週刊大極宮バックナンバー

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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王
▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆山椒大夫、いよいよ"アレ"に入隊か???

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆サイン会
 先週の金曜日に上野、土曜日は名古屋で『影絵の騎士』刊行記念サイン会を行ってきました。台風の影響が大変心配されたのですが…上野に130〜140人、名古屋に80人ぐらい来てくださいました。名古屋で一泊しようかなと思っていたのだけれど、サイン会後は星野書店会長の案内で『矢場とん』の味噌カツを食べ…即行とんぼ返り。一泊していたら新幹線が止まって帰ってこれないところでした。

 その名古屋で、ふと思ったことがひとつ。
 サイン会の会場は、いつもお世話になっている「星野書店 近鉄パッセ店」さん。会場への移動は、バックヤードにある従業員用のエレベーターを使って建物の中を上下する。
 この近鉄パッセというのは、簡単に言ってしまえばデパートで、従業員用のエレベーターに乗るとオイラの大好きな食料品売り場の匂いがたち込めている。おなじデパートの食料品売り場でも、東京のそれと名古屋では匂いが微妙に違う。売っている総菜類が違うせいか、とくにはっきり「こう違う!」というのは言えないんだけども…。
 エレベーターに乗ったとたん、なんともいえない懐かしい気持ちに胸がキュ〜となったのはなんでだろうと考えたら、この匂いは子供のころ嗅いだ名古屋のデパートの匂いだということに気づいた。東京でふだん行くデパートの匂いとは違う。匂いに自分の記憶回路が刺激されたのであります。デパートの食料品売り場の匂いでも、ついつい郷愁を感じてしまう…大夫でした。

上野

上野↑  名古屋↓

名古屋

 上野と名古屋、サイン会においでくださった皆さま、雨のなか本当にありがとうございました。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆ゲーム女の生きる道
 今週も、ゲームができなかったのです(;_;)。となると、「私生活のない女」である宮部としては。
(カッコよく聞こえますねぇ。こういうタイトルの映画が、昔ありましたね)
 もとい。
「ゲーム抜きでは私生活のない女」である宮部としては。
 こちらが正しい。
 書くことがないんです、ホント。すみませんです。
 あ、でも最近買った「りらっくまカバー付きアイスノン」は良いですよ。ひんやり♪

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■厨子王の逆襲 〜京極夏彦のコーナー

◆妖怪まみれ
 まあ、いつものことなんですが。
『怪』に連載している「妖怪の理・妖怪の檻」の前半(まだ前半!)が一冊にまとまることになりまして、大幅な加筆をしているわけです。
 小説と違って、こうした文章は直さなければいかんわけです。状況も縷々変化しますし、そもそも「前号を参照してください」なんて書いてありますから。
 しかも、五年も六年も経つといろいろと修正も必要になるわけです。
「江馬務の『日本妖怪変化史』は、いまでこそ入手困難な本だが」などと書いてあるわけで。
 掲載時はそうだったんですが、復刻しちゃいましたから←誰がそうさせたんだという話ですが。
 今はもう、楽に手に入りますからね。ええ、「異の世界」(中公Biblio)で。いい時代になりました。でも、おかげで直さなくちゃいけませんね。
 そんなこんなで、机周りが古書の山。まあ書棚に戻せばいいだけなんですが。

◆怪談まみれ
 まあ、いつものことなんですが。
 思うところあって、古くは中岡俊哉先生の著作から『「超」怖い話』シリーズのケイブンシャ版から竹書房版の最新刊まで、福澤さんの『黒本』も、いわゆる「実話系恐怖譚」本を年代順に読み返してみました。
 すごい数でした←なぜ全巻あるのか。調べ物も兼ねていたわけですが、おもしろかったです。
 で、DVD『怪談新耳袋』の「百物語BOX」と絶叫編「右/左」も観ました。←って、新耳のDVDは全部揃えてるのに、なぜBOXを買う(笑)。収録の順番が違うし一話増えてるからだよう。
 見終わって読み終わったら、東雅夫さんの『百物語の怪談史』(角川ソフィア文庫)が届きました。
「おお」と思ってページをめくっていると、今度は『しんみみぶくろ・妖怪モノノケBOX』(←書名ですよ)『しんみみぶくろ・幽霊屋敷ノート』(メディアファクトリー)の献呈本が!
 これはよりぬき『新耳袋』のこども版なんですね。ちなみに『妖怪〜』のほうは村上健司くんが書いてます。おもしろいです。イラストもスゴイです。読んじゃいました。
 で、百話どころじゃありません。何話読んだんだ僕は。

