週刊大極宮

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- 第505号 -

2011/8/19

HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

豆富小僧ちゃん

 こんな商品にもなっているらしい。

きらず揚げ

 きらず揚げというらしいです。
 塩キャラメル味とハバネロ味がありますよ。

燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

いつもどおり…

 夏休みが終って勝浦から戻ってまいりました。
 今年は梅雨明けが二回あったようだと前にも書いた気がしますが、この夏の勝浦は暑かったです。
 勝浦は昼間は暑くても夜になれば風が出て、ほとんどエアコンなしで過ごせるのですが、今年は風がとにかくなくて風が吹いて気持ちが良いなあと思えた日は2、3日ぐらい。他の日は夜もかなり蒸し暑い感じでした。
 ただ、夏休み最終日の8月15日にゴルフをした際は、前日14日の真っ青な空に入道雲がもくもくと湧いていたのに比べて、刷毛ではいたようないかにも秋の空といった雲になっていて、確実に季節は移っているのかなとの印象ももちました。
 あと花火大会も例年どおり行われ、当日は民宿と化した別荘の庭でバーベキューをしながら花火を眺め、27人ぐらいだったか…そこらじゅうで酒盛り&大騒ぎ状態でありました。
 で、東京に戻ってきてからは、またいつものように仕事。
 いつもどおりの夏が来て、いつもどおりの夏が去り、いつもどおりの日々が始まり…それをむかえる自分は幸せなのかなあと達観せざるをえない今日この頃といったところであります。

安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

ゲーム女の生きる道

 京都に行ってまいりました(^o^)♪

京田辺で朗読

 ご来場くださった皆さま、暑い中ありがとうございましたm(_ _)m

arrow 厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー

◎ふるさと怪談◎

ふるさと怪談

 東雅夫幽編集長が勧進元となって全国行脚しております「ふるさと怪談トークライブ」。
 もちろん、震災復興支援活動の一環ではありますが、漠然としたチャリティではありません。かねてより東編集長が旗振りをしていた、怪談文芸による東北の地域文化振興を企図する文芸ムーヴメント「みちのく怪談プロジェクト」。その中心的役割を果たしていた仙台の出版社荒蝦夷が被災したことに端を発した、「プロジェクト支援」限定の募金活動であります。
 その志もさることながら、結果的に「怪談による地域文化の見直し」「地域密着型文芸活動の活性化」など、興味深いムーヴメントと連動もしており、単なる怪談イベントとは一線を画す内容となっております。
 で。
 そんなわけでまさに東奔西走、北上南下の東雅夫さんでありますが――。
 一休禅師ゆかりの地、京田辺にてその「ふるさと怪談」が行われました。京田辺は田辺青蛙さんの故郷。青蛙も今回は大活躍だった模様。
 でもって、ちょうど京都にいる予定だったもんで、僕も参加させていただくことに。「それならワタシも」と、安寿姫も上洛。
 混乱を避けるため、急遽整理券発行という段取りになってしまい、ご来場の方々や関係各位には大変申しわけなく思う次第ですが、炎天下の中で長時間お並びいただいたり、入場できなかった方が会場外に残ってしまったりすると、どのような事故が起きるかわかりません。断腸の思いの判断であります。
 編集者やうちのスタッフなどの関係者席もなくして一般席にしていただいたのですが、それでも整理券は十分ほどでなくなってしまったようで、せっかくおいでいただいたのに参加できなかった方も多々いらっしゃったようです。返す返すおわび申し上げます。
 というわけで、満席。
 東さんの趣旨説明の後、第一部は『姉飼』作者にして同志社大学で英文学の教鞭を取っていらっしゃる遠藤徹さんと田辺青蛙のホラ大コンビによる京田辺の伝説と怪談。遠藤さん自作のパワーポイントを使った講義と、妙に愚直な感じの(笑)田辺さんのフィールドワーク話の組み合わせが絶妙にブレンドされた、楽しく怪しい京田辺の今と昔。

東雅夫さん

田辺青蛙さんと遠藤徹さんです

 黒木あるじくん作成の被災地の現状を記録したVTRのあと、僕と安寿姫による朗読コーナー。今回は「みちのく怪談」を読ませていただきました。

「みちのく怪談」を朗読

 その後はトーク。怪談に「ふるさと」をくっつけることで、実はかなり大きな変化があるんだというような話をさせていただきました。

安寿も参加です

 最後は中山市朗さんによるマジな怪談語り。口ひげをそっちゃっても怖さは変わりませんな。
 宮部さんと物販&募金のお手伝いを。化け大その他ですっかり物売りになってますわたし。

物販もしました

 怪談社の紗那さん、紙舞さんがお手伝いをしてくださいました。
 ご来場いただいたみなさん、スタッフのみなさん、ありがとうございました。

ありがとうございました!

