Back logo

 第204号へ 第205号 2005.5.27 第206号へ 
 最新号へ


▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆映画「姑獲鳥の夏」の前売り鑑賞券を買うと貰える「姑獲鳥の夏」豆ノベルズが大人気で品薄になり増刷が決定したらしい。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆有終の美!?
 出版社主催の春のゴルフコンペシーズン最後を飾るコンペに出場。当日は夕方から選考委員を務めた横溝正史賞の授賞式があるので、プレー終了後のパーティーは中座してそちらに向かうことになっていた。
 ところがそういうときにかぎって――午前中から37の1オーバーと絶好調。その時点でハンディキャップを引くとアンダーになるのでまずいなぁ(優勝しちゃうかな)と思っていたのだが、午後もI集院先生から"チョコレート握り"のプッシュを受けたのでつい頑張ってしまった結果…38の2オーバー。トータルグロス75という生涯のベストスコア。で、ハンディキャップを引くとなんと6アンダーになってしまってぶっちぎりの優勝! …なのにっ!! パーティーおよび表彰式は中座しなければならず、みなさんから大ブーイングの嵐を受けながら退席。…ううっ。オイラとしても久々に更新したベストスコアと、勝利の美酒に酔いしれたいところだったのだが。それを楽しむ訳にもいかず、六本木の仕事場に帰ってあたふたとスーツに着替え、授賞式会場の東京会館へ向かいました。

◆「横溝正史ミステリ大賞」
 選考委員になってはじめての授賞式。やたらにカメラマンが多かった。選考委員の四人…綾辻行人氏、北村薫氏、坂東眞砂子氏、そしてオイラに向かいバシバシ写真を撮っている。何でこんなにカメラマンが多いのかなと考えていると、後に理由が判明。受賞作の『いつか、虹の向こうへ』は「テレビ東京」でドラマ化されることが決まっており、そのドラマの主役を演じる石田純一氏と若村麻由美さんが会場に来るらしく、どうやらカメラマンは彼等を待っていたもよう。なのでオイラたちの写真を撮ったって使やしないのに、それでも撮らざるをえないのが彼らのサガなのか…と、パシャパシャとフラッシュをたかれながら考えたりした次第。

 授賞式のあとは各社担当編集者と銀座に流れ、やがて現われた受賞者の伊岡瞬氏と桐野夏生さんも加わりワイワイ盛り上がった。勢いで数人の編集者とオイラはさらに六本木へ行き午前2時まで飲んだわけだが、なんせ朝のゴルフコンペからの長丁場なんでさすがにヘトヘトになってきて、仕事場に帰りついたときにはもう欲も得もなく、ベッドにダイビングしました。

▲TOP
■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆寿♪ 復活厨子王
 なのですが。
 いきなりカラオケに引っ張っていって午前2時まで引き止めた悪い人間はわたくしです。

 すみませんすみませんごめんなさいね。

 でも復活してたよ。楽しかったです。あ、いっぱいいた編集者もわたくしと同罪?
 その分もお詫びいたします。

◆ゲーム女の生きる道
 わけあって、今週もまた本読み。
 ですが、「FE蒼炎の軌跡」のラスボス戦でズタボロにされた恨みを抱きつつ、「聖魔の光石」を再プレイしたのですよ。
 今度は、とりこぼしなく全員仲間にして生き延びさせました。で、エンディング。ああ、こうなるんですね、ナルホド。
 遺跡〜めぐりの〜馬は〜走る〜♪ というほどに経験値と金稼ぎに遺跡へ入り浸った前回とはガラリと趣きを変え、一直線に攻略のみに突き進んでみたのですが、それでもちゃんとクリアできることに驚き。強いんだ、この王子さま。
 また、風来坊剣士ヨシュアをレベル20のソードマスターに育て上げ、キルソード持たせても必殺が出にくいことに歯噛みした前回ですが、今度育てたマリカは違ったね! いやぁ、出る出る必殺が。やっぱ人間、育ちが悪い方がいざって時には力があるんですよ。違うか。我田引水か。

 ちょっと嫌な話を小耳にはさみました。 あの綾瀬の(他の場所でもやらかしていたそうですが)監禁傷害事件。
 犯人、逮捕されたとき、青いジャージを着てたでしょう。
 あれ、「テニスの王子様」のコスプレだったという説が。
 年齢&体型(泣)も考えず、メイ・チャン(いやシャオメイではない)とかナコルルとかアップルさんとかのコスプレをしてみたいなぁと思うことのあるわたくしは、怒ったです。

 あ、コミックに疎いわたくし(なにしろ「デスノート」も3巻でダウンした。複雑すぎてついていかれません。わたくし頭悪いのねとヘコんでしまった)が、なんで「テニプリ」を知ってるかというと、ゲームの攻略本を読んだからなのです。毎度のパターンですが。
 テニプリの王子さまたちは、ウインブルドンとか行くのでしょうかね?

