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 第32号へ 第33号 2001.11.2 第34号へ 
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼まるひ ▼編集者S ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ 

◆この号の更新日(のはず)11/2の夜、ミヤベは週刊文春『ゼプツェン』連載
終了の打ち上げで、おおいに盛り上がっている模様。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆とっても"ブルー"…
年末に向かって月刊誌の原稿があり…気持ちがとってもブルー。
まあ、年末の小説誌とかに書かせてもらえるのは、一種の名誉というか…
お座敷がまわってくるのは華だから、なるべく受けるようにしているんだけど…
結果的に首を絞めているという感じがする。
それもあって…ここにきて疲れも出てきて…。
来年あたり、長期の休暇が欲しいなぁ…と、漠然と考えはじめている。
1か月ぐらい何もしないでぼんやり出来たらいいなあ…と。
実際そんなことが可能なのか?…調整ができるのか?…は、考えたくないん
だが…そうでもしないとパンクしそうな気がしてきた。
もう10年以上…『新宿鮫』からこっちは走ってきたし…
やや疲れたかな…と思う今日この頃。
今回は、妙にブルーな気分の"山椒大夫"でした…。

◆そんなことだから…
シーズンインした出版社主催ゴルフコンペの初戦も惨敗。
90台を叩いて39位というていたらく…トホホ。

◆だったら釣りでっ!
と、"ワカシ(ブリの幼魚)"が釣れているという情報を得て、勝浦港でルアーを
投げまくってみたのだが…ノーヒット。
これまた惨敗…ああ、トホホ。

◆そして…
左肩に今までにない違和感…というか痛みがっ!?
これって“四十肩”??……ホントにトホホ。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆『ドリームバスター』情報
11月に徳間書店から出版される『ドリームバスター』。
今回は中篇集です。最後の一本の書き下ろしも終りました。

◆急告!
というほど大げさな話ではありませんが、週刊文春の『ゼプツェン』連載が、
第2部で唐突に終了したので、一部で、「ミヤベと文藝春秋が仲違いした
のではないか?」というウワサが流れているそうです。
担当編集氏に聞いてびっくり仰天! 
思わず笑ってしまいました(だって文春の皆さんとは、今週カラオケしに行くの
ですよ)。事実はまったくそんなことではありませんで、またぞろ、お約束
以上の長期に亘っている連載を、ミヤベの方からお願いして、こちらの都合で
途中でやめさせていただいたのでした。
連載を読んでくださっていた読者の皆様には、たいへん申し訳ありません。
頑張って単行本に仕上げますので、どうぞお許しくださいませ。
ついでに申しますと、ミヤベは版元さんと仲違いしないです。
今までも、ありませんでしたよ(そのハズだがな……)。

◆何故にミヤベはゲーム女になったか(その5)
さて……回を重ねて5回目で、ようやくミヤベはPSを買うわけです。
その後ほどなくして『パンツァードラグーン』やりたさにSSも買うことになる
わけですが(当時はまだデス様のことを知らなかった)、それはまた別の
お話。

寒い冬の夕方のことでありましたよ。小雪まじりの雨が降ってました。
こんな夜にはやっぱゲームだよね! と思い立ち、近所のゲームショップへ
行って、おもむろにPSをゲットしたのです。発売から1ヵ月以上経っていた
ので、もう売り切れということもなく買えたのでした。
そのとき、ハードと一緒に勧められたソフトが、『キリーク・ザ・ブラッド』。
3Dダンジョンを自己視点で進んでゆく、ミッションクリア型のシューティング。
ちょっとハードSFっぽい感じのあるゲームでした。
現在では「キリーク」といえば「元気」というソフトウエア会社の看板商品に
なっていますが、当時はまだ「元気」の名前はゲームを立ち上げないと出て
こなかった。
ソニー・コンピュータ・エンターテイメントの作品として販売されていました。
さてこの『キリーク』、好評だったので「2」も創られたし、その延長線上で
『ベルトロガー9』という作品もできました。
ミヤベは3つともプレイしていますが、個人的には、実は最初の「キリーク・
ザ・ブラッド」がいちばん面白いと思います。
「2」は少しドラマに創りすぎちゃった感じがしたのですね。
『ベルトロガー9』も良くできたゲームですが、大仕掛けになったぶん、『キリ
ーク』の持っていた、ぎゅっと煮詰めたような求心力のある魅力が、ちょっと
欠けてしまった。この点、ものづくりの難しさが表れているところだと思うの
ですが、シューティングを含むアクション系のゲームの場合、システムが
魅力的で操作性が優れていれば、ストーリーはシンプルでもいいんだという
こともあるかも。