◎東アジア恠異学会◎

東アジア恠異学会

 なんだかんだで十周年だそうです。それを記念しまして、東アジア恠異学会設立十周年記念公開講座「怪異学入門~京都で語る怪異とフシギ~」が行われました。
 なんだかんだと創立当時からかかわらせていただいておりますもので、お呼びいただきました、はい。
 場所は、京都大学法経本館1階4番教室。二百人を超す盛況でございました。
 第一部は、創設者である西山克さん(関西学院大学教授)、現代表である大江篤さん(園田学園女子大学教授)とワタシ。題して「怪異学の軌跡」。なぜ作ったのか、何をしてきたのか、何をしているのかというお話。実に久し振りに西山さんとお会いした気がします。

「怪異学の軌跡」

 第二部は榎村寛之さん(斎宮歴史博物館学芸普及課長)と化野燐さんの「怪異学の現在」。歴史と切り離されがちの妖怪談義、通俗と離れ気味の信仰史、そうしたものがクロスする、思えば画期的な試みです。
 最後は怪異学のホープ、高谷知佳さん(京都大学准教授)と久禮旦雄くん(京都大学大学院研究生)、そしてまたワタシの「怪異学の射程」。研究対象が七百年も開いているのに、ちゃんとやりとりができるのは、怪異という縦糸があるからですね。学際というより。ボーダレスな知見をもたらしてくれます、怪異学。

「怪異学の射程」

◎百物語の舘+化け大◎

百物語の館

 京都国際マンガミュージアムで開催されていた京都精華大学人文学部の堤・末次研究室の学生さんプロデュース「百物語の館」展。日本の怪奇資料展示と怪談公演という中々ユニークなものだったわけですが、その最終日に講演を依頼されまして、行って参りました。と、いうか↑と同じ日なわけで。ちなみに両方化け大提携企画であります。
 というか↑↑のふるさと怪談は前日でありまして、都合四回講演であります。同じ顔触れもちらほら見えるので、同じ話ができません(笑)。
 というかお題は「妖怪マンガのガラパゴス~百鬼夜行絵巻をめぐって~」なので、まあ全然違う話なのですが、フリやらツカミやらあるわけで。
 要するに「妖怪絵巻の代表作といわれる百鬼夜行絵巻は妖怪のコードで読み解けないから妖怪ではないんだけどそれこそが妖怪と思われてるわけであってそれはいったいなんでやねん」的なお話をさせていただいたわけですが。さすがに疲れ気味で、ちゃんと話せたか心配であります。しかも九十分の長丁場。
 とはいえ、こちらも予定数をオーバーする三百人からのお客さまが。しかもみなさん真剣。化け大の郡司事務局長にもご登壇いただきました。

久しぶりの化け大イベント

 浴衣姿の学生さんたちもてきぱきと働いておりまして、終演後の怪談語りも聞きたかったのですが、予定があったのでなぜかショップでリボルティックのジェイソンを買って(だからどうして!)退館いたしました。
 みなさま、ほんとうにありがとうございました。

満員御礼!

◎そのほかの京都◎

  怪工作員二名や推進委員会年寄と貴船参りに行ったり、それよりも何よりも綾辻館で綾辻行人さんや小野不由美さんにお会いしたり、法月綸太郎さんも交えてお肉を食べたり、そういうことがいろいろあったわけですが、それはそれ。
 しばらく続いていた太秦のイベントがなかったのがちょっと淋しいですね。あのスタジオは何か海賊的なものなどになるようで。なかなか告知ができませんが、化け大もカリキュラム&イベントを充実させるべく鋭意準備中です。

売れますように

売れますように2

◎もののけ物産展◎

  恒例、谷中のイリアスで日本物怪観光・天野行雄さんを中心にした物産展が行われておりまして、推進委員会で行って参りました。
 僕は去年行けなかったので、今年の新作も加えて買うものがいっぱいありまして、迷うことしきり。
 なぜか推進委員会の委員長のセールストークに押されて買ってしまったり。なぜ君が勧めるんだ。
 全生庵の「幽霊画」も久し振りに見て来ました。

