Back logo



 第73号へ 第74号 2002.9.20 第75号へ 
 最新号へ    


▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王 ▼レポート

▼まるひ ▼編集者S ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ


◆恐竜博で人しか観られなかった京極、セイモくんクイズができなかった
のが心残りらしい……。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆“第48回江戸川乱歩賞”
乱歩賞パーティーの夜、今年の受賞者『滅びのモノクローム』の三浦明博氏
を囲んで、過去の受賞者である福井晴敏氏、池井戸潤氏、高野和明氏、
新野剛志氏…といった面々と飲んで話す機会があった。
やっぱり口に出るのは、この出版不況の中で作家として生き残っていく
ことの大変さについて…。
彼らは、“乱歩賞”というミステリーの世界では野球のドラフト1位入団に
ひとしく、実力を認められ、幸運にも恵まれてデビューを飾っている。
だからといってこれから先、一生を保証されている訳ではない。
それは人生の半分23年間作家をやってきた自分においても言えること。
これから先、どういうふうに出版というメディアが変わっていくのか…
ミステリーというジャンルが変わっていくのか…
自分自身が変わっていくのか…
みんなそれぞれ興味の尽きないところではある。
それと…
福井氏には『Twelve Y.O.』の解説を書いた貸しを証文として持ち出して、
『心では重すぎる』が文庫になったときに解説を書いてもらう約束を取り
付けた。
普段は作家にあまり解説を頼まない私も、(仕事の邪魔をしちゃ悪いから
なるべく評論家に頼めと言っている)書かされた人には書いてもらうという…
貸し借りの関係があるので、福井氏に頼むことにした。
もっとも来年の話ではあるが。
と、まあ…こんな話を銀座のクラブでしていた。
神妙な作家と編集者たちでした。
(ママ以下ホステスたちは酔っぱらい状態)
で、帰りの車の中。
えらそうに講釈たれていた自分をオフィスのS氏とともに反省しつつも、
いつまでこんな大きなツラができるかなぁ…また頑張らねばいかんなぁ…
と、しみじみ思ったりして。

◆またまたゴルフネタ!
天気に恵まれすぎていると先週書いたとたん…雨。極端だ。
でも、スコアはまずまず。編集者がみんな腕をあげてきたので、ハンデを
いっぱいあげている連中にはニギリで勝てなくなってきた(S戸を除く)が、
子供ニギリに負けてもおとなニギリに勝って…収支はプラス!

▲TOP
■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆読書の秋
涼しくなりましたね。陽も短くなって、秋の夜長に読書は最高。

◆今週のゲーム女のひと言
ようやく『幻想水滸伝III』をクリアして、108星集めてエンディングを迎えると
何が起こるか見届け、ふむふむと納得しています。
わたしはまだヒューゴを継承者にしたときのエンディングしか見ていないの
ですが、あの「ちょっと、かがんでくれる?」というシーンがいいですね。
二人の表情がいい。
これは3Dじゃないとできないことだなぁと、しみじみ感動いたしました。
待望の完全攻略本も4種類も出たし、これから読み込んでやり込まなくちゃ。

▲TOP
■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆小平次
『覘き小平次』の見本ができました。早いです。くりびつ。
見れば装画や装幀を担当された方の名前とならんで、組版・京極と載って
ました(笑)。
ここでも何度か触れている、例の新しいシステムを使って書いたからですね
……って言ってもよくわからないですね。
(詳しく知りたい方は、講談社の『IN★POCKET』9月号に、凸版印刷の
紺野さんが「勝利の新システム」というタイトルで寄稿されてます)コストも
時間も手間も削減できるので、出版業界では少しずつ注目されはじめてる
模様。
で、この場合、誤植は全部、全面的に担当編集者と私の責任になります。
既にすっとこどっこいな箇所を発見してたりして(笑)。
文中に一文字、Wという文字が混入(笑)。平に平にすいませんです。

◆乱歩賞
で……。
乱歩賞のパーティーに行っても会場では会う人、会う人「その仕組み」の話。
誰も「新刊が出ましたね」とは言ってくれないんだこれが(笑)。

◆綾辻本
作家生活15周年を迎える綾辻行人さん。で、究極の綾辻本、『綾辻行人 
ミステリ作家徹底解剖』(角川書店)が出ます。
私も寄稿を頼まれたのですが、書き下ろしが終わった時点で間に合うなら
引き受けましょうと申し上げてまして。
で、締め切りぎりぎりセーフだったみたいで……2ページ開けて待ってます
という返事。
「に、2ページ?」ページってなによ。
ページ丸空けってことは文章じゃないのね。
で、苦し紛れにアホなマンガを描きました。
綾辻さん、どーもすいませんです。

◆逸平本
妖怪狂言を演じてくださっている大蔵流茂山家の若手・茂山逸平さんの
写真集が講談社文庫から出ます。
逸平さんは前述の『IN★POCKET』9月号で私に関するインタビューに
応じてくださってまして、エール交換の意味もあって一文寄稿させていただき
ました。
ほかの執筆者は高田文夫さん、瀬戸内寂聴さん、大石静さんとか。
なんだかスゴイ組み合わせかも。