「キリーク・ザ・ブラッド」は、物語としての一種の不親切さ、説明不足のところ
が良かった。「で、香田大尉(主人公)は結局のところ何と戦っていたのだ?」
「サウスベースを全滅させたモノの正体は何だ?」というところが、ラストまで
行ってもしかとはわからない。なんとなく推測できるだけ。
ベタな解説が出てこないのですね。それでも、南極の雪原を独り立ち去る
香田大尉の背後で、音もなく崩壊してゆくサウスベースと、それに続く美麗な
エンディングのCGを見るだけで、説明なんかなくてもじいんときちゃう。
かえってストイックな感じがしました。
オープニングも緊迫感に溢れていて良かったし、合間合間に入る同僚カル
ロスからの通信も、いかにもそれっぽかった(『バイオハザード3』にカルロス
という傭兵のキャラが出てきたとき、「あら、香田大尉のお友達がこんなところ
にいた」と思った「キリーク」ファンは絶対いたはず)。
この手のゲームをやり慣れた今となっては、最強の銃「ベータ」を持った状態
で2周目ができるともっとよかったな、なんて思ったりしますが、当時はそんな
こと考えもせず、ひたすらハマりまくったものでした。
ソニー・マガジンズから出ていた攻略本のマップと敵の配置図に間違いが
あって、本を見ながら進んでゆくとトンデモナイ目に遭うという、愉快なおまけ
も可笑しかった(笑い事じゃないけど。たぶん、発売直前に変更があったんで
しょうね)。

すっかり『キリーク』に魅せられたミヤベ、このあとしばらくのあいだは、似た
ようなタイプのゲームを探して彷徨しました。
パソコンゲームの『ハムレット』を移植した『スペース・グリフォン』も面白かった
ですが(搭乗機の形態を任意に3種類にチェンジできるところがグー)、さもさも
アニメというキャラが大人にはちょっときつかった。
で、「その手のゲームなら、これが元祖だよ」と教えてもらって、あの悪名高い
『ドゥーム』を購入、開始3分でゲロゲロの3D酔いに苦しんだというのも、
今では懐かしい思い出です。でも、ミッションクリア型の3Dシューティング・
ゲームをひとくくりにして「ドゥーム・タイプ」と呼ぶくらい、ホントに本家本元
なんですけどね。操作性は悪くないんだから、あの蛍光色のグラフィックが
いけなかったんだ。
同じPSの『エイリアン・トリロジー』も5分でゲロゲロだったし。
洋ゲーは、色使いがけばけばしくてグラフィック汚いですよね。
だからダンジョン酔いするんだと思う。だって、どれほど複雑なマップでも、
たとえば『ゼルダの伝説 時のオカリナ』に出てきた廊下のねじれてるお屋敷
でも、グラフィックがあの美しさだったから、ぜんぜん酔わなかったもの。
とはいえ、結局はゲームとしての完成度の問題なのかもしれないです。
ジャパニーズ・ゲームは偉いのだ!

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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆古漬け。
今週も仕事漬けの一週間。
報告するようなことは、なあああああんにもなし。
おまけに移動もなし。

◆おまけ1
大極宮書店で販売する『今昔続百鬼・雲』に付ける特典おまけが"しおり"に
決定しました。もともと、講談社ノベルスシリーズには"特製しおり"が付いて
いるので、なんかそれを出して貰えるのかなあ、などと思ってたら。
……描くんか。僕が。
それも、色を変えるとかじゃなく、まったくの別モノなのかい。
ま、この前のお札は「手作り」だったしねえ……。
 ↓その証拠。お札ね。

 厨子王みずから製作したお札の山


◆おまけ2
ついでに『必殺![劇場版]DVD-BOX』にこ特典おまけ大盤振る舞い。
こちらは大極宮オリジナル『必殺シリーズ30周年』ロゴのステッカーに決定。
角川の『必殺シリーズ完全闇知識』のオビについてたロゴです。
これ……僕のデザインなもんで。
 ↓これがデザイン。

 必殺ステッカー

◆水木情報……いや、そうでもないか
水木しげる監修のホラーアンソロジー『御伽草子 あやかしの宴』(PHP文庫)
が発売になります。
私の『巷説百物語』第一話「小豆洗い」も掲載されてます。
でもこれホラーなの?

