週刊大極宮バックナンバー

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 最新号へ 2007.8.31

▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王
▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆朝日放送で放送されていたラジオドラマ『百器徒然袋 雨/風』のドラマCDが企画されているらしい(現在、オフィスは企画の詳細待ち)。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆夏休み(軽井沢編)
「逢坂剛右衛門杯」ゴルフコンペに参加してきました。
 ところが…夏休み(勝浦編)の腰への負担がたたって軽いギックリ腰になってしまい、初日はラウンドするのが精一杯。二日目はゴルフをさぼってのんびりしておりました。
 どうもこのところ、腰に違和感を感じることが3〜4ヶ月に一度ぐらいのペースで起きている。ストレッチなどをもっとまめにやらないと、ゴルフばかりじゃまずいかなぁ…。ちょっと不安を感じております。

 東京に戻ってからは…外出は自重して仕事三昧の毎日。
 11月11日に迫ってきた日本推理作家協会60周年記念事業の打ち合わせなどで忙殺されています。このイベントについてはスタイルがかなり固まってきたので、近いうちに皆さんに発表できるかと思います。オイラは立場上、ほぼ一日出ずっぱりの状態でいろいろと役割を果たさなければならない状況になりつつありますが…。
 チケット発売は9月下旬の予定です。ぜひおいでくださるように、今から前宣伝をしておきます。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆ゲーム女の生きる道
 依然コントローラーは握れず…
 今週はお休みさせていただきます。

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■厨子王の逆襲 〜京極夏彦のコーナー

◆プレ狂乱
 プライベートな用事でさいはての北海道に行っていたわけですが、空港 から戻ってそのまま新宿ロフトプラスワンに直行したワタシ。
 化野燐+木原浩勝プレゼンツ『妖・怪談義』の何回目だかがあったわけで。ええ、もう何回目だか忘れました。
 ちょっと用があっただけなので挨拶だけして帰ろうと思っていたわけですが、黒史郎君や多田克己さん、ゲストの松島初音さんなんかとイタズラ書きをしているうちにつかまって、結局壇上に上げられてしまって朝が来たというのはヒミツです。まあ『怪』に映画評なんかを寄稿されている比呂さんの東南アジア妖怪(馬鹿)映画のお話がおもしろかったせいなわけですが。

 で、会場でもお会いした日本物怪観光の天野行雄さんの作品展「ニホンモノノケカンコウ」が銀座のSpace Kobo&Tomo(奥野ビルB1F)で開催されてます。
 告知が遅くなりましたが、明日の9月1日(土) 17:00までなので、まだ一日あります。ぜひどうぞ!

 つうわけで。
 朝帰りのまま新刊「妖怪の理 妖怪の檻」の最終修正を即行であげて(ほんとにこれで間に合うのだろうか)、某新企画に突入。

◆狂乱の一週間(疾風怒濤編)

・初日(木曜日)

 えー、先週オーツカ・ハル君の写メレポートにありました通り、某新企画の原稿を苦心惨憺のうえ仕上げたワタシは一千年の王城の地・京都に向かったのでした。
 まずは推理作家協会の密命で、我孫子武丸さんに接触。田中啓文さん、麻耶雄高さんとともに、綾辻行人さん、小野不由美さんの許へ。法月綸太郎さんも合流。
 で、いったい何が行われたのかは、まだヒミツです。
 ヒミツですが、ミステリなみなさんとご一緒するのはかなり久し振りな気が。さすれば僕はナニモノなのだろう。
 というわけで、旧交を温めさせていただきました。

・二日目(金曜日)

 午前中、T君と二人で古書店を回ったりしまして、午後三時過ぎにオーツカ・ハル+編集者Sと合流、京都新聞社へ。
 取材など、なんやかやと済ませまして、午後五時過ぎに太秦映画村へ。
 全日本妖怪推進委員会の行商隊・世界妖怪ショップの先乗り一行と合流したわけですね。

