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 第36号へ 第37号 2001.11.30 第38号へ  
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼まるひ ▼編集者S ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ 

◆京極・厨子王の不良化(茶髪化)に続き、ミヤベ・安寿の髪の毛も、ナン
ダカ茶色くなっているらしい。どうしたんだ二人とも!

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆ゴルフコンペ速報(その4)
絶不調から一転。主催者側で、無欲だったせいか…
推理作家協会のコンペで、77(37、40)を出してしまった。
今年のベストスコア。順位も2位。
アイアンに鉛を貼ったのが効いたようで、引っ掛けがなくなった。
さて、この調子は持続するのか…。

◆仕事の山は減らず…
ただでさえ仕事が忙しいのに…選考委員をしている賞の選考会が続く。
『ヤングジャンプ原作大賞』が終ったら、次は『バイオハザード小説大賞』。
応募原稿を読まなくては……と、思っていたら年明けにある(ということは
年内に読まなければならない)『大藪賞』の候補作がドーンと送られてきた。
来年の正月は、千葉の別荘で迎えようと考えているのだが…
はたして可能だろうか?

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆今週のゲーム女のひと言
風邪による発熱と花粉症みたいな鼻水とくしゃみの嵐で、さすがの
ゲーム女も今週はダウン。
それでも寝床のなかにゲームボーイを持ち込もうとするのは、根性か業か
執念か、それともただのひんしゅくか。ハックション!

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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆尻が。
先週末私用・所用で紅葉真っ盛りの京都に行きました。
もの凄い人出。テロの影響ね。
日曜日に急ぎ戻ってその足でまっつぐ赤坂へ。
劇団てぃんか〜べる公演『魍魎の匣』の最終日だったのですね。

前回の公演とは脚本がちょっと変わっていて、キャストも大幅に変更されて
いました。
デモ何より変わっていたのは演出ですね。四方八方から観られるって
どんな気分なんでしょうか。
三時間半、あっという間……でも。
新幹線・タクシー・劇場椅子とトータル7時間以上座りっぱなしで……。
いくら長時間座るのに慣れているとはいえ、座り続けるってのはねえ。
尻が痛かったです。
貫井徳郎さんや津原泰水さんがいらっしゃっておりました。
そういえば、初日に島田荘司先生もお見えになったらしいです。

と、いうわけでお芝居は良かったのですが……
まあ、それにしてもムゴいお話ですねえ。原作者の顔が見たいわい。

◆秀治を求めて。
最近大滝秀治の円熟した演技を観ていない(いいのがあったのに見逃した
のね何回か。DVDやCSばっかり流してて、地上波をよく観てないからだね)。
で、秀治禁断症状が出始めている。物真似でもいいから観たいぞ。
まあ、秀治に限らずドラマなどに年寄りの役者が出ないので、残念なのだ。
いい役者多いのに。
「もっと秀治が観たい!」
「と、年寄りの役者が大好きだあ!」
(何があったんだ京極? ご、誤解されるぞ←スタッフ一同のツッコミ)

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■ノリノリレポート

11月25日、劇団てぃんか〜べる公演『魍魎の匣』を、京極さんや編集者の
方とシアターVアカサカに観にいった。
配役はすべて女性で構成されていたが、芝居を見ているかぎり三人ぐらい
「男だろ!?」っと思うような熱演を見せる方もいた。
原作の本があの厚さだから、当然公演時間も長く…三時間半!
でも、面白かったので時間は感じさせなかった(ケツはモーレツに痛かった
が…)。
来年5月の公演も期待します。
以下は、当日会場で配られたパンフレットに掲載されていた京極さんの
言葉です。(会場で写真は撮りませんせした)

