大沢在昌・京極夏彦・宮部みゆき公式ホームページ『大極宮』
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- 第407号 -
2009/7/24
燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー
新刊『罪深き海辺』
新刊『罪深き海辺』が、毎日新聞社から発売になります。
この小説、「サンデー毎日」で連載しているときは『ゾンビシティ』というタイトルでした。
財政破綻寸前の地方自治体…という意味だったのですが、ゲーム『バイオハザード』好きのオイラが『ゾンビシティ』のタイトルで本を出すと、ゾンビがうじゃうじゃ出てきてそれをバンバン撃ち倒す…みたいな話だと思われる読者がいるかもしれないので、単行本にするときはタイトルを変えましょうと言ったのです。
でっ、偶然なんですけども…
今野敏さんが同じく今月、『同期』という新作を講談社から出されます。
彼とオイラは学年が同じで、作家としてのキャリアも同じ。そこで、ふたりで同期対談をやろうということになりました。対談は、先日おこなったダイエット合宿中に勝浦で収録。
今月発売の「小説現代」(講談社)に、『警察小説の「内」と「外」』として掲載されています。
さらに広告のコラボということで…
オイラの『罪深き海辺』に今野さん、今野さんの『同期』にオイラがコメントを出すことになりました。こちらは新聞広告などに載る予定。
あと新刊発売記念として…
8月23日に「三省堂書店神保町本店」で、“大沢在昌×今野敏 トークショー&サイン会"をすることが決まりました。
なにかちょっとでも刺激になることはできないか…ということからの企画です。
どちらの新刊もみなさんがお手に取ってくださればさいわいです。
安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー
ゲーム女の生きる道
戻り梅雨でじめじめした陽気が続いていますね。皆さん、バテておられませんか?
蒸し暑さに弱い宮部はバテております(-_-;) 『セブンスドラゴン』のクエストもお休み中。話題がなくって芸もないという始末で。。。
そんなこんなでお礼が遅くなってしまったのですが、任天堂さんから『Wiiスポーツ リゾート』をいただきました。いつも本当にありがとうございますm(_ _)m
プレイした感想を家族に聞いたところ、
「ちょーリゾート気分でめちゃ楽しい♪」
とのことであります(^o^) さまざまな事情で夏休みに夏休みをとれない方には、Wiiでのリゾートがお勧め♪ という感じですね〜。
厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー
◎今週の百鬼夜行◎
先週関連シンポジウムが行われました人間文化研究機構連携展示「百鬼夜行の世界」がスタートいたしました。
場所は、佐倉の国立歴史民俗博物館と、立川の国文学研究資料館。内覧会に参加してまいりました。同行したのは角川T内さんと、村上健司くん、スタッフT島くん。
小松和彦国際日本文化研究センター教授をはじめとする実行委員会のお歴々が勢ぞろいされておりまして、展示を見ながら解説までしていただけるという贅沢な内覧会でした。
歴博に展示されているのは、絵巻。
百鬼夜行絵巻がこれだけ一箇所に集められたのはたぶん初めてでしょう。しかも、これまでほとんど成されていなかった「分類・系統」を意識したセレクト。
これは貴重です。いままで「オリジナル」的に扱われてきたかの「真珠庵本」も、ホンモノが展示されております。これはやはり圧巻。テクニック的にはやはり図抜けております。
しかし、それ以外の絵巻も負けてはおりません。初公開も含む異本・珍本・ヴァリエーションの数々を生で比較できる機会なんて、もう二度とないかもしれません。
小松先生と。
おばけ好きなら一度は行くべきかと。歴博の常設展示はまる一日かけても観きれないスケールですし、ミュージアムショップの充実ぶりも破格です。佐倉はやや遠いかな、とお思いの方も、行ってみて損はありません。
内覧会はシャトルバスで第二会場である立川の国文研に移動しましたが、予定があった僕らは残念ながらそちらはパス。
国文研には、百鬼夜行絵巻から派生した数々の絵画、版本、グッズなどが纏めて展示されております。
こちらも濃ゆい、そして楽しい妖怪展示になっている模様。興味がおありの方はぜひ。機動力のある方はハシゴもいいかもです。
◎今週の怪◎
完成いたしました、「怪0027」(角川書店)。リニュウアル第二弾。
充実した内容になっている……はずです。
水木大先生の書き下ろしマンガはもちろん、中沢新一さんをはじめゲストも豪華。
第一特集の「葬」は、これまで中々扱えなかった弔いのあれこれを、できる範囲でじっくりとやってみようという企画。研究者の方々にも多数ご寄稿いただきました。
第二特集の「修験」では、村上健司くんの突撃リポートが圧巻。ホンキで「死ぬかと思った」と言ってましたからね。また、実は創刊当時からアシストしてくださっている本田晶子さんが修験マニアならではの活躍ぶりをみせてくださいました。
荒俣宏ご意見番は、茂木健一郎さんとのコラボ。化野燐さん、大塚英志さんの新作小説も載ってます。
小松先生、みうらじゅんさんや水木悦子さんのレギュラーコーナーも充実。松谷みよ子さん、香川雅信さんは、好評につき連載化です。
コンセイシスターズや松野くらさんなど全日本妖怪推進委員会の面々のコーナーもございます。
あ、僕も書いてますです。
