第212号へ | 第213号 2005.7.22 | 第214号へ | ||
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王 ▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから |
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■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ | ||||
◆大沢オフィス・スタッフ間で激しい"冷やし中華論争"勃発。 |
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■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー | ||||
◆仕事仕事… 先週のこのコーナーを見たスクエアエニックスの方から『ロマンシング・サガ・ミンストレルソング』の攻略本をお送りしたいとの申し出があったが、すでに購入済みのためありがたくお気持ちだけ頂戴した。で、そのゲームはボチボチ進行中。 あとは… 先週に続いて仕事仕事。夏休みに向けてひたすら書き溜めの毎日。新聞、週刊誌、そして月刊誌。「オール讀物」の『魔女の笑窪』最終回は書き上げたが「小説現代」の『ジョーカー』最終回はこれから…。 梅雨明けはしたものの、どこにも行くことはできず。 ◆そんな中っ!! 昨年の柴田錬三郎賞受賞を記念して、タイ在住の友人H氏から嬉しいプレゼントをいただいた。以前、特注のプレゼントを作っていますと報告を受けていたもので、今回本人の来日ついでにそれが届けられた。 18金製(18金張りではない!)ジッポ型ライター。 ボディーに浮き出た鮫の眼には紅く輝くルビーがはめ込まれ、付いている鎖のもう一方には特製手錠。これらもすべて18金という(鎖と手錠でライターの3倍金が使われているらしい)とんでもなく高価なもの。 H氏が個人で所有するものと、コレでこの世に二つ。 自慢に夜の街に持って行きたいところだが、万が一無くす事を考えると…悩んでしまう。 という訳で。 一足早く、このホームページの読者の方に自慢してしまいます。
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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー | ||||
◆たいへん申し訳ないのですが(汗) 夏から秋にかけて、高校や大学の文化祭などの催しものでの講演のご依頼を受けることが多くなります。 学生さんたちから丁重なご依頼状をいただき、そこには拙作の感想なども添えられていて、とても光栄に嬉しく思うのです。 が、しかし。 宮部は講演、一切お引き受けしておらないのです。まことにまことに恐縮でございます。 なぜお引き受けしないのか? 理由はカンタン。 ヘタだからです!! わたしはおしゃべりだし早口ですが、話はホントに本当に下手くそなんですよ。トークの場合は相手の方がおられるので何とかなるのですが(またみんな話上手だからね)、一人で話すなんてそれはもうアナタ、「やろか水」級にどヘタなのです。 え〜と、今、破壊的にヘタ→「カタストロフ」級にヘタという言い回しを考え、さらにそれを妖怪にたとえてみたのでした。解説するとベタです。 「やろか水」って何? と思う方は『日本妖怪大事典』で調べましょう。 すでにして話が脱線。戻します。 とにかく宮部は講演が下手だ! 言葉を生業にしているくせに、自分でも恥ずかしいのですけれど、こればっかりは仕方がない。言葉は言葉でも、「書く」のと「しゃべる」のとでは、まったく違うセンスと能力が必要なんでしょうねぇ。作家には、この二種の能力を合わせ持っている方が多いのには間違いないのですが、ま、例外もあるのです。宮部はその例外の方。 どういうふうに下手なのかと申しますと。 (1)しゃべってるうちに、自分でも何言ってんのかわかんなくなってくる。 (2)だから話がぽんぽん飛ぶ。 (3)しかし早口は早口のままなので、どんどん話の筋が見えなくなる。 (4)焦るのでさらに状況が悪化。 ね? お察しください。これ、下書きしたものを持っていっても駄目なのよ。たぶんアガッちゃうからでしょうね。 講演に限りません。とにかくまとまったことをしゃべるのが駄目なの。理事会やうちの会議でも、発言してるうちに頭がごちゃごちゃになってきちゃって、「わたし何を言いたかったんでしょう?」と、まわりの方に訊くというていたらく。 今を去ること十数年の昔、友達に頼まれて「ホントに下手だよ。下手なんだよ! それでもいいの?」と念を押した上で、いっぺんだけ学生さんたちの前でお話したことがあるんですが。 さんざんなデキでした(涙)。 せっかく来てくれた皆さんも困惑してしまって、会場はザワザワ。宮部は冷汗三斗。だからヘタだよって言ったじゃんか〜! という次第なので、たいへん申し訳ないのですが、講演は平に平にご勘弁くださいませね。 ◆ゲーム女の生きる道 今週のゲーム女スゴロクは、1回お休み。 夏バテです。ごめんなさい。 何か涼しくなるゲームはないかしら? |
