週刊大極宮

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- 第420号 -

2009/10/30

HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

台湾の

 大手ネット書店の書籍売上ランキングTop10に、安寿がランクインしているらしい。

燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

ウイスキー&ミステリー

 昨年一年お休みしていた「サントリー ウイスキー&ミステリー」のイベントが復活したので、日本推理作家協会の面々とともに京都にあるサントリー山崎蒸溜所に行ってきました。
 オイラがチャンピオンとなった“シングルモルトバッティング”コンテストは前回で終了し、今回は少しイベント内容がかわっています。
 サントリーチーフブレンダーの輿水氏が、参加した5人の作家…逢坂剛さん、北方謙三さん、今野敏さん、柳広司さん、そしてオイラをイメージして、樽の原酒…いわゆるシングルカスクウイスキーをそれぞれ用意してくださいました。
 ただし、誰をイメージして選んだ樽なのかは秘密になっていて、味も香りも違う5つの樽の原酒を飲み比べて、誰をイメージした樽かを当てるというもの。さらに5つの樽の中でもっとも美味しいと感じた原酒の樽も選びます。
 今回この、樽の個性で原酒を味わうというのは、サントリーがはじめた『オーナーズカスク』…つまり樽をひとつ丸ごと買ってしまえるウイスキー販売のプロモーションの一環。ひと樽、といっても樽にも大きさはいろいろありますが、値段はおいくらぐらいかというと100万円前後から1千万円まで幅があるそうです。まあ、今回の樽がおいくらなのかはわからないですが…。
 でっ、結果。5つの樽が誰をイメージしたものかという設問に対しては、全部正解した作家はゼロ。会場におみえになった約100人のお客様の中には5人いらっしゃいました。そして、もっとも美味しいと支持が集まった原酒は、今野敏さんを想定した樽。選ばれて嬉しいのだけれども、自分でバッティングしたわけではないので嬉しさも中くらいなり…という感じの今野さんではありました。
 この樽の原酒は前回までのように商品化はせず、日本推理作家協会のイベント等で、ボトルに詰めて振る舞われることになっています。
 さてさて、またしても…というか例によって!? 逢坂さん、北方さんの負け犬コンビは今回も選ばれることがなく、かなりくさっておいででした。

 あと、京都に行って意外だったのは、東京よりも暖かかったこと。
 今年の東京は寒くて、季節が例年よりも1ヶ月早いんじゃないかとか、夜、外に出ると冬の初めか秋の終りのように思えることがある。
 本来ならお酒を飲んでフラフラ歩くのにいちばん良い気候なんだけど、むしろお酒を飲んで外に出るとちょっと肌寒いと感じることが多い。
 これはオイラひとりの感想で、歳をとったからなのか実際に気候が寒いのか…はたしてどちらなのだろうと考えたりもしております。

安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

ゲーム女の生きる道

 今週はお休みさせていただきます。

arrow 厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー

◎今週は◎

 あまり生きていないので、今回はほぼお休みします。
 もう、何が何やら。椅子が溶鉱炉のようになってるもので。

 ちなみに朗読会ですが、多方面のご協力(というかご許可)をいただくことができまして、なかなか良い感じに作れそうです。
 なんたってルパン三世ですからね。ちなみに僕は、子供の頃から銭形警部が大好きです(←だから何)。
 去年はチケットを買えなかった方が大勢いらっしゃったようですが(すいません)、今年は余裕があるそうです(ウラに書いてありました)。

 というわけで、「怪0028」も「水木しげる生誕八十八年記念出版  屁のような人生」(ともに角川書店)も佳境を迎えて崖っ縁。
 で次の巷説はこいつ。

次の巷説はこいつ

 豆腐小僧はようやく「IN☆POCKET」リメイク部分が終了、新原稿になりました。

 でもって「死ねばいいのに」(小説現代)も四人目。早いものです。というか、何度読んでもヒドイ題です。

「前巷説」文庫も準備中です。張り子も完成間近。「数えずの井戸」も着々と進行中。
 連載作品の単行本化や判型が変わる場合は版面にあわせて修正するわけですが、そうした作業とは別に校正もしなおします。
 びっくりするような見逃しもあるので注意が必要ですね。何人も何度も見ているのに。なくならないものです。

