週刊大極宮バックナンバー

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 最新号へ 2007.7.6

▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王
▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆11月におこなわれる朗読会の三人の部では、前々回(2005年秋の公演)会場おおいに沸かせたアイツが帰ってくるらしい…。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆温泉
 週末、久しぶりに家族と温泉旅行に行ってまいりました。
 新幹線で山形にでて、そこからレンタカーで宮城の秋保温泉へ。泊まる宿はたいへん大きく立派な旅館。
 到着後、さっそく大浴場に行き、浴衣を脱いでパンツ一丁、そのパンツを引き下げようと手をかけたまさにその瞬間…向かいにやはりパンツ一丁で立っていたお兄さんが、
「"おおさわありまさ"さんですか!?」
「…」
 かたまるオイラ。
「そ、そうですけど…」
「ファンなんです。サインが欲しいです!」
 脱衣場を見まわすが、もちろんふさわしい物はなにもなく。
「じゃあ、握手してください!」

 パンツ一丁で手を握りあう男ふたり。

 こんな一幕もありつつの…家族サービスでした。

◆会議
 今週水曜日は半年ぶりのオフィス会議。作家、スタッフ全員がオフィスに勢揃いして、今年の朗読会の演目などについて検討いたしました。
 今年の第一部は…シリーズ2作目対決ということで、オイラが『毒猿』、厨子王が『魍魎の匣』。それぞれ1パートを読むことになった。
 第二部は…先日、オイラが某誌に書いた短編『ぶんぶんぶん』に決定。ウラとイケが登場する「らんぼう」シリーズ。今回の登場人物は、皆さんの想像力をたいへん刺激するメンバーであることをここにこっそり報告しておきます。お楽しみに。

さっそく読み合わせ


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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆ゲーム女の生きる道
 ちびリンクと遊んでいます。

 ブーメラン、ぴゅ〜ん (/-o-)/  く

 タッチペン、楽しい♪

 でも今週はあんまり先へ進めなかったんですよ。DVDを観ちゃったせいもありますし、DS片手に、疲れて寝ちゃったり……。
 どうしてそんなに疲れてたかと申しますと、サマーバーゲンへ繰り出したもので。
 スパークリング、スパークリング、ルンルルン♪
 私は、買い物はほとんど全部、家の近所で用が済んでしまうヒトなのですが(たまに浅草へは行きます。楽しいから♪)、ひとつだけ、それだと足りないことがあるんです。
 パルコのバーゲンへ行かれない。
 下町にはパルコがないんですよ。この時期、パルコでバーゲンが始まったよというCMをテレビで観る度に、「うちの方にもパルコがあればいいなぁ」って思うのです。
 行けばいいじゃないかとおっしゃいますか? 渋谷でしたっけ、新宿でしたっけ。

 遠いんだもん(^^;)。

 隅田川を渡って都心へ出てゆくことを、うちでは「上京する」と申しますが、バーゲンのためだけに上京するのはねぇ、面倒なんですよ。
 浅草にパルコがあればいいのになぁ。あれ? この文脈だと、「浅草は都心ではない」と言ってることになりますね。失礼いたしました。
 でも……「浅草」は「浅草」で、都心というよりは……観光地? ぢゃないですか?
 巣鴨のとげ抜き地蔵様のところも、観光地……と、わたくしは認識しておるのですが。
 そもそも「都心」の定義って、どうなんでしょう。週刊文春の「ホリイのずんずん調査」で、

 「都心」の範囲はどこまでか?

 なんて、100人に訊いてみてくださらないかしら。
 ところでこの「ずんずん調査」、単行本にならないのでしょうか。まとめて読みたいなぁ。

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■厨子王の逆襲 〜京極夏彦のコーナー

◆めずらしきインタビュー
 えー、「幽」に連載しておりました「旧耳袋」が、原文の「耳嚢」を併録し、『旧怪談』(メディアファクトリー)という単行本にまとまりました。
 タイトルは「きゅうかいだん」ではなく「ふるいかいだん」と読みます。まあ、古い怪談には違いないですし。
 で、この本はまったくお子様向けに書いていないにもかかわらず、児童書として出版されます。もちろんどなたに読んでいただいても結構なんですが。
 そういうわけで、小学生・中学生のみなさんにむけた媒体のインタビューが二つありました。
 中学生むけのインタビュアーは、本当に中学生記者さんでした。
 ほんの中味より書いたおぢさんの方が怖くなかったでしょうか。