◆『魍魎の匣』再演によせて
てぃんか〜べるの『魍魎の匣』が帰ってきました。
原作者としては嬉しい限りです。前回は、正直に申し上げますと「どうなるの
だろう」という不安がなかったわけではありません。
いや、「原作と違う」とか「作者の意図と違う」とか、そんな愚かしいことを
思っていたわけではありません。演劇は小説とは全く別物です。
演劇的表現と小説的表現は、手法として全然別個のものなのですから、
これは同じである方がどうかしています。
それに、小説というものは書き上げた段階で作者の手を離れてしまうもの
です。小説は読者のものなのです。それを舞台や映像にする場合も、当然
創る人たちの解釈に基づいて制作されることになります。
つまり、それは小説とは全く異なる新しい作品だということです。
演じられるのは『てぃんか〜べるの魍魎の匣』なのです。原作者が口を
はさむような、或いは意義を唱えるようなことは、野暮なルール違反だと
考えます。それはむしろ自由な発想、自由な解釈であるべきで、原作者が
不安に思うようなことではありません。
では、何を不安に思っていたのかというと。
長い。ただそれだけでした。原作も短くはないですが、いただいた脚本も
長かったのです。なにしろ三時間に亘る大作です。
現に、幾度となく映像化の企画が持ち上がり、そのたびに実現しなかった
理由のほとんどが、その「長さ」にあったのです(現状三時間を越える長大な
映画では、どれほど当たっても採算がとれないのですね)。
ところが、全然平気でした。てぃんか〜べるの『魍魎の匣』は、ちっとも長く
なかったのです。あっという間の三時間でした。
再演に当たってはさらに工夫を凝らされて、いっそう洗練された舞台に
なったようです。ですから初めてご覧になる方も、二度目の方も、それから
原作をお読みの方も、読まれていない方も、安心してどうぞごゆっくり
お楽しみください。
そして、てぃんか〜べるの皆さんに、惜しみない拍手をお送りくださいます
よう、同じ話を紡いだものとしてお願いを申し上げます。

                                     京極夏彦


劇団てぃんか〜べるのホームページはこちら
   ▼▼▼
シアター・てぃんか〜ベル

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■まるひの秘書ヒショバナシ

引っ越し直前でございます。
業者の手違いで・・・というか、事務所の規模が小さいのと、仕切ってるのが
オンナ(私)ということで、ナメられたんでしょうかねえ・・・
週明けに届くはずの段ボールが来たの、なんと昨日(11/29)ですよ。
んで、引っ越しはあさって(12/2)ですよ。
荷造りの予定が狂いまくりの焦りまくりですよ(私ではなく他のスタッフが。
「なせばなる!」とか「なるようになる!」とかまあ、この土壇場にきて私は
開き直ってますだ。かかか)。
「箱届かないけどどうなってんの?」って営業のオッサンに確認の電話を
したら、「すみません、忘れてました」などと・・・
あんた、どの口が言う?(呆)
見積もりに来た時に、「ええ、ウチも○○(←ある生物)の看板しょってます
からね。ちゃんとやらせていただきます。任せてください」なんてエラソーに
のたまってたのは誰?(怒)
○○の看板、思いっきり汚してますわよ! ぷん。

というわけで、今回はドタバタ状況下での更新なのです。
私がノートパソコンのキーを叩いてるそばでは、新スタッフの「ハルくん」が
本やら何やらせっせと段ボールに詰めてますです。
もちろん通常業務を滞らせるわけにはいきませんので。。。
当オフィスでのアルバイト歴1年半の「ヨーコちゃん」が、私の背後でテキ
パキこなしてくれてます。
早く更新を終わらせて、私も作業に参加せねばなりません!
ミヤベの「毎日出版文化賞特別賞」授賞式レポートは次号にて!

