週刊大極宮バックナンバー

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 最新号へ 2007.8.24

▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王
▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆オフィスから至近の東京ミッドタウン…スタッフがよく行くのは、もっぱら地下のスーパーのみらしい。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆猛暑!!
 勝浦で10日間の夏休みを過ごしてまいりました。今回は毎日毎日天気に恵まれて、日焼けでまっ黒です。
 ご存知の方も多いと思いますが…お盆のころから千葉県東方沖で地震が頻繁に起こっておりまして、夜中爆睡しているときに必ずゆっさゆっさと揺れがきました。オイラの勝浦の別荘は木造の大きな建物で、窓も大きいものだから建物全体が軋むようなガチャガチャという音で全員が飛び起きるといったあんばい。これはいったいどうなるんだろうと思いました。さいわいなことに大事には至らず帰ってこられましたが…。
 今も地震が続いているのかはわかりませんが、続いているとしたら千葉方面の方は大変なことだと思います。
 勝浦滞在中はゴルフ8回、海水浴2回と夏満喫。それでもやっぱり帰るときになると、みんなまだまだいたいなぁ…という名残惜しい感じになりました。

◆ガングロ!(←死語?)
 東京に帰ってきて、芥川・直木賞授賞式があったので顔を出してきました。会場ではこの夏を一緒に楽しんだ勝浦組の編集者も来ており、みんな異様なほどに日焼けしていてパーティー会場の中で目立っていました。はたして出版にたずさわる者が、みんなまっ黒でいいのかと反省したしだいであります。

◆避暑?
 今週末は軽井沢に行って、例年おこなわれている「逢坂剛右衛門杯」ゴルフコンペに参加してきます。避暑地でのんびり…といきたいところですが、今年は軽井沢も暑そうなので果たしてどうなることやら…。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆ゲーム女の生きる道
 猛暑でバテバテでございます(*_*)。皆様、お元気ですか? そもそも夏が苦手のわたくしには、毎日がゴーモンであります。
 ついついエアコンに頼る生活なので、痛めた腰が冷えちゃう。そろりそろりと暮らさざるを得ず、依然ゲームはお休み中です。古い攻略本を読んだりしてココロの隙間を埋める毎日(T_T)。
 というところに、とても楽しい新刊ミステリーをいただきましたので、思わずご紹介。東京創元社の《ミステリ・フロンティア》のなかの一冊、『もろこし銀侠伝』です。作者の秋梨惟喬さんの御作には、昔、『推理短編六佳撰』でご縁があったんですね。懐かしい。
 ぱっと見て、水墨画調でありながら、「わぁ、可愛い♪」と声をあげたくなっちゃうポップな装丁も拍手パチパチ(^o^)。収録作の雰囲気とぴったりマッチしてます。中国ものは、「無双」な武将たちも素敵ですが、仙術使いも魅力的。夏バテで「読書もしんどい」という方にこそお薦めしたいです。
 4篇ともおもしろくてイッキ読みですが、宮部はとりわけ巻頭作(「ミステリーズ!」新人賞受賞作)の「殺三狼」と、短い長編といっていい読み応えのある「悪銭滅身」が好きです。巻末に用語解説がついているのも嬉しい。
 ともかく公英(薬屋の娘で、9歳の女の子で、「殺三狼」のヒロインです)がラブリ〜なの♪ 実は彼女は有名人で、その後のエピソードも……あとは読んでのお楽しみ。

 と、ここまで書いて、「中国もの」というので思い出しました。
 やっとDVDで観たんですよ。『墨攻』。原作の小説が大好きなので、観ようかどうかずうっと迷っていたんです。
 ずいぶんと趣が変わっていましたが(主人公がえらく男前だし、恋愛要素が含まれてるし)、映画は映画で堪能しました。私はコミック版をまったく知らないので、かえって新鮮だったのかもしれません。
 全編、大スペクタルですが、細かいところに印象的なシーンが多かったです。
「墨者は、どんな形でも、けっして贈り物を受け取りません」と突っ張る主人公が、根負けした感じでブーツを履き替えるところが愛らしかった。それをちらりと見て微笑するヒロインも美しい。
 あの『英雄(ヒーロー)』でもそうでしたが、中国映画って、筋書きの上では脇役になる皇帝とか将軍を演じる中年の役者さんたちが、いかにもそれらしくてカッコいいです。風格があり、姿勢がよく、声がいい。画面のなかに立ってるだけで、大軍を指揮する武人とはこういう存在だ、という説得力があります。敵役も敵役でとことんズルくて憎らしいし。
 というわけで、遅まきながらこちらもお薦めでございます。原作小説を未読の方は、ぜひ合わせてお楽しみください♪

 ところでところで。
 連想は続きます。私はこの『墨攻』、『どろろ』と続けて観たんですよ。ゲームしないと、DVDばっかり観てますからね。
『どろろ』の主な撮影地はニュージーランド。景色がもう、一目瞭然。
『墨攻』は、ひとつの城塞都市をどう守りきるかというお話です。
 これを続けて観たならば、どうなるか。