 念のため申し上げますが、わたくし、斬馬刀乙女やピンヒールのびんた姐さんのコスプレについては夢にも思ったことがございませんので、ご安心ください。

 DOAについては言うまでもありません。

 わかる方にはわかるこの一文、くれぐれも悪夢にうなされないでください。ホント、考えたことないですからね。揺れるものがないしな。
 あ、でも「サクラ大戦」はちょっとあるかも。袴、持ってるし。
 それで思い出しましたが、いっぺんだけわたくし、髪型だけチュン・リーにしたことがあるんですよ。あるパーティでね。
 その折、ひと目見るなり、大夫はこうおっしゃいました。

 「なんだ今日はサザエさんみたいな頭にして」

 2時間かかったのにぃ。

▲TOP
■厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー

◆もののけ
 東・響鬼好き・雅夫さん編になる『稲生物怪大全 陽之巻』(毎日新聞社)がついに完成。
 ボクもちょっとだけ書かせてもらいましたが、ちょっとです(笑)。
 でもボク以外の執筆メンバーがやたら豪華で、みなさん力作ぞろいなので、厚いですがぜひご一読を。
 書き下ろしアンソロジーとしては画期的に贅沢なんじゃないでしょうか。宇野亜喜良さんの『ぼくはへいたろう』のバージョン違いはちょっと感動。シメは山本周五郎さんご本人(こりゃあ書き下ろしじゃないですが。書き下ろしだったらイタコ下ろしになっちゃいます)。
 一般公募された「モノノケ文学賞」受賞作も載ってます(最優秀賞を射止められた石神茉莉さんは、「怪」にもお書き戴いたことがある、気鋭の幻想小説家です。というか「怪」に出てるならもう立派な妖怪関係者(笑)ですね)。
 こんな立派な本、たとえ考えついたって中々実現できるもんじゃありません。幻想を編む男・東雅夫大人に、いろんな意味でひたすら敬服。

◆すいきょう
 いや、伊達や酔狂でという話ではなく。
 推理作家協会賞の選考会がありまして、ボクも昨年に引き続き短編・評論その他の選考委員として参加させていただきました。
 残念ながら本年の短編賞は見送りとなりましたが、評論その他の部門は日高恒太郎さんの『不時着』(新人物往来社)という良質なノンフィクションに決定しました。
 評論であれなんであれ、良い作品は「読めば面白い」のですね。宮部・安寿姫・みゆきさん曰く「その他という賞の区分けは失礼な気がします」といいたくなるような作品でありました。
 ボクは「怪大賞」(解体ショーじゃありません)以外、この推協賞の選考しかお引き受けしていないのですが、毎回大変に刺激があります。
 テキストを読んで、その良さを建設的に語り合うというスタイルが勉強になるわけです。貶すことなら誰でもできますが、欠陥や瑕疵が魅力になっている場合 も多いわけで、減点スタイルはいかんです。善し悪しは読み手次第で変わるものですから。
 読み方に模範解答なんてありません。すべてが「正解」。
 だから他の人の「読み方」を知るということは新しい「解き方」、新しい視座をみつけることにも繋がります。
 今年も勉強させていただきました。候補作を生み出された作者の方々、予備選考に携わった方々、そして選考委員のみなさんに感謝します。
 受賞者のみなさん、おめでとうございます。

◆ゆうとかい
 お待たせしておりますが『幽 第三号』『怪0019』ともに着々と進行中。
 ボクは力及ばずダウンして、一箇月半も療養生活してたわけですが、その間にも悪の組織は活発に活動を続けていた模様。

 今回の『怪』は、もちろん『妖怪大戦争』大特集。
 レギュラーページは一回お休みのスペシャルバージョンです。
 水木しげる大先生のマンガ版『妖怪大戦争』も、どかーんと載ります。
 荒俣・ヒロシです・宏先生の原作小説『妖怪大戦争』もどかーんと単行本化(もちろん角川書店)。
 村上・手ワザ好き・健司君と水木大先生のコラボレーションになる決定版妖怪事典や、スチルをふんだんに使った妖怪図鑑なんかもじょかーんと出る予定。
 現在、村上君以下スタッフ一同、血の涙を流しながら作業中のようですので、なにとぞお楽しみに。

 それから『第十回世界妖怪会議+映画妖怪大戦争特別試写』も決定しました。七月二十三日、場所は中野サンプラザ。
 今回はハコがでかい上に全員ご招待!! くわしくは怪のホームページでどうぞ。
 映画の方は現在CGスタッフが血の涙を流しながら(以下同文)。

 しかし妖怪会議も十年目……ってよく続いたなあと思っていたら。
 どういうんでしょうね、『新耳袋』も今年で十夜目。
 つまり完結。
 ええ、今年は「新耳完結の年」でもあるわけで、とうぜん新耳祭りが開催されることでしょう。
『幽』は内田百けん(字がない。きーーッ)特集+新耳特集。
 というわけで、『怪談之怪』のイベントも鋭意準備中とのこと。詳細はいずれ。
 もちろん『新耳袋 第十夜』(メディアファクトリー)もちゃんと発売されます。このあいだ著者のひとりである木原・怪獣も好き・浩勝さんから「作業終り ました」というメールをいただいて、ちょっと感慨にふけってしまいました。
 ラストということもあって、木原さんも血の涙を流しながら(以下同文)。