合流

 ええ、ワタシは世界妖怪協会世界妖怪会議評議員(要するに壇上でお化けの話をするヒト)でもありますが、下部組織である全日本妖怪推進委員会の幹事肝煎役でもあるわけで。
 行商隊先乗りは、元締めの不沈空母・巨漢Uさん、店長の目目連Kくん、怪工作員O。それに村上健司くん。村上くんは取材も兼ねているので大荷物。大変そうです、はい。
 世界妖怪ショップは本年、角川書店、中央公論新社、小学館、日本物怪観光、そしてアダチ版画研究所の商品を取り扱いました。
 通常の妖怪会議は物販の時間が数時間と短いわけですが、今回は二日間、しかも二日とも朝から晩まで終日売りという、長ーいスパンの商いになるわけで、そりゃオニのような数のダンボールがすでに運び込まれておりました。
 僕も釘打ったりしましたが(怪HP参照)とりあえずブースを作って終わり。

ブースを作る

 お隣は東映さんのブース。もちろん鬼太郎BOXを売ってます。それから京都の大将軍商店街さんのブース。それから『妖怪道五十三次』の版元で水木グッズも多数発売されているやのまんさんのブースも。
 それから新耳袋のブースには、メディアファクトリーや講談社の本も並びました。そちこちにお化けの絵の立て看板も並んでいて、なんか、時代劇の聖地に妖怪が侵食してます。
 翌日お相手をしていただく角銅博之監督もおいでだったので軽く打ち合わせをさせていただきまして、その後本業の仕事を済ませてから特急でかけつけた副店長の「幽」編集R(N)くんと、妖怪ショップの秘密兵器Mさんが合流。
 編集R(N)くんは、「幽」の編集Rになる前から妖怪行商隊のホープだったという経歴の持ち主であることは、ヒミツです。
 その行商の手腕を某誌の某吸血編集者に見込まれたらしいというのは、もっとヒミツです。
 何やかやで深夜になって、搬入の打ち上げ(するなよそんなもん)をしました。はい。

・三日目(土曜)

 前夜祭というくらいですから本番は夜なわけですが、行商は映画村の開場と同時に開始なので、実は朝からなわけです。
 昨日は搬入と設営だけだったので、チェックやら値付けやら商品並べやらは早朝から。行商隊は朝六時集合。京都在住の妖怪ショップ店員・松野くらさんも今日から参加してくれました。
 僕とTくん、オーツカくんは八時入り。少し楽させていただきました。
 九時にはお客さんが入られるので、大わらわですね。

看板やら何やらを書く

商品陳列もする

妖怪屋台街

 僕も看板やら何やらを書いたりしまして、それからオニのような……。サイン攻めですわっはっは。
 サインしてもサインしてもサインしなきゃならんわけです。東映さんにあやかって「暴れん坊将軍」とか「遠山の金さん」とかも書きましたが、気にしないでください。

サインしてもサインしてもサインしなきゃならん

 ああサインが終わらないなあ困ったなあと思っていると、最後の行商隊・さすらいの担ぎ本売り「異の世界」編集N嬢(小動物)が上洛。手にしているのは……。
 サイン専用オビ(笑)。
 いいですよ、異の世界はいい本ですよ、僕だって売りたいですよ、サインするだけで買っていただけるなら書きますよ、書きますけども……。
 僕の本じゃないじゃん(笑)。すいません、偉い人の本のオビにサインしてしまいました。いや、サインじゃなく手書きのキャッチコピーです、正確には。
 いつもの調子でよくわからない文言を書いてしまいましたが、変なのが当たった方はすいません。
「ダ・ビンチコード並み」って、なんなんだいったい(笑)。いや、中味はいい本ですから、やっぱり気にしないでください。
 そうこうしてるうちに悪人編集長G,怪編集者T女史が到着。一気に悪巧みな雰囲気に。

お昼。トンカツミートソース?