『ロード・オブ・ザ・リング』の影響って、凄い(^o^)

 と、痛感するわけですよ。
『墨攻』の戦闘シーンなんか、ミナス・ティリスの戦いにそっくり。また、大事な役割を果たす弓兵隊長が、『ロード』のレゴラスによく似た美青年なんですわ。そんなところまで似なくても(^o^)。
『どろろ』も楽しみました。音楽が良かった! サントラ盤が欲しくなりました。
 ただねぇ……エンディングテーマは……わたくし的には「違う」と思っちゃいました。
 百鬼丸が初めて海を見るエンディングのシーンと、そこで流れる音楽がホントにホントに美しくて余韻があるので、その後にあの歌は要らなかったんじゃないかと思いました。もちろん、単独で聴けばカッコいい歌ですから、あくまで映画のエンディングとしては、という個人的感想でありますが。百鬼丸が、あの映画のラストでつかんだものは、けっして「フェイク」ではなかったろうと思うので、なおさら。
 ミス・チルのファンの皆様にはまことに申し訳ございませんがm(_ _)m。

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■厨子王の逆襲 〜京極夏彦のコーナー

◆突如京都に現れた京極は綾辻行人・法月輪太郎・我孫子武丸・マヤユタカとの密会(理由はヒミツ)を果たした後、一夜明けてなぜかタクシーにのっているのであった!!

16:00 移動ちゅーです。

16:00 移動ちゅーです。


17:23 取材など受ける。

17:23 取材など受ける。


18:09 映画村に向かってます。

18:09 映画村に向かってます。


18:28 角銅監督とご対面。

18:28 角銅監督とご対面。


18:43 買ってね。Tシャツもつくよ。

18:43 買ってね。Tシャツもつくよ。


※写真(ケータイ)撮影、キャプション by オーツカ・ハル

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■編集者Sのウラ情報

 22日は芥川・直木賞の授賞式でした。出版界の「夏祭り」みたいなものですから当然参加してまいりました。数ある文学賞のなかでもダントツの出席者数です。いったい幾らぐらいかかっているのでしょうか。他人の懐ですが気になるところです。一般的にこういったパーティのレベルは並んでいる料理の質で推し測れるので、版元の力の入れ具合が見えてきます。質を落とすとあらぬ噂をたてられたりしますからね。(S)

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■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名
 そんなわけで、一回お休みです。

 ビールだけはよく飲みましたが、その酔いのせいか読書もDVD鑑賞も、思ったほどはかどりませんでした、私の夏休み。わはは。
 本日(更新日)夕方5時から6時半過ぎまで、山椒大夫が打ち合わせのためにオフィスに居たんですが、「ああ、ガングロ写真撮ってココか裏に載せればよかった」と思いついたのは帰った後。むー、まだ休みボケしてるかも。
 ちなみに本人が言っているとおり、こんがり良い色に焼けてました。ハイ。
 この週末もゴルフ(まだやるのか!)って書いてますし。まあ、今日の打ち合わせの内容を考えたら、「遊べるときに遊んでおいてください」って感じです。ホッホッホーー、会議室にお茶を出しにいったとき、某誌でいずれ始まる新連載のタイトルを小耳にはさんでヤッター! と心躍ったのもつかのま。ああ、私のアタマはニワトリであります。(モウ忘レタラシイ…)
 早く夏が終わらないかしらん。(暑サノセイニスルラシイ)

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■ノリノリ編集後記

 明日から京都太秦映画村で「世界妖怪会議」です。暑くなりそうですねぇ。
 グッズ販売は、朝9時から夜9時までらしいのですが、私は…体力的に無理。25、26日ともに午後4時から7時までの間だけとさせていただきます。
 先週もお知らせしましたが、商品は昨年の朗読会のパンフレットとその朗読会を完全収録したCD(新商品・先行発売)。“京極さん書き下ろし『五徳猫 疾風怒濤ヴァージョン・猫抜き』読んで聴いて楽しめるセット”のみです。セット価格は通常5,500円のところ、特別価格5,000円で。税込みです。パンフレットには京極さんの直筆サインが入ります。←確約をいただきました。100セット用意しますので、ぜひ買ってくださいませ。お願いいたします。
(謎のTシャツ販売はまだ未定…ノリ)

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■アンケートから (兼 間違いさがしコーナー)

◆女帝の大沢氏ですが山椒大夫が過去にご自分でも語られてますねぇ。第218号です。大夫のお墨付きですね(笑)

●おおお、そんな昔のバックナンバーを、よくぞ掘り起こしてくださいました! ありがとうございます。さっそく読んできましたよ〜。(そして笑いました) その号に載ってる山椒大夫の写真、どことなく女帝の大沢先生の雰囲気がなきにしもあらず?(まるひ)

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