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- 第502号 -
2011/7/22
燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー
トーク&取材
16日の土曜日、池袋コミュニティ・カレッジの講座「林真理子のおしゃべりクラブ」にゲストとして行ってきました。
このようなおおやけな場でお話しをするのは、3年前に名古屋でトークショーをして以来になります。
講座は林さんがホステスを務めるだけあって、受講生のほぼ全員が女性。
オイラがトークショーなどをするときは圧倒的に男性のお客さんが多いので、ちょっとビックリな感じでした。
対談中は林さんから主婦と作家を両立させるご苦労話などを聞きながら、こちとら仕事場暮らしで独り者みたいな気楽な生活なので…大変だなあと同情しておりました。
トークの後はサイン会。
やはりここは女性が多いだけあって、圧倒的に林さんのほうにお客さんが集まりました。
ときまさに『下流の宴』がテレビドラマで放映中ということもあり、ある意味当然でありますね。
明けて19、20日は、月刊誌に連載している小説の取材のため福島へ。
福島、群馬、新潟の県境になっている会津高原に泊まって、冬季は閉鎖される国道で山越えして新潟まで抜けました。
台風の接近で東京もめずらしく涼しかった20日、着いた新潟はなんとフェーン現象で38℃!…クラクラする暑さです。
まあ、そういう暑さも嫌いではないので「暑い、暑い」と言いながらも、道の駅で水茄子やら枝豆を買いこんで帰ってきました。
取材の効果が出るかどうかは、来月の締め切りからということになります。
厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー
◎今週の神保町◎
何かとお世話になっている神保町の大屋書房さんからお呼びがかかりまして。ハテ何だろうと思ったらば。聞けば「神保町が似合う人」的なアンケートで僕が選ばれたとか。いや、「神保町に行くと帰れなくなる人」とか、「そのせいか神保町で仕事があっても休日や深夜にばかり行く人」とか、「年に一二度神保町の路上で売り子をしている人」というならその通りなんですが。
そんなわけで神田神保町の公式タウンサイト「ナビブラ神保町」(風讃社)さんの取材がありました。
「あー僕は本が好きでねえ、好きで好きで好きで好きで」という話をしただけですが。「ガンバレ古本屋、まけるな新刊書店! 力を合わせて本を売ろう!」みたいな。
ちなみに、大屋書房の纐纈さんによれば、ある筋から妖怪系のナニがかなりナニしたらしく、大好評だった「妖怪カタログ」の第二弾も企画中とのこと。
10月の神保町古書祭りをお楽しみに。
◎今週の新刊◎
『虚言少年』(集英社)が完成しました。オビに「均せば普通だ」という一文があって(というかそれだけ)、間抜けでいいなとつい笑ってしまって、担当のTさんに「笑った」と伝えたら、Tさんは真面目な声で「本文から拾いましたが」と答え、よく見たら自分で書いたフレーズだったという恥ずかしいオチ。Tさんが困ったように「僕はオモシロいこと言えないんですよ」とやっぱり真面目に言うので、僕はまた笑ってしまったという、本の内容にまるで関係ないエピソードでした。
インタビューが「青春と読書」、ロングヴァージョンが「RENZABURO」に載ります。
それから「コミック怪」夏号が完成。百器徒然袋・瓶長は、今回で完結。
志水アキさんの『狂骨の夢』2巻も発売になりました。
本誌「怪0033」は、まもなく出荷。
◎今週の脱稿◎
『ルー=ガルー2 インクブス×スクブス 相容れぬ夢魔』(講談社)を書き終えました。名前、長いですが、そもそも「ルー=ガルー2」はついてなかったんですが、まるっきり続きなので、そのほうが親切だろうということになりました。
考えたのがもう10年も前なので、思い出すのがタイヘンでした。最初の一章分は10年前に書いていて(書き直しましたが)、版元の事情もあって棚に上げておいたのですが、それがなければ覚えていなかったかも。
まずはノベルスで出ます。『ルー=ガルー 忌避すべき狼』も、分冊文庫になります。
『厭な小説』ノベルズ版(祥伝社)も準備中。
◎来月のイベント◎
8月6日、ご存じ東雅夫プレゼンツ「ふるさと怪談」in京田辺に参加させていただきます。地元代表は田辺青蛙さん。それから遠藤徹さん。で、中山市朗さん。それから後は……お楽しみ。
翌日7日は化け大提携イベント二連続。
まず、京大で「東アジア恠異学会設立十周年イベント」がございます。西山克前代表、大江篤現代表、榎村寛之さん、高谷知佳さん、久禮旦雄さん、化野隣さん、そして僕が、恠異学会の過去現在未来の三部構成でお話をさせていただきます。僕は過去と未来に出る予定。
その後、京都国際マンガミュージアムで、京都精華大の堤・末次研究室の学生プロデュースによる「百物語の館」展示の企画として、百鬼夜行絵巻とマンガについてお話をいたします。こちらは僕一人。でも、展示は一見の価値ありです。
そんなわけで、ガベージコレクションの収録に行ってきます。
編集者Sのウラ情報
女性は元気
池袋コミュニティカレッジでの林真理子さんと大夫のトークショー、女性率およそ95%、やっぱり女性は元気です。終了後のサイン会も、単行本を2冊も買っていただいたり。本当にありがとうございます。
女性が元気というと、今年の江戸川乱歩賞の受賞者、お二人でていますが、共に女性なんですね。女性の受賞、調べてみると1996年の渡辺容子さん以来15年ぶり。乱歩賞、というかミステリー作家をめざす女性が少ないんでしょうか。この20年でいうと、渡辺さんと桐野夏生さんだけですね。20年分を一気にというところでしょうか。ちなみに賞金は複数だと等分ですからできれば単独でとりたいところです。
トリックを考えるのが難しいとか、殺人は書きたくない、警察のことがわからないなどミステリーを敬遠する理由はあるかと思いますが、女性でしか書けない世界があります。どんどんチャレンジしてください。
ノリノリ編集後記
続なでしこ
W杯優勝で世の中「なでしこ」一色に染まりましたが、あの決勝戦…米国代表のモーガン選手とワンバック選手はすごかったですね。2人の上手さと強さは別次元でした。
あんな選手がでてくるんですから、20数戦勝てなかったのもわかります。さすがランキング1位。オリンピックで再戦することがあったらまた勝てるのか…。
日本はそのときまでに高さとキック力のあるFWを補強したいところでしょう。スピードとテクニックのある選手はそろっているので。山崎静代さんなんていいと思います。
で…私の推しメンは宮間あや選手。あの左足アウトサイドで押し込んだシュートは何度見ても飽きません。それと、プレーもさることながらハートが強そうなところがいいです。やってくれそう感が漂っていますからね。持ってる雰囲気に惚れました。
この週末から国内リーグ戦も再開するので、そちらでも見たいです。
ただ…人気が出たとはいえ地上波中継はまだ無理でしょうから、せめてスポーツニュースでは多く扱ってもらいたいです。
てゆうか、近いうちに競技場まで観戦に行きたいと思います。
(祝!アスレチックス松井選手、日米通算500本塁打!!…ノリ)