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■厨子王の逆襲 〜京極夏彦のコーナー | ||||
◆満員御礼 映画「姑獲鳥の夏」の初日舞台挨拶に出ろといわれ、行って参りました。新宿ミラノ座。日本一大きい(収容人数ということでしょうね)映画館だそうで。 到着したら、まずH社のM嬢がおいおい泣いていました(笑)。「ど、どうしたの、お客さんが一人もいないとか?」と聞いたら、叩かれました(笑)。 満員、立ち見の状態だったようで。ミラノ座が埋まることは「ほとんどない」ことなんだそうです。しかも立ち見まで。ご招待の試写会なんかとちがって、初日のお客さんはみなさん自主的にチケットを購入されていらしている方ばかりなわけですから、これはありがたいことなのでしょう。新宿以外の都内上映館や主要都市の映画館でも、初日はいずれもそんな感じだったようです。 まあ、スタッフは一年間この日のために夜も寝ないで(寝たか)飯も喰わず(お酒は飲んでたか)猪突猛進していらしたわけで、そりゃ泣きたくもなるでしょう。話によれば前日の夜九時くらいから並んでいた人もいたそうで。十二時間以上も!!! びっくりだ。 前日の夜は新宿ロフトプラスワンで、化野・妖怪love・燐さんと木原・怪談love・浩勝さんの妖・怪談義第7夜が行われていたわけですが、そのころすでに映画館の前には人が並んでいたとは、いやはや大したことです。長蛇の列が次々会場に収まって行く様子を見て、Mさん思わず感無量になっちゃったという寸法ですね。いや、ごくろうさまでした。 控え室は錚々たる面々。 堤真一さん、永瀬正敏さん、阿部寛さん、原田知世さん、田中麗奈さん、いしだあゆみさん、実相寺監督。プロデューサーの小椋さん、神田さん、そして制作、配給、宣伝の方々。業界のラスプーチンTさんも、なぜか今日ばかりはうれしそうだったりして。顔は怖いままですが。 で、舞台袖のタマリで登壇されるみなさんと待機していると、拍手が聞こえてきまして。「映画終って拍手って、いいよなあ」とどなたかがおっしゃったのが印象的でした。たしかに、キャストの方々もスタッフ一同も報われる気がしますね、拍手。まあ、小説家には生涯感じることの出来ない瞬間でもあり、うらやましいようにも思いました。 司会の襟川さんのトークもいつになくにテンション高。「いつもより余計に回しております」系で、キャストのみなさんも楽しげに聞かれていました。 進行役の方から「舞台にはウブメさんもいらっしゃいますので、驚かれないようにお願いします」という注意があったり(笑)。国立博物館の二階にひとりで立ってたあのウブメちゃんですね。 で、呼ばれて登壇。ボクは最後。いや、最後はハエか(笑)。なぜか元気なハエが永瀬さんのパンクな髪の毛と戯れつつ一緒に挨拶をしてました。 挨拶は初回終了後と二回目上映前の二回。終了後はネタがばれてるのでみんな言いたい放題でしたが、二回目はこれからご覧になる方に向けてお話しなくちゃいけないので大変。特に原田さんは、役柄については何も語れない立場なのでいっそうタイヘンですね。僕はまあ、その辺気楽なものではありますが。
挨拶終了後はおめでとう懇親会。実相寺組スタッフのみなさん、講談社軍団に加え、音楽の池辺先生なども駆けつけてくださいました。大入り祝賀ということでパーティーも大いに盛況。でも実相寺監督は「僕はとても疑い深いので、この目で見ても信じません」とおっしゃってましたが。まあ、僕も十一年前、出版が決まって本が書店に並んでも信じられなかったので、気持ちは良くわかります(笑)。