 午後、少し時間を割いてもらって、東アジア恠異学会の榎村寛之先生と別件の打ち合わせ。慌ただしくてすいません。
 打ち合わせが済むと、またサイン。
 恠異学会の若者たちの表敬訪問なんかもありまして、そんなところに現れたのが木原浩勝さん。木原さんは新耳のブースで昼間っから怪談をぶっぱなすというイベントがあったわけで。
 で、そろそろ終わりかなーと思っていたら、そこにバヂャーのノリノリさんが。
 あ、そうだった。朗読会商品にサインする約束してたんだ!
 つうわけで、再開。わはははは。お客さまが喜ぶなら何だってやりますよ。本当に喜ぶのかしら。喜んでちょうだい。
 ええ、何が書いてあっても心を込めて書きましたから、気にしないでください。
 で、行商隊に交じって売ってみたり。いやー、外ですから冷房も何もないわけで、妖怪ショップの仲間は汗だくのへろへろになって売ってるわけです。同じ妖怪推進委員会としては冷房の効いた部屋でもへーっとしてるわけにはいかんかなと。いや、お客様だって汗だくのへろへろで選んでくださっているわけですから。
 まあ、僕はあまり温度差がわからないたちなので(怪0023参照)暑いの平気ですし。こういう時には便利ですね。センサーが壊れてるのは。
 黒史郎くんや酒月茗さんをはじめ、馴染みの顔もちらりほらり。というか、どっさり。同窓会か。
 知っている人は知っている妖怪バンドの「妖怪プロジェクト」さんたちも、炎天下の中での着ぐるみライブをしてくださいました。あ、着ぐるみじゃなくてあれが素顔なので、そんなに暑くないのかな? カッパさんなんかは半裸だしなあ。いや、それでも暑いに違いない。雪女さんはよく溶けなかったものです。

妖怪プロジェクトの皆さん

 でもってようやく本番。
 角銅監督と二人っきりじゃ淋しいよねえ、ということで、神出鬼没の木原さんに神出してもらおうと画策。
 前夜祭は『ゲゲゲの鬼太郎』第四部101話、「言霊使いの罠!」の上映+トークショーという構成です。
 この作品は、まあ僕が脚本を書いて、キャラの一部の元デザインをして、でもって声の出演をしてしまったという、僕的には実に恥ずかしい作品なわけですが、今回『ゲゲゲの鬼太郎90’sBOX』(ポニーキャニオン)に収録されるわけで、そのキャンペーンの一環として企画されたイベントなわけです。
 ずいぶん古いものなので、ウラで聞いてるとよけいに気恥ずかしいわけで。
 憂歌団が唄うエンディング「イヤんなっちゃう節」が流れて、いよいよ登壇。

ようやく本番

 ちなみに、僕が着ていた浴衣は水木プロのチーフ・村沢さんの筆になります妖怪浴衣。花籠部屋用に書き下ろされた浴衣地を二反いただいていたので、この日のために誂えたものでございます。

浴衣

 最初は「そんな古い話、忘れちゃって何も話すことなんかナイよねー」と言っていたのですが、あれやこれや話しているうちに時間はとっくにオーバー。木原さんに乱入していただいてさらにオーバー(笑)。
 MCの人が困っている様子が僕のところからだけ見えていたので、得意の強制終了をさせていただきました。
 幕間に山田誠二さんが激励にきてくださいました。会うのは久し振り。黒史郎くんもキモチワルイドラえもんを見せてくれました。素敵です。
 一時間ほど間を置いて、第二部。まったく同じ構成ですが、二回聴かれる方もいらっしゃるので違う話をせにゃならず、それはそれで大変だと思っていたのですが、話し出すと思い出すもので、またまた大幅に時間オーバー。
 今度こそMCの人が困っているので(笑)、またまた強制終了です。ええ、十二年も妖怪会議の司会やってますから、切り上げるのは馴れてます、はい。
 そんなわけで外では百鬼夜行のパレードが繰り広げられておりまして、実に怪しい雰囲気に。ワタシはさっさと妖怪推進委員会の制服に着替えまして、物販しました(笑)。

百鬼夜行のパレード

怪しい雰囲気の中で物販する

 来てくださった方々、見てくださった方々、聴いてくださった方々、そしてお買い上げいただきました方々、ほんとうにありがとうございました。
 心からお礼を申し上げます。
 と、いうわけで行商隊+スタッフ+出演者で前夜祭打ち上げを(またか!)やりまして、明日はいよいよ本番でございます。
 本番の様子は……また来週。