でもって、姉妹誌「コミック怪」夏号も好評発売中。志水アキさんの『魍魎の匣』はどどーんと100ページ、しかもクライマックス寸前ですね。
同時にコミックスの三巻めも発売になってます。
なんだかスゴイお報せも載ってます。え? そんなオマケが。いや、僕も読んだことないですよ。
で、裏でO塚くんも書いてますが、なんだかこういうご本を買うとですね、ポイントが貯まるんだそうで。
何の? それは。
◎今週のお化け大学校◎
ええ、お化け大学校の、です。
なかなか詳細がアップされないのでみなさんヤキモキしていらっしゃるようですが、開校式と天狗サミットについては怪ブログなどでお報せがありましたね。
この、お化け大学校ですが、昨年まで行われていた「世界妖怪会議」とは違いまして、単発イベントではございません。
様々な企画が、いろいろな場所で、通年行われるというしろもの。
化け大生になると、それらの企画に優待参加できたり、なんかインセンティブがついたり、いろいろするようです。
ちなみに今週土曜日の「お化け大学校開校式」の場合は、会場であります京都キャンパス「東映太秦映画村」の入場料が化け割引きになるほか、記念品なんかもでる模様。
京都キャンパスではすでに「化け大祭」が始まっておりまして、常設の「お化け博物館」において、水木大先生や荒俣ご意見番や妖怪学芸員湯本豪一さんや僕が提供したブツや、怪大賞受賞作品などの展示が行われております。
他にも、妖怪アーティストや妖怪古本などが売られる「化け市化け座」、いろいろな妖怪ワークショップなど、盛りだくさんのイベントが行われる予定。
来月の22日、23日はフィナーレにむけてイベントつるべ打ちになる模様。ビックリゲストもいるような。
ちなみに、以前ご紹介しました「妖怪天国ニッポン」展も、姫路から京都の漫画ミュージアムにお引っ越しして開催中。展示内容も変更されておりますので、こちらもどうぞ。
で、それ以降もいろんな場所でいろんなことがあるみたいです。地方出張もあるかも。
大変だなあ。
◎今週の全日本妖怪推進委員会◎
ってなわけで、夏場は大変な委員会。
構成員が重複しております古典遊戯研究会紙舞オリジナルの「札」がこの度完成いたしました。
監修は村上健司。作画は松野くら。モニターになったのは委員会の面々。製作は花札作りの老舗・京都伏見の大石天狗堂という布陣。
で、まあこんなにかわいらしい。
で、遊ぶと楽しいという。河童と胡瓜のキュウリ札。販売元はお化けと生活舎。
どこで買えるかって、とりあえずは化け大祭8月22日、23日に出店する全日本妖怪推進委員会ショップで買えます。
詳しくはこちら。http://www.geocities.jp/obaketoseikatsusha/index.html
◎今週のこれから◎
小説現代の「死ねばいいのに三人目」を書き終えましたので、これから関西方面に出撃です。
と、いいますか更新されている現在、ワタシは園田学園女子大学付近から移動中のはずです。
怒濤の夏が、またやってきたわけですねえ。
生きていたならまた来週。
編集者Sのウラ情報
手に取ってね。
この夏も角川、新潮、集英社文庫が恒例の夏の文庫フェアを開催中です。数年前から目につくようになった、太宰治などの名作の装丁に著名漫画家さんを起用するという手法も、ますます大がかりなものになってきているようです。マンガだけでなく写真なども活用し、各社差別化を図ろうと躍起です。
個人的にはこういったお客さんに手にとってもらうためのプレゼンテーションは積極的にやるべきだと思っております。
そんなわけで、三人の作品でも新しい読者を開拓するために、ささやかですが某文庫と仕掛ける予定です。
8月23日の「大沢×今野同期トークショー」もよろしく。
まるひの秘書ヒショバナシ報
今週の厨子王原稿メール件名
怪談大極宮御殿
怪談シリーズが始まっていましたね、いつのまにか……。
これは夏季限定かしら?
じゃあアレはどうなるのか?
そんなわけで、ワタシのパソコンで受け取った皆さまからの「厭なサイン本」の応募フォームは、キレイさっぱり消えてしまいました。シクシクシク。
でも大丈夫ですよ!
オーツカ・ハルにも同じものが届いているんです!
抽選も発送もちゃんとできますからねー。ご安心ください。
今回は、1000通を超えるご応募をいただきました。ありがとうございます♪
ノリノリ編集後記
トムラウシ
先日、日本百名山の中でも人気のある北海道のトムラウシで、大きな遭難事故がありました。登山に興味のない方はあの事故のツアー行程及び山行移動距離をみて、あまりのハードさにびっくりされたと思いますが、一般的には(お金と時間を気にしなければ別…)あれぐらい厳しい計画になってしまう山なんです。
アルプス縦走や奥深く行き難い山は、ほんとうに大変で…。でも車やロープウェイでサッと行ける山とは違い、達成感も格別なんですよね。トムラウシ…私もいつか行きたい山です。事故に遭われた方のご冥福をお祈りします。
ちなみに…大雪山系は最高峰の旭岳のみ登ったことがあります。そのときは大雨で、景色は見えないし高山植物を眺める余裕もありませんでした。真夏なのにやっぱり寒かったです。私たちは約10人のグループでしたが半数は頂上をあきらめ、私も含めて半数はほとんど走って登って走って下りてきました。登山マラソンみたいに。いま思うと、クライマーズハイなのか、ただのバカだったのか…。それでも当時は面白かったんです。自分のギリギリの体力を試す意味も含めて(限界を試すのは危険ですね)、それはそれで達成感がありました。
そういえば…『剣岳』も行ったことありません。公開中の映画を観たら行きたくなるだろうなぁ…。
(全英オープンゴルフの中継を久しぶりに四日間とも観ました…ノリ)