福井さん映画三連発も次はいよいよ「イージス」。 そして来月はとうとう「妖怪大戦争」も封切りです。 つねに洋画に押され気味の邦画ではありますが、今年は元気よく行って欲しいものです。 その後、怪談之怪with幽の打ち合わせで東・響鬼love・雅夫さんと打ち合わせ。今年は大阪です。有栖川さんも出演を快諾してくださいました。怪談落語もあります。グッズもイイ感じ。吸血さん、デスメタルさん、目が笑っている人間ディレイくん、脱アキバ系くん、がんばってくださいね。 ◆怪奇小説 その東さんが本領を発揮された『日本怪奇小説傑作選集1』(創元推理文庫)が出ました。三巻構成の第一弾。 斯界の重鎮・紀田順一郎さんと、魔界のプリンス・東さんが共同で編まれるとお聞きした時点で、いやが応にも期待大。そして、期待通りの仕上がりだったので大いに満足。既読のものでも、収録順やラインナップ、文字への配慮のあるなしでずいぶんと印象も変わるものです。怪談でもホラーでもなく、「怪奇小説」というくくりなのが良いわけです。 なんだかんだとゴテゴテくっつけて忘れてませんかシンプルな本来の姿、という。ええ、怪奇な小説なんです、八雲から佐藤春夫まで17編、堪能出来ます。 紀田先生の前書き、東さんの解説も必読。初心者からマニアまで、みなさんでどうぞ。 ◆妖怪会議 というわけで、明日はいよいよ「第十回世界妖怪会議+妖怪大戦争特別試写」。十年目です。何かこう、胸に来るものがある……かというと、特にないですが(笑)、まあ自分が老いさらばえたなあと思うだけのことで。 いずれにしても妖怪祭りの始まりです。今年の夏は全国の妖怪馬鹿一斉蜂起で、大戦争ならぬ大盆踊り大会を繰り広げましょう!! ちなみに角川の妖怪本もどばっと出てるわけですが、村上・金魚love・健司君の『日本妖怪大事典』、妖怪好きは買いです。いや、一家に一冊は必要でしょう。ええ、家庭の医学並に必要ですとも。絵は水木大先生ですし、編集方針もきわめて真面目。出典もきちんと載ってますから、調べものにも最適です。ただ読んでも楽し。こちらも初心者からマニアまで重宝な一冊です。 一方『日本妖怪大図鑑』の方は、往年の子供向け妖怪図鑑の王道を目差したわけで、こちらはお子様にぜひ(笑)。もちろん大きくなった方もどうぞ。こっちはもう、ツッコミまくって楽しむ本ですので、懐かしくってユカイなわけです。 で、中野サンプラザの模様は次回の逆襲で。 |
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■編集者Sのウラ情報 | ||||
お茶目なSPAMメールが毎日届きます。今日届いた件名は「履歴の確認をお願いします」「仕事しすぎないで!」。ご忠告ありがとう。アドレスを捕捉されてしまっているので気長に付き合うしかないのですが、それにしても削除がめんどくさい。アドレスを変えるのが一番なんでしょうが、仕事上のものはそう簡単には変えられないし。いっそのこと厨子王の件名履歴みたいに毎週晒してやろうかしら。しかし中身ももうちょっとセンスのあるものに出来んのかい。ツッコミどころが満載でそんなもんじゃ騙されんぞ。なかにはリンクをクリックして「金、払え!」と脅かされた人もいるんじゃないですか。そんなのは無視無視。そんなものに払うお金があるのなら本を買ってください。秋にかけて三人の新刊が大量にでる予定ですので。 ちなみに予定は。 山椒大夫は、8月「砂の狩人」(上・下・幻冬舎文庫)、9月「ザ・ジョーカー」(講談社文庫)。そのあと、「帰ってきたアルバイト探偵」のWOWOW放映にあわせてノベルス化があるかも。 安寿は8月「誰か」のカッパノベルス版。年末には先週本人も書いていた「模倣犯」の文庫が控えています。 厨子王にいたっては「月刊厨子王」。8月「狂骨の夢」(三分冊)。9月「百器徒然袋――雨」。10・11月「鉄鼠の檻」(四分冊)。9月はアレもあるか。 恐るべし、講談社。(ほぼ確定ながら予定ですからね、S) |
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■まるひの秘書ヒショバナシ | ||||
◆今週の厨子王原稿メール件名 (これまでの歴史は→コチラ) ウルトラQ・ガラモンの逆襲 なっつかしー。んでもってガラモンの子供がピグモンなんだよねー、って勝手に思っていますが、これって私の勘違いのような気がして不安。っていうか、風船持って走ってたのはどっちだー! もはやウルトラQもウルトラマンもごちゃまぜな太古の記憶。まったくあてになりません…。さ、ぐーぐるぐーぐる。 「チャーシューよりもハムよりも、なんといっても蒸し鶏だね。コレは絶対はずせないね」(蒸し鶏派S) 「とんでもない! 鶏を蒸して裂くなんて手間かけてられません! ハムをちゃっちゃと切ればいいんです、ハム!」(手抜き派ヨーコ) 「そーそー、自分で作るときは錦糸玉子も面倒で作ってらんないよねー。私はイリタマゴにしちゃう。味は一緒だ!」(手抜き派2まるひ) 「エート、ボクはビールのツマミになれば何でも…」(優柔不断オーツカ・ハル) 茹でモヤシもイイとか、トマトは? とか、マヨネーズかけるかけないだとか、そもそも冷やし中華はビールのツマミになるのか? とか、もうもうもう。 夏ですなあ。大沢オフィスは今日も平和です。 |