 ちなみに講談社版「ルー=ガルー」のように、文字組自体は変わっていなくともフォントや禁則事項が変わるものもあります。
 禁則が変更されれば行もズレちゃったりするわけで、この辺も充分注意が必要です。校閲の方や出版社の規定によって、ルビの付け方も変わりますし、何より言葉の捉え方がさまざま。
 校閲の方とのやりとりは大変に勉強になります。それから、編集者によって作品の受け取り方も違います。担当が変われば、当然作品も変わります。
 作品は、小説家が書いただけでできあがるものではないんですね。

 なんてことをつくづく思っているヒマもないわけでした。

 で、もうすぐ神保町でございます。生存していたらまた来週。

編集者Sのウラ情報

小さなことから……

 台湾では日本のミステリーの翻訳が盛んに行われています。三人の作品も例外ではありません。これは「幻影城」の名物編集長であった島崎博氏の力も大きいのですが。国内でもミステリー作家が育ってきていて、ある出版社は「島田荘司推理小説賞」を設立し、新人の発掘を行っていたりします。研究会や評論家も活動の輪を広げ、評論新人賞を立ち上げているところもあります。
 その研究会の一つが、台風で大きな被害を受けた台湾復興義援金捻出のため、大極宮のサイン本と色紙をチャリティーオークションに出しました。落札者はでるのかなと多少の心配はあったのですが、無事落札されたとの報告がありました。物価の違いもあり落札金額(チャリティー額)が多いのか少ないのかよくわからないところもあるのですが、三人のサインが少しでも復興の役に立ったのであれば嬉しい限りです。

まるひの秘書ヒショバナシ報

今週の厨子王原稿メール件名

 大極宮くん←どのくんでしょう(手抜きではないですよ)
「悪魔くん」だと、ベタすぎるでしょうか……。

次号は一日早い更新になります

 来週金曜(11/6)は朗読会リハーサルのため、大沢オフィスはお休みです。
 ので、次号の「週刊大極宮」は、木曜日に繰り上げ更新になりますー。何時になるかはわかりませんけどね。
 以上お知らせでした。

今年もコレを使いますヨ


うなぎ

 厨子王筆「関係者受付 うなぎ」。
 ただし、さすがに三年目になると原本が傷んできたので、コピーをね♪
 朗読会の控え室で、新しいのを書いてもらうってのもアリかも。
 でも、「うなぎ」はお気に入りなので、これからもずっと使い続けていきたいです。
 あ、去年のコレを忘れてはいけませんね。

うに。

 うに。
 もちろん貼りますよ。
(ここで、なぜ「うなぎ」? とか「うに」? とか考えたら負けです! 何に負けるのかは知りませんが)

ノリノリ編集後記

朗読会情報

 あと一週間ほどにせまりました朗読会。準備の方も最終段階にきております。
 今回の演目「ルパン三世」ですが…モンキー・パンチ先生とトムス・エンタテインメント様のご理解ご協力により、素晴らしいオープニング映像ができました。できました…と書きましたが、制作したのは京極さんです。
 このところ関係するイベントがあるたびに映像を請け負っている京極さんに、今回の「リーディングカンパニー」もあまえてしまいました。
 申し訳ないことに“ノーギャラ”で…。

オープニング映像のロゴ

“ノーギャラ”でも、細部までこだわって作ってあります。
 1分弱の映像ですが、今回の公演でのみ上映を許可されたものです。
 とっても貴重な機会になりますので、公演においでになるお客さま…オープニング映像ですから絶対に遅刻はしないでくださいね。
 あっ、チケットもまだ残っておりますよ!
「ぴあ」での取り扱いは11月2日までです。どうしようか迷っている方は今すぐお電話を!!
 Tel:0570−02−9999(Pコード:615−979)
 よろしくお願いいたします〜。
(最近、そのオープニング映像をヒマさえあれば観ている…ノリ)

アンケートから

新説あらわる!

◆いつも楽しく拝見しております。
 さて、長野で京極せんせいが「いさか先生ですか?」と尋ねられたとありましたが、「火坂(ひさか)先生ですか?」と言われたのだと思います。
 今年の大河ドラマ〜天地人〜の原作者火坂雅志せんせいはいつもお着物で。。。
 しかも最近は新潟近辺(たぶん川中島も関係あるので長野でも)で講演会をよくされているのです。
 いささか先生も作家ですが(苦笑)おそらくは場所柄こっちの間違いではないでしょうか。

・うーん、どうなんでしょうね〜。謎は深まるばかりですわ〜。(まるひ)

- 第420号 - 2009/10/30