中学生記者さん

◆アラマタさんのパーティー
 世界妖怪協会のご意見番であり、水木門下筆頭であらせられる荒俣宏先生のパーティがございました。
 題しまして、『何かの間違い!? 作家生活四十年荒俣宏が皆さまに感謝する会』。

 作家生活40年ですよ!! 中学生にして平井呈一先生に師事し、また紀田順一郎先生とともに怪奇小説の翻訳・紹介に奔走され、神霊小説『帝都物語』で一世を風靡し、平凡社に棲みついて博物学を復興し、世界各地を縦横無尽に飛び回り、四百点ともいわれる膨大な著書を世に出し、やがて水木門下として妖怪協会設立に尽力され、テレビでへえボタンも押され……と、数々の伝説を産み出された博覧強記の巨人、大怪人アラマタ・ヒロシ。
 もし荒俣さんがいなかったら、日本の怪奇・幻想文学の発展は30年は遅れていたはずです。妖怪協会だってできていなかったかもしれません。
 いや、何だかんだとご一緒する機会は多いわけですが、正直申し上げまして畏れ多かったわけです。妖怪会議だってずっと緊張してましたよ、僕は。
 しかも、白状しますが僕は熱烈なアラマタマニアでもあったわけで。帝都物語何度読んだか。
 ええ、先週もご紹介しましたが、このパーティは『新帝都物語・維新国生み篇』の出版記念の会でもあったわけです。
 さらに付け加えるなら、荒俣先生は本年還暦をお迎えになります。なんやかやと重なったわけですね、オメデタイことが。

 紀田先生からのお祝いの言葉を皮切りに、なごやかに始まりましたこのパーティ。
 会場には荒俣さんを巡る実に様々、かつ豪華な面々があふれておりまして、隅の方には角川書店のメイド型編集者がラムネなんかを配っていたり(って、カレー味ラムネを飲んだワタシ)。
 一角を占めているのは荒俣先生御自らがご用意になった珍品奇品名品逸品の数々。これが福引きの景品!!! 博物画の原画やら、レアアイテムのカンヅメやら、新青年とか出てますよ(ちなみに新青年は「乱歩賞」という賞でした)。欲しいぞその賞(笑)。残念ながらハズレましたが、当たったのが紀田先生だったので、これは仕方なし。

紀田先生と

で、紀田先生と。


唐沢なをきさんと

会場にいらした唐沢なをきさんと。

 実は、この会限定上映の『荒俣物語』という映像作品を作りました、僕も。
 荒俣先生の半生を写真と映像で綴るというものなんですが、どうしても書影を入れたくなりまして、本棚からアラマタ本を出してきてスキャンを始めたわけですが、これが終わらない(笑)。とってもとってもあるんです、荒俣先生のご著書。文庫などは割愛させていただきましたが、いったい何冊あったんでしょう。数えるのやめました途中で。

プチ妖怪会議

 で、水木大先生もいらっしゃいましてプチ妖怪会議状態に。
 荒俣さんの体重当てクイズなんかもございまして、実に楽しい催しでございました。
 荒俣先生、おめでとうございます。今後もよろしくお願いします。

◆ゲームおやじの生きる道
 ゲームといえば、まあたいていは↑安寿姫や↑↑大夫様のやられるようなゲーム(発音は平板)を思い浮かべられるものなんでしょうが、ボカぁ断固として違いマス。
 まあ、僕は伝統遊技研究会の一員でもあるあるわけですから、それも仕方あるまい、と思った方はちと早とちり。うんすんカルタやなんかは、あまりゲームという言葉に馴染みませんね。ゲームですけど。
 ゲームといったら非電動、非伝統ですよ。要するにボードゲームやらカードゲームなんかのことですが、これを「やり倒す会」というのが開催されました。伝統遊技研究会からスピンオフした企画ですね。
 企画されたのは『マキゾエホリック』(角川スニーカー文庫)でお馴染み、作家にして妖怪仲間の東亮太くん。
 ご連絡をいただきまして、これは参加せねばと、あれやこれや予定をこなしまして、なんとか途中から参戦させていただきました。
 参加者はやはり妖怪仲間の『夜は一緒に散歩しよ』(幽ブックス)の黒史郎くん、日本物怪観光の天野行雄さん、それから『てのひら怪談』(ポプラ社)に作品が載った酒月茗さんなどなど、お馴染みの方々。
 丘の上の裏切り館(Betrayal at House on the Hill)
 都市伝説 閉ざされた学校編〜虜〜
 コロッサル・アリーナ(Colossal Arena)
 なんかを「やり倒し」ました。ええ、騙し騙され裏切ったり殺されたり楽しゅうございました。