◆時代劇まみれ
 まあ、いつものことなんですが。
 仕事中は必ずDVDが流れているわけで、大抵仕事しているのでほぼ必ずDVDが稼働しているわけですが。
 出ましたねえ『破れ傘刀舟悪人狩りBOX』。てめえら人間じゃねえ。
 で、『新・座頭市TVシリーズsecondseasonBOX』も出ましたねえ。いやな渡世だなあ。
 でもって『必殺仕事人BOX二掛之巻』も出ましたねえ。この世はいやなことばかり。
 というわけで、怪談前後はもうずっとマゲが画面に映っています。
 口調もどことなく錦之介です、いま。
「やかましいやいコノヤロウ」が気に入ってます、はい。

◆版画まみれ
 まみれちゃいませんが。
 アダチ版画さんの『北斎百物語』の見本ができ上がってきました。
 いや。
「すげえええ」良いです。
 手に取らないとわかりません、この良さは。涙が出ます。
 たとうも立派。まあ自分の字なのが僕としちゃあなんですが。解説書も力入ってます。まあ自分の文章も僕としちゃあどうでもいいですが。
 それから墨刷りの特典は、これ「超貴重」なものかと。ふつう絶対に入手不可能です。
 オマケの一色刷りは「お岩さん」なんですが、これが「こはだ小平二」だったら、もうタイヘンでした。
 実は。
 僕はこの小平二の絵がそりゃあ好きで、ソラで描けるくらいなわけです。
 なぜソラで描けるかというと、都合四回ばかり描いてるからで。
 高校一年生の時、美術部のコンクール出品用に描いたB1のデザイン画がこの「こはだ小平二」をモチーフにしたもので。
 二年の時は油彩を出品したのですが、三年でまたもや「小平二」を描きました。
 デザイン学生時代グラフィックの課題でも描きました。インテリアの室内模型課題のモチーフにも使いました。
 なんか他人のような気がしません←何かおかしい。
 まさか(平成刷りとはいえ)本物を手に出来る日が来ようとは。
 家宝にします。

 と、いうわけで、仕事も終わらぬままに内緒の打ち合わせに出撃です。

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■編集者Sのウラ情報

 名古屋サイン会は台風接近にもかかわらず多くの方に来ていただきました。本当にありがとうございます。地元は温かいです、というオイラは関西人。
 さて、好評をいただいてます立ち読みコーナー。今回の「楽園」からパワーアップ。一章分約50ページ分を読んでいただけるようにしました。50ページもと驚かれる方もいらっしゃるでしょうが、上下巻のごく一部、早く続きが読みたくなると思いますよ。
 ただ入力は大変なのよ……。誤植の無いよう注意して入力したつもりですが、見つけた場合は、例によってこっそり指摘してください。こっそり直します。これからも新刊は増ページで発売に先駆けて読んでいただけるよう頑張ってアップしていくつもりです。
 そこで一つお断りが。なるべく早くアップするために、今回の「楽園」を例にとると、データ入力のために版元である文藝春秋から再校ゲラ(単行本の体裁に活字を組んだもの)をもらいました。再校ですから、宮部の加筆・訂正などは反映されているのですが、それでも最終形ではありませんので実際の書籍とはわずかながら異なる部分があるかもしれないということをご了承ください。もちろんストーリーの本質は変わりません。
 まあ、一字一句照らし合わせない限り分からないとおもいますよ(S)。

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■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名
 大極宮オブカリビアン
【業務連絡】
 カリビアン厨子王様、お忙しいところナニでございますが、チャーリーズ・エンジェルお忘れなく〜。(ナゼここで言うのだ)

