのもナニですが、何度読んでもやっぱり面白い! どんなドラマになるのか、楽しみです。

ノリノリ編集後記

リーディングカンパニー vol.10

 記念すべき第10回公演も無事に終了いたしました。ご来場いただきました皆さま、どうもありがとうございました。
 10年経っても運営面ではいたらない点が多いのですが…皆さまの温かいご支援でなんとか続けることができました。チャリティーもできそうでございます。ほんとうに感謝しております。
 来年に関しては…まだ未定ではございますが、継続する方向です。
 どうか引き続き、よろしくお願い申し上げます。
(作家がもらった金メダルにジーンとしてしまいました…ノリ)

アンケートから

『リーディングカンパニー vol.10』

◆朗読会、今回が初めてでしたがとても楽しかったです。
来年も是非参加したいです。
五徳猫(百器徒然袋-風)は3.11の震災で共に被災し、水浸しになってしまった(津波は免れたのにストーブから落下した鍋の水をかぶっていました…)切ない思い出の作品だったのですが、今回楽しい思い出に塗り替えて頂き本当にありがとうございました!
しかも加藤不動産が東北復興応援ヴァージョン(笑)東北人として嬉しい限り!

◆先生方、スタッフの皆様、10回目の朗読会お疲れ様でした!
懐かしい演目にNEWアレンジも加わって、愉しく拝見しました。
「五徳猫」ラストで、京極先生が台本をパタン!と閉じて
キメ顔(どや顔?)をするのが個人的には大変ツボでした…
20周年に向けて、また来年からもよろしくお願いします。
ありがとうございました!

◆土曜日は先生方スタッフの皆様お疲れ様でした。
昼の部、売場の撮影会(?!)の中、パンフとCDを買おうとしてご迷惑をかけたのは私です。あまりの太夫のカッコよさにマジで頭が真っ白になったんですよ。商品を渡してくださったお姉さま、本当にごめんなさい。太夫のお言葉通り、お釣りでちゃんとカルテットを大人買いいたしました。でも、あの場でライターを買えば太夫のハグ付きと教えていただければ?!きっと太夫は私じゃ嫌だったんだぁ??とちょっとひがんでおります・・・というのは冗談ですが、心残り。でも太夫、握手ありがとうございました。


◆リーディングカンパニー、初めて参加できました。
親の介護等、時間がなかなか取れず、毎年あきらめていなした。今年は子供たちから、たまには行っておいでと後押ししてもらいました。大沢さんの素敵な声、京極さんのレインボーボイス、宮部さんのかわいい声、それと皆さんのサービス精神一杯の舞台に魅了されてきました。幕が降りた後にまで楽しませて頂けるなんて!震災支援に少しでもお役に立てたらと物品もいろいろ購入しました。また来年楽しみです!ぜ?ったい、開催してくださいね。

◆お疲れ様です!
僕も今自宅に戻ってきました。楽しいひと時を有難うございました。会場でもアンケートに色々と書きましたが、こちらでも少し書かせていただきます。
先生方もおっしゃられていましたが、当然ながらリピーターの観客も十年分老けているわけでして。
この十年の間に大学入学、卒業、社会人と僕自身にも色々な変化がありました。田舎から出てきて東京で暮らすようにもなりました。初めて参加したのは第二回からでしたが、今でもあの日の事はよく覚えています。かなり後ろの方の席だったので、先生方の御尊顔を拝見するためにわざわざオペラグラスを持っていきました(笑)。
以来毎年参加しておりますが、今でも前日の晩には興奮してなかなか寝付けなかったり、逆に早く寝ても物凄く早い時間に目が覚めてしまいます。それだけ楽しみであり、常に新鮮な気持ちでいるのです。ルパンの時には最前列が取れましたし、昨年は物販で大沢先生に握手していただけました。こんな感じで毎年何か喜ぶべき事があるのですから、新鮮な気持ちでいられるのも当然なのかもしれません。
来年はどうも会場が光が丘ではなくなるらしいとトークで仰っていましたが、何処だろうと行きます。次の十年に向けて、皆々様のご健勝をお祈りさせていただきます。
追伸・会場のアンケートで五徳猫を聴くのは三回目と書いたのですが、パンフレットを見たら僕が行った地方公演は違う演目でした…。何でそんな勘違いをしたのだろうとあれこれ考えたのですが、長距離移動時にCDをipodに入れて聴いていたのを勘違いしてしまったのかもしれません…。
あと、座談会で京極先生が発言された「10年分の映像をまとめた物」、来年の物販で期待してもいいんですよね…?

・ご来場いただきました皆さまホントにありがとうございました。
そして、あたたかいコメントありがとうございます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

- 第516号 - 2011/11/04