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■編集者Sのウラ情報

今朝(11/29未明)まで宮部さんの「毎日出版文化賞特別賞」授賞式後の
二次会、三次会でヘロヘロの私です。病み上がりのまるひ氏が一番ノリ
ノリだったのはなぜ。(まるひ注:それはヨッパライだったからです!)
みんな元気で会社、行ったのかな。この模様は別コーナーでレポートする
でしょうからこのへんで。
そんなわけで今週末から12月上旬でオフィスの引っ越しも完了するで
しょうから、より一層読者の皆さんに楽しんでいただけるコンテンツを充実
させていきたいと思っております。
まずは夏頃に予告した「標的走路」の電子出版による復活。
山椒大夫様、直しをお願いしますだ。
もうひとつ、インターネットを見られない人のための新しい情報媒体も考えて
ますし、携帯ネットも利用してみたいし。
このほか広くなったオフィスでみんなで鍋でもつつきながらいろいろ考えます
ので来年もよろしく、ってまだ年内更新はあるぞ、と(S)

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■ノリノリ編集後記

プロ野球界はドラフトも終わり、ストーブリーグの真っ只中。
テレビのバラエティー番組には活躍した選手が出まくっている。
その中で、近鉄のローズを見ているとなんとなく心が痛み、怒りがよみが
える。スポーツ界で今年もっとも呆れた事件…本塁打新記録に挑戦して
いたローズに対するダイエーチームを思い出すからだ。
とくに、退団した若菜コーチ。
「(連続敬遠は)記録を持っている監督に対する配慮…」
みたいなことを言っていた。指導者にしては信じられない発言。
退団の理由は知らないが…僕の中で"若菜"は球界永久追放だ!
その若菜を監督する立場にいた"世界の王"も同罪…
国民栄誉賞が泣いてるぜ。ローズよ、来年も打ちまくれっ!
そして寺原…君は勝負するよなぁ!?
         (クロフネの馬主になりたい…ノリ)

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■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆この間のTBSの京極先生が出演した番組見落としてしまいました!!!
楽しみにしてたのでかなりショックです。
レポートというか内容みたいなのを載せてくれませんか??
どんな内容だったのか気になるーーーー!!!!!!
短い番組だったので、セリフのみ再生しましょう。(ノリ)

『いのちの響』(TBS)

京極「…妖怪っていうのは、プラスにもマイナスにも作用するので……」
N(ナレーション)「妖怪という説明できない存在によって、人間のありようを
   鮮やかに描く……作家"京極夏彦"」
京極「…人間次第ですから。どんなもんでも人間次第でしょう」
   仕事場で、ワープロに向かう和服姿の京極。
   キーボードを叩く手には黒手袋。
   (撮影のため。普段は違います)
京極「福の神だってねぇ、よく考えると別に福を持ってきてくれた
 わけじゃないですよねぇ。福や徳がある人っていうのを称えるために
 福の神が来る…人間次第じゃないか。お前の努力次第だよ≠チて
 いうのはねぇ、これは昔話でもなんでもちゃんと書いてあります」
   著書『ルー=ガルー』が画面いっぱいに映る。
N「最新作の妖怪は、近未来に生きる少女達にリアル≠ニは何か?
 を問いかける」
京極「自分の目に見えているから本当の事だって自信持って言えるか?
 っていったら、そんなことないわけじゃないですか。我々はリアルだと
 思い込みながら、けっこう危うい所をふわふわ生きているわけですよ。
 いったいどこまで本当なんだろうって、ぜんぜん自分じゃ判断できなく
 なっていくわけだから…」
   天井近くの壁に掛けられた『鬼太郎夜話』と『悪魔くん』の
   ポスターが映る。
京極「やっぱり自分がいま生きていて、いまこの時間にこういうことを
 しているっていう、その体感が本来の生き物のあり方だとしたら、
 どんどんどんどんズレていっているわけでしょう」
N「…京極さん、妖怪って本当にいるんですか?」
京極「実際にはそんなものはいないわけじゃないですか…
 でも、悪い事っていうのは起きるわけでしょう。その悪い事が起きた
 ときに、それを何のせいにするか…っていうことですよね。
 やっぱり理由が判らないで悪い事って起きるわけで……」

                                (おしまい)



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