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■ノリノリ編集後記 | ||||
夏風邪でしょうか。調子悪いです。梅雨が明けて「さぁ!」ってときに…。鼻がグズグズで、今年二度目の花粉症のような感じです。海やら山やらの計画も、いまひとつ盛り上がってきません。 とりあえず明日の「妖怪会議」は行きますが。でもこれ…境港、むつ、八日市と三年連続地方公演だったのに比べると(個人的に夏恒例の小旅行気分だったので)都内だとちょっと寂しい気もします。 (大阪「怪談之怪」はどうしようかな…ノリ) |
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■アンケートから (●はスタッフのコメントです) | ||||
◆大沢先生と焼き肉食べに行きたいな、と思った女子は私だけでないはず。焼き肉奉行だなんて、素敵すぎます。 ●大沢はもちろん「鍋」も仕切ります。あ、鍋というより、最後の「おじや」に賭ける情熱がすごいです。真剣な顔で、ご飯を入れ、溶き卵を入れ、フタをして…。大沢が「もういいぞー」というまで誰も鍋に触れません。こっちも楽〜♪ わはは。(まるひ) ◆京極夏彦御大が出演した「爆笑問題のススメ」の放送日と時間帯を載せている部分ですが、「7/29(金) 26:08〜 日本テレビ(※ 」となっています。 (※ とあるので、「注」があるのかと探したのですが見つけられません。 どのような意味があるのでしょうか? ●すみませんすみません。その後に「1回のみの放送です」を入れるのを忘れました。うううう。なぜ他の局が2回に渡って放送するのに日本テレビだけが1回なのか…。それはきかないでくださいね。私たちにもナゾなんですー。(まるひ) |
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下の方でコッソリ | ||||
【厨子王原稿メール件名の歴史】 ◆新章突入! 本当にあった"逆襲"シリーズ(仮) 第206号〜 大魔神逆襲 → ゴジラの逆襲 → メカゴジラの逆襲 → キングコングの逆襲 → 北京原人の逆襲 → スケバン刑事風間三姉妹の逆襲 → スターウォーズ帝国の逆襲 |
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◆旧シリーズ 「更新原稿」をいろいろ変えて遊んでみよう♪[第132号〜第195号] 更新太郎。 → こうしん太郎。 → 高信太郎。 → 香辛料。 → 甲府信玄公。(この133号あたりで件名を本格的なコーナーにされてしまうカワイソウな厨子王) → 子牛ん〜健康です。 → 庚申。元寇。 → 孔子に兼行。 → 乞う、青梗菜。 → 交趾(コーチン)。鬱金(ウコン)。「辛いなあ喰いもんネタ(笑)」というグチつき → 護身拳骨。 → 誤診現行犯。 → 小普請剣豪。 → 子負う繁子。 → こう、おしん激昂。 → 往診変更。 → 孝心言行。 → 恒心儼乎。 → 格子に拳固が。 → 誤診原告。 → (グレイと)交信。(UFOが)減光。説明付き。たまにはこうい(151号でこの件名の続きを皆さんから募集して大盛り上がり!) → 香辛料減量。 → 甲信越へ行こう。 → 荒神信仰。 → 降神、玄黄。 → コーリンえんぴつ。 → 降雨。震源。こ……うッ。 → 「コウ!」「シン? 元気?」「おう」 → 光線銃携行。 → 孝心儼乎。(孝心も儼乎も二度目の登場と、まるひにツッコマレル) → 前回のタイトルは急いでいたので一発変換だったわけです(笑)(言い訳キター!) → 工賃、下向。 → 浩二、けん、コウ(芸能人シリーズスタート?) → 工事・拳・豪 → 放心、テンコー → ちょうちんあんこう → 甲信越先行 → 古神に献香 → 降雨シーン、現場はこう…… → 懇親励行 → 殺しで連行 → 抗菌テント → GO! 真剣、GO!!(横文字初登場) → こう、芯がゲル状。 → こ、悪心、下戸。う。 → 麹、発酵。 → ここ押し。ん? 弦を、こう…… → 古址近郊 → 光子力ビーム!! → 等身大線香 → 拘禁連行 → 狂信勤行 → 高知、雲仙、甲府 → もう死んでんだろう? → 乞う。真剣若人 → 発疹侵攻 → 病身不健康 → ここ、よし、ビンゴ!(終了) |
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