◆狂乱後
 狂乱の一週間後、家に戻ったら『妖怪の理 妖怪の檻』の見本が届いてました。
 素早いぞ角川書店。さすがですT女史。
 ちなみに装画は怪大賞京極賞を受賞された、風眠庵こと加藤円正さんです。

 というわけで、来週は狂乱の一週間(灼熱炸裂編)をお送りします。

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■編集者Sのウラ情報

 さて8月もおわり、秋の声が聞こえてくるとオフィスはイベントシーズンです。今年はイレギュラーの日本推理作家協会60周年記念イベントもあって、三人は大変なことになりそうです。そんなわけで諸々の準備作業に入っているわけですが、今は朗読会用のパンフレット作成。なかでも実物をご覧になったことのある方はおわかりでしょうが、座談ページの原稿作成。今回で5回目となるわけですが、一番難航しそうです。
 これまた朗読会常連の方はお分かりでしょうが、最近は、特に第二部は厨子王のレインボーボイスをはじめ声色大会となりつつあります。で、座談会の話にもどるのですが、座談も声色でやるのですよ。
 どうやって原稿にしろっちゅうねん!(怒)
 さてどうしましょう。結末はパンフレットで(S)

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■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名
 仁義なき大極宮
 えー、今さらながらこれまでの件名の歴史をまとめてみました。左のメニュー下からも行けますが、コチラ→厨子王 原稿メール件名の歴史でございます。今後のチェックにお使いくださいませね(←誰に言っているのだ)。
 しっかしまあ、ほぼ4年も続いているとは…。我ながら(たぶん厨子王も)ビックリですわー。

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■ノリノリ編集後記

 京都「世界妖怪会議」に足を運ばれた皆さま、ご苦労様でした。そして朗読会商品をお買い上げくださった方々…本当にありがとうございました。多くの方から「お疲れさまです」とねぎらいのお言葉をかけていただき嬉しかったです。なんとな〜くアウェーで不安な気持ちでしたがおかげさまでホーム感覚になりました。

甚平姿

 当日、なぜだらしない甚平を着ていたかと申しますと、販売エリアの街並みに合わせて物販関係者は“和”の装いをするようにと主催者側からお達しがあったからです。男性は作務衣か甚平でも可。私の場合なんだかパジャマみたいな着こなしで失礼しました。ちなみに丸金ウチワは宮部さんにいただいたもの。御守り代わりです。
 とにかく、イベントに参加された皆さま、暑い中ありがとうございました。そして関係者の方々、ご苦労様でした。
(爆睡で京都の夜は散策できず無念…ノリ)

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■アンケートから (兼 間違いさがしコーナー)

◆ただいま京都から戻ってきたところです。
25日の午後5時頃に、京極先生の直筆サイン入りパンフレットの前で、「とんちんかん」にしようか「妖怪とライオン」にしようか「東映アニメーション」にしようか散々迷った挙句「東映アニメーション」を購入していった者です。
その節は色々とお話させていただきありがとうございました。
あと、ついうっかり代金を支払い忘れそうになってすいませんでした(笑)。
この二日間、実に楽しかったです。こんなに楽しい祭りに参加したのは初めてでした。
あと、コミック怪での京極先生のサイン、31〜32Pの見開きに堂々と「電車」と書かれておりました。しかも電車の絵の先頭に「京極夏彦」と書き込まれておりました。あまりの衝撃に友人と二人で大笑いさせていただきました(笑)。
皆様、暑い中本当にお疲れ様でした。また何かのイベントでお会いできる日を楽しみにしております。

◆京極先生のトークショー行ってまいりました! 外で買い物をしていたら先生が出てこられて感動しました!! サイン本もたくさん買って帰ってしまいました。来年も楽しみにしてます!

●世界妖怪会議いらっしゃったのですねー。暑い中お疲れさまです〜。そしてお買い上げありがとうございます〜。厨子王のサインって…書くところを見るのは楽しいです。でも、購入される方はどれにしようか迷っちゃうだろうなあ…と、いつも思う次第であります。(まるひ)

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