◆絡新婦
で、9月恒例の文庫。今年は『絡新婦の理』。あっさり鉄鼠の記録更新。
1400ページですね。
考えてみれば、結果的にこれも私が組んだことになるわけですね(笑)。
印刷所の方、制本所の方、今年は私も「産みの苦しみ」をいままで以上に
分かち合いましたよう! と言ってみる。

◆大極宮
の、本。web上の文章って活字に組んで縦組みにするとマヌケですね。
作法が違うんだよなあ……やっぱり文章はフォーマットや媒体特性に応じて
表現を変えざるを得ないものなんだなあと実感しましたね。
続き出す時はもうすこしプレゼンテーションを工夫するべきかしらと反省。

▲TOP
■ノリノリレポート

◆「大極宮書店」にて販売中の『砂の狩人』。
1回目の発送が済みました。
お買い上げありがとうございました。
なお、注文は9/24日で終了しております。




働く山椒大夫

オフィスの大きなテーブルで
上巻にサインをする大沢。



ずらりと並んだサイン本

今回は特別に落款も押しました!
写真で見えるかな?

無理やりアップにしてみても・・・薄い・・・




▲TOP
■まるひの秘書ヒショバナシ

読者の皆様には「んなもんどーでもいい」的なこととは存じますが・・・
決算なんです。
あら? 2月頃にもそんなこと言ってなかった?
そう、今年は二度もやるんです。ぁぅぁぅ。
5月、大沢オフィスを有限会社から株式会社に組織変更したのですが、その
際に「これだけはっ! 私の一存で決めさせていただきますからねっ!」と
主張したこと・・・それが"決算月の変更"でありました。
それまでは、12月決算→2月末までに申告。これだと、大沢・ミヤベ両者の
確定申告(3月14日まで)と重なってしまって、私にとっても、作家たちの
それぞれの税理士さんにとっても、毎年それはそれは恐ろしい地獄絵が繰り
広げられていたのです。
この地獄から抜け出すチャンスは今しかない! 組織変更のどさくさにまぎ
れて決算期も変えてしまえー! ってことで、比較的ヒマそうな7月決算→
9月末申告にあいなりまして、めでたく(もない)今年二度目の期末を迎えた
わけです。
9月の残りったら、あと少しじゃあありませんか。わはははは。

はい、やってます。
私が決算業務に取りかかり始めますと、この机の周りだけ、どす黒く重たい
空気に包まれるような気がします。それは、数字が合わなくて、私の機嫌が
悪くなるからです。
「ぐああああああ、この720円の差はいったい何なんだよううううう!」
そう、先週は720円の謎を解明するのに、ほぼ丸1日費やしました。
225,710円の怪異が新たに発生したのは、つい昨日・・・。
ああ、帳尻合わなすぎ。(涙)
がんばります。
いや・・・
がんばりましょうね。(←顧問税理士様に向けたメッセージ)

▲TOP
■編集者Sのウラ情報

最近、更新原稿のまるひへの送信で厨子王に負け続けているのは何故?
いかんです。
というダラダラモードはさておき、いよいよ連休明けにはフェアが始まります。
最後の最後でちょっとしたトラブルがありましたが、準備もほぼ終わりました。
そこでフェア告知のお知らせ。
まず新聞告知が毎日新聞と中日新聞で、29日の掲載予定。
あと首都圏限定で申し訳ないのですが電車中吊りをやります。
25、26日が東急東横線、10月2、3日が地下鉄丸の内線(東西線、南北線、
有楽町線、東葉高速線、埼玉高速線を含む)です。
この路線を御利用予定の方、探してみて下さい。
告知は見たけど、近くに開催書店がないよ〜というかた、ごめんなさいです。
ところでわたしは編集部門をというか書籍の編集しか経験がなかったので、
こういった告知の仕切りは初めてで戸惑うことばかりでした。
お世話になった各社の皆様、ありがとうございました。(S)

▲TOP
■ノリノリ編集後記

今年の山歩きのメインイベント…北アルプス“裏銀座ルート”を(変則)縦走
してきた。
初日、高瀬ダムから入って湯俣温泉泊。
2日目は標高差1700mを登って水晶岳に登頂、そして水晶小屋泊。
3日目は鷲羽岳、三俣蓮華岳、双六小屋を経由して一気に笠ヶ岳山荘まで。
4日目に笠ヶ岳登頂後、中尾温泉まで下る。
途中、北アルプス最深部の黒部五郎岳、象徴の槍ヶ岳、穂高連峰を眺め
ながら写真も撮りまくり……のはずだったのに、ずうーっとずうーっと雲の中。
ときどき雨。犯人は秋雨前線。
「あなたが――雲だったのですね」
帰る日も含めて五日間景色なし。足元の岩しか見えない…。
何度も足を運べるところじゃないんだぞっ!
秋雨前線のバカ、バカ、バカッ!!
(山小屋でバイトしてる女の子が可愛いくて意外!?…ノリ)

▲TOP
■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆ただ今9月14日(土)午前零時7分。
日、改まれども、未だ「大極宮」更新ならず。
さて、今回の戦犯は…?
ハイ! ワタクシデゴザイマス! トホホ…(まるひ)

◆著作リストが印刷しやすいようにコンパクトさが欲しい。
ハイ! オフィスノ決算ガオワッタラ、懸案ノ著作リスト改造ニ着手シマス!(まるひ)


▲TOP


 第73号へ 大極宮トップページに戻る 第75号へ 
 最新号へ