◎そしてルー◎

  ずっとぶつぶつ言っていたルー=ガルー計画がやっと解禁になりそうです。
 まずは分冊文庫版『ルー=ガルー 忌避すべき狼』上下が発売になります。その次は、追ってお知らせいたします(解禁してないじゃないかよ)。
 そんなこんなで、一週間あいたので何かかき忘れてる気もしますが、しかたがないですね、夏だから。
 お暑いようですが、また来週。

編集者Sのウラ情報

安寿の新刊が……

 四週にわたって受付しています「大極宮」500号突破記念サイン本&DVDプレゼント祭り、いよいよ最終週になってしまいました。今週は「絆回廊」と大沢原作のテレビドラマ「カルテット」のDVDボックスです。今までで一番高価な賞品ですね。テレビでは放映できなかったシーンなども収録した完全版です。当たらなかったかたもぜひご覧ください。
 さて、今週新刊情報でもお知らせしましたが、9月22日に安寿の新刊「おまえさん」がでます。「ぼんくら」「日暮らし」シリーズの最新作です。待ちに待っていたという方も多いでしょう。で、今回はなんと単行本と文庫版の同時発売です。読みやすい単行本、携帯性の高い文庫、みなさんの読書スタイルにあわせお選びください。
 東京は激しい雨になっていますが、これから朗読会パンフレット用の鼎談収録です。どんな面白い話が飛び出すのか楽しみです。

まるひの秘書ヒショバナシ報

まるひの秘書ヒショバナシ

 今週もお休みさせていただきます。

ノリノリ編集後記

ルパン三世展

 アニメ化40周年企画「ルパン三世展」に行ってきました。
 会場デザインは祖父江慎さん。赤塚不二夫展、水木しげるゲゲゲ展もそうでしたが、松屋銀座の企画展は祖父江さんデザインが多いですね。
 会場デザインだけでなく、グッズデザインもされていて…これがまた良いんですよ。ピンクのTシャツ買っちゃいました。
 もちろん展示もいろいろと見所はありますが、40年分並んだルパンの顔の変化はわかりやすかったです。中には見たことないような顔もありましたけど(それほど詳しくないもので…)。
 あと、パイロットフィルムも上映していました。行ったときはルパン三世の声が野沢那智さん版。広川太一郎さん版も観たかったなあと思ったしだいです。
 で、会場を後にしてから思い出したのは…京極さんのルパン三世。2年前の朗読会です。
 最初の稽古、読み合せを聴いたときに鳥肌がたちました。京極さん制作のオープニングムービーも素晴らしかったですね。今年の朗読会で再上映しましょうか…。とりあえずJASRACに申請しておきます。

ルパン三世展

北の狩人

 大沢さんの「北の狩人」がコミックになります。
 タイトルは「雪人 YUKITO」。
 作画は、もんでんあきこ先生です。
「ビッグコミック スペリオール」8月26日発売号から連載開始。
 どうぞお楽しみに。

コミック版「北の狩人」

鈴木桂治選手

 23日にパリで開幕する柔道世界選手権に向けて成田から出発する際、愛読書「新宿鮫」シリーズを手に「鮫のように鋭い牙で食らいついて頑張る」と決意されたとか…。某スポーツ紙で知りました。
「唯一、未読だった1作」としか書いてなかったのでどの作品だかわかりませんが、やっぱり最新作「絆回廊」でしょうか。
 鈴木桂治選手が出場する男子100kg超級は27日。力が出しきれるよう、調整がうまくいくことを祈っております。応援しましょう!
(某遊園地のさほど絶叫系でもないアトラクションに乗っただけで、その後2日間胃の調子が悪かった…ノリ)

アンケートから

「ふるさと怪談」

◆京田辺市での「ふるさと怪談」に行ってきました!
厨子王と安寿の朗読が雰囲気がありとてもステキでした。
サイン本もしっかり手に入れることができました(*^_^*)。

・ご来場、そしてお買い上げありがとうございます。
チャリティ販売ブースでの書籍は、おかげさまで完売となりました!

ありがとうございます!

- 第505号 - 2011/8/19