◆怪が
 ようやく見えて来た感じです。次号0023から巷説も「西巷説百物語」になります。
 まもなく完成します。工作員も最終兵器もフル稼働中。お楽しみに。
 で、これから再び出撃いたします(この記事を書いているのは火曜日なので、更新時には戻ってますけどもね)。

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■編集者Sのウラ情報

 ひどい風邪をまだ引きずっています。さてみんなが散々報告しているでしょうが、朗読会の一回目の読み合わせを行いました。たぶん二回目はないでしょう。必要ないぐらい一回目から息の合ったところを見せておりました。で、本当のことを言うと、この一回目が実は一番面白かったりするのですよ。本番では絶対使えないようなアドリブをとばしたり、いろいろな声キャラを試してみたり。レインボーボイスは厨子王の専売ですが、最近は対抗しているのか大夫までキャラ作りに力が入っております。
 私は事前に台本を作成しているのですが、入力しながらこの役はどっちが似合っているのだろうかとかどんな声を作ってくるのだろうかなどと想像しております。で、実際には想像を超えてきますので、ただの観客となって噴き出しています。というかリハーサルで慣れておかないと、公演当日冷静に進行ができません(S)。

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■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名
 大極宮東京に現る
 確かに現れましたね。2007年7月4日水曜日、大沢オフィスに。真面目に会議をしたり、ワイワイとデリバリーのパスタやピザを食べたり、読み合わせでゲラゲラ笑ったりしてましたヨ。

 会議の日。
「チャーリーズ・エンジェルのDVD要りませんか?」と、厨子王にいきなり言われまして。(アラ、またなのね…)と内心ご同情申しあげつつも
「ファラ・フォーセット! ナツカシー!」
 というわけで引き取らせていただくことになりました。しかも今回は買い取りではなく、タダでいいとのこと。
 うお! らっき〜♪ 太っ腹厨子王ステキ〜♪
 ここでも何回か書いていますが、DVDマニアでもある厨子王は、全話収録じゃなかったり吹き替えが一部なかったりという、内容が不完全なものでもまず買う。そして数年後にコンプリート版が出るとまた買う。そうすると最初に買ったほうは邪魔になる。で、我々スタッフに「要りませんか?」というオイシイ話が来るわけです。
 メーカーさんが初めからコンプリート版出してくれれば、厨子王も余計なお金を使わなくて済むのになあ…と思いますが、そうなったらなったで、不要DVDがコッチに回ってこなくなるからナー、まあそのへんはムニャムニャ…。
 私も、輸入盤→国内盤→リマスター盤と、同じCDを3回も買うことがあったりします(さすがに「紙ジャケシリーズ」には手を出すまいと固く誓っておりますが)。こちらの悩みは、かぶったメタルCDの引き取り手がいないことです。むー。

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■ノリノリ編集後記

 渡辺二郎…残念。大阪帝拳ジムに所属していた現役時代は大好きなボクサーでした。追手門学院時代は日本拳法をしていたためかパンチがちょっと独特で、ジャブが正拳突きっぽくてシャープ。ビッグマウスではないし、クールでカッコいいチャンピオンだった。今回のような事件があると、プロボクシングはどうしてもダークなイメージで見られてしまうのがほんとに残念。まじめな人が多いのに。まあ、こんなときこそ後楽園ホールに足を運んで観戦してこようと思う…。
 じゃあの。
(「コミック乱 8月号増刊」よろしく…ノリ)

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■アンケートから (兼 間違いさがしコーナー)

◆ いつも楽しく拝見しております。
ところで、世界妖怪会議について質問です。
こちらのイベント情報には第二回公演が20時〜となっていますが、東映太秦映画村さんのHPには、前夜祭・大祭ともに19:00〜19:45と載っていました。
これは、どちらが正しいのでしょうか?

●19:00〜が正しいです。先週の間違いは、結果的にミスではなかったということですな……(ポスターの時間が正しくなかったようです)。情報が二転三転して申し訳ございません。(まるひ)

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