◆水木情報
『水木しげるゲゲゲの鬼太郎大妖画〜新作 版画発表展』が
10月27日から銀座のギャラリーボヤージュで開催されてます。
69〜89年に描かれた名画を再現した個展であります。11月11日まで。
お近くの方はぜひ。

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■まるひの秘書ヒショバナシ

今週分のS氏の原稿メールを受け取ったらば・・・早くも忘年会ネタ!
でもまあ考えてみたら、今年もあと2か月を切ってるんですよね。
うかうかしてたら、あっというまに年末を迎えてしまいますわ。はぅぅ。
ええ、オフィスの「宴会部長」もやっております私。毎年恒例の大沢オフィス
忘年会のセッティングには、たいそう燃えております。
いちばんの楽しみは「さて今年は何を食おうか?」ってアレコレ考えること。
いちおう作家たちにリクエストを募ったりするんですけどね。
たいていは「まるひに任せるー!」と言ってもらえるんですよ。うひひひ。
ので、毎年"私の食いたいモノ"で忘年会やらせていただいてます♪
なんか今年は「フグ食べてみたい気分」になりそうな予感・・・
いや、あくまで予感ですけどねー。うひひひひひ。

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■編集者Sのウラ情報

今日(11月1日)、とある作家の忘年会に出席してきた。
えっ、もう忘年会、と皆さん思われるでしょうが、確かに早いです。これから、
といってもだいたいが月末くらいからだが各作家や団体、出版社の主催する
忘年会が目白押しとなる。その先陣を切るということだが、ほかの忘年会と
重なることもないし編集者も飲み疲れしていないせいかみんな元気だった。
トップシーズンにもなるとほぼ毎日のように各所で忘年会が開催され、とき
には重なることも。そういうときには掛け持ちをしたこともあります。
一次会は新宿、二次会は銀座と、夜の繁華街を走り回っておりました。
いろいろと編集者は気をつかうのよ。ある程度回数をこなしてくると、出席する
編集者なんて限られているから、毎晩顔をあわせることになる。
疲れた顔をして、今日も会いましたね、なんて編集者に一番必要な適性は
やっぱ体力だね。(S)

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■ノリノリ編集後記

プロ野球の日本シリーズも終了したが、つまらなかったなぁ。
狂牛病は世間を騒がせているのに、猛牛打線は沈黙…。
あと、テレビを見ていて腹が立ったのは中継の技術。
特にカメラワーク。(打球を追えない"テレ朝"は最悪!)
全般的に、フィールド全体を映す"引き"が少ない。
特定の選手の顔のアップやバストショットの画が多すぎ。打者ごとに変わる
守備位置やフォーメーションをもっと映すべきで、それについて解説者も
コメントすべき。
個人的には、次の投球の球種とコースなんて予想してくれなくていい。
(ピッチャーも予想される前に、とっとと投げろ!投球間隔が長すぎだよ…)
唯一の救いは、試合終了まで中継してくれたこと…かな。
(原新監督の実家の近所に住んでいる…ノリ)

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■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆大沢、京極両氏にお願いです。
アルバイト探偵シリーズの続編、京極堂シリーズの続編を
生きている間に読ませてください!!
私も生きてるうちに読みたいですぅ〜。わはは。(まるひ)

◆大沢先生個人のHPだと思っていたので、見に来てびっくりしました。
……すみません。
いやべつに謝っていただかなくても・・・(汗)。というか、こちらこそびっくりさせちゃって
すみませんです。ぺこ。(まるひ)


◆十月八日に「未来形J」のイヴェントに参加しました。
主人と一緒に行ったんですが、あたしは、大感激だったのですが、
家の主人は、「そこらへんのおっさんと替わらないな」と・・・一言。
うはははははは! ご主人の目が正しいかもですっ!(まるひ)

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