【アンケートより】
 まるひさん、いつも金曜深夜の更新、大変ですね。
 ところで今回のGuns N' Roses「奇跡の来日(笑)」幕張メッセ、行かれましたか? 元祖ヘビメタファンのまるひさんが逃がされるはずはないと思いますが、私は4月のを取っていて(延期)振替で15(日曜)に今回行けました。シビレました。2時間15分、絶叫するプチメタボのオヤジヘビメタ、すごいです。この感動をまるひさんと共有できていたら嬉しいのですが…

 アクセルさまあああ! よくぞ日本にお越しくださいました!(号泣)
 が…
 幕張はダメでも、18日の武道館公演だったら行けるかなあ、と考えてはいたんですが、ちょっと体力的に無理がございまして…(トシだなあ、ヤダヤダ)、私、今回は行くのをあきらめたのでございますよ。
 それでも、プロモーターのサイトや某巨大掲示板のガンズスレッドで
「やったー、"ちゃんと"成田空港に降り立った!」
「おお、"ちゃんと"公演が始まってる!」
「おお、"ちゃんと"ステージ完走してる!」
 などなど(台風情報とあわせて)動向をチェックしながら涙ぐんでおりました。
 たとえ行けなくても、アクセル様が素晴らしいステージをこの日本で見せてくれた、その事実だけで嬉しいでっす。
 というわけで、会場ではなかったけれど、自宅で感動を共有していましたよ〜♪

 ↑を書き始めたちょうどそのとき、なんとなんと有線から「ペイシェンス」が流れてきてビックリです! こんな偶然あるんですね。

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■ノリノリ編集後記

 大沢さんのインタビューが掲載されている『小説すばる8月号』(集英社)に"伝説の怪奇漫画家"日野日出志さんのインタビューも掲載されています。オマケに短編漫画も。インタビュアーは東雅夫さん。こんなふうに取りあげられていると、「日野さん」ではなく「日野先生」と呼ばなきゃいけないかなぁと思ってしまいます。
 がっ、もう10年ちかくになる野球仲間。ちばてつやさん率いる"ホワイターズ"のチームメイト。今までどおり「日野さ〜ん」と呼ばせてもらいますね。
 でっ、いつもの日野さんは…作務衣姿でジープを運転して球場入り。以前はスパイクではなく足袋でプレーしていたんです。忍者のように足音をたてずに盗塁もする。バッティングは細くて重いバットで引っぱり専門。ファーストにちばてつやさん、セカンドに日野さんが守備に入ったときは"鉄壁の1、2塁"…とはいかないまでもすごいオーラがあって、相手チームも右方向には打ちにくそう(笑)。幼いころ漫画雑誌でトラウマを植え付けた人と、いま一緒に草野球をしているのはなんとも不思議です。今回の短編漫画を読むと、オンリーワンの図柄にトラウマがよみがえってきますよ。

 そして…『北斎百物語版画』。私のところにも見本が届きました。「ものすげえええ」良いです。涙は出ませんでしたが、ニタニタしながら眺めてしまいます。購入した方は納得されたんじゃないでしょうか。ちなみにオマケの「お岩さん(墨刷り)」は『大極宮書店』だけの特典です。いいですよ〜。お得ですよ〜。『大極宮書店』での販売取扱は"あと一週間"です。
(「モバゲー」ゲームにハマっている…ノリ)

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■アンケートから (兼 間違いさがしコーナー)

◆サイン会行ってきました!大沢先生のサイン会は「狼花」いらいかと…
しっかりと日焼けした大沢先生はよりいっそう男っぷりを上げていたようでした。
ただ、一つ心残りはカメラを持っていかなかったこと。他の人がとっているのをみて「次回こそは」と心に誓いました(笑)
それと、京極先生のイラストの偉大さにビックリ。オフィスの方々そっくりで誰が誰だか確認できるようでした。

●上野のサイン会にオフィスから同行したスタッフは二名(名古屋は一名)です。そうですかそうですか、ブログの似顔絵そっくりでしたか! わはははは。(まるひ−ちなみに私は同行していません)

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