 でもってボクも、一箇月半のブランクを克服すべく、血の涙を流しながら(以下同文)。
 今年の夏は、出血多量。

▲TOP
■編集者Sのウラ情報

 山椒大夫が文春のコンペで3オーバー75という、アマチュアにあるまじきスコアをだしたそうで。あした一緒にゴルフなんで、「よっ! 理事長!」とか言って足を引っ張ってやろうかしら。仕事しろ、とか突っ込んであげようかと思っても、ちゃんと仕事してるし。
 唐突ですが、文壇ゴルフといわれるものがあります。有名なところでは先ほど亡くなった丹羽文雄氏の「丹羽学校」とよばれたグループがありました。みなさん余りに大御所すぎてわたしはその実態はよく知りません。
 いまはそういった作家同士があつまってゴルフ、というのはあまり無いようです。やはり出版社主催のコンペ、もしくは作家主催のコンペ、この場合もセッティングするのは出版社ですが、がほとんどです。社によってはゴルフのできる編集者は限られていますので、シーズンともなると毎週のようにどこかのゴルフ場で顔を合わすということになります。飽きるよね。(大夫は若大将のボックスを欲しがっているらしい、S)

▲TOP
■まるひの秘書ヒショバナシ

 解体ショーのところでプっと吹き出しつつ厨子王の原稿を読みました。試しに「うちだひゃっけん」で変換キーをポンと押したら一発で出てきちゃいました。変換ソフトの違いでしょうか。
「どうしようー、私のだとあるんだけどー。原稿直しといたほうがいいかなあ」とノリノリに相談。
「うーん、"けん"で文字化けする人がいたらイヤだしねえ。あの京極さんが(字がない。きーーッ)ってなってるのも、面白いし」
 というわけで、そのままにしておくことになりました。きーーッとなっている厨子王の姿を想像してお楽しみくださいませ。

(厨子王原稿メール件名の歴史→コチラ
▲TOP
■ノリノリ編集後記

「大極宮書店」で予約注文を承り始めました『妖怪とめ具』と『妖怪さげ飾』。たいへんご好評をいただいております。やはり箱買いすればコンプリートできるというのが理由でしょうか。一方ではシークレットの意味もなくなってしまいますが…(笑)。
 で、先ごろ催されたホビーショーでのお披露目の様子。



ホビーショー


とめ具とさげ飾
(壽屋提供)



 映画のポスターもあったりしてイイ感じじゃないですか。個人的にはフィギュアの方に目がいってしまいますが。
 そろそろ造型モノのグッズを作ってみようかな…。
(帰省して今年も三瓶山に登ってきた…ノリ)

▲TOP
■アンケートから はスタッフのコメントです)

たくさんたくさんたくさん

◆京極先生、復活お待ちしていました!
でも病気は治りはじめが肝心とも言いますし、くれぐれもご自愛くださいね。

◆京極先生おかえりなさい。体調も戻られたようで何よりです。 コーナータイトルも「厨子王の逆襲」となり、力強さを感じます。 今後もご活躍を楽しみにしています。

◆ワタクシも『ロード・オブ・ザ・厨子/王の帰還』に1票。京極先生お帰りなさい。ヨカッタです(T_T) 。これからも休み休みで素敵な作品よろしくお願いしますです。あぁほんとによかった(;_;)

◆京極"厨子王"先生復活おめでとうございます。療養中とはいえコーナーのお休みはさみしいもの。やっぱり3人そろって"大・極・宮"ですよね!3先生ともお忙しいと思いますが、体調に気をつけつてお仕事頑張ってください。ファンはそのお仕事の出来を待っているのですから!

山ほどの「おかえりなさい」メッセージありがとうございますううう! スタッフもみんな喜んでますっ♪(まるひ)

▲TOP
 第204号へ 大極宮トップページに戻る 第206号へ 
 最新号へ







下の方でコッソリ
◆厨子王原稿メール件名の歴史(本人確認用?)

更新太郎。 → こうしん太郎。 → 高信太郎。 → 香辛料。 → 甲府信玄公。(この133号あたりで件名を本格的なコーナーにされてしまうカワイソウな厨子王) → 子牛ん〜健康です。 → 庚申。元寇。 → 孔子に兼行。 → 乞う、青梗菜。 → 交趾(コーチン)。鬱金(ウコン)。「辛いなあ喰いもんネタ(笑)」というグチつき → 護身拳骨。 → 誤診現行犯。 → 小普請剣豪。 → 子負う繁子。 → こう、おしん激昂。 → 往診変更。 → 孝心言行。 → 恒心儼乎。 → 格子に拳固が。 → 誤診原告。 → (グレイと)交信。(UFOが)減光。説明付き。たまにはこうい(151号でこの件名の続きを皆さんから募集して大盛り上がり!) → 香辛料減量。 → 甲信越へ行こう。 → 荒神信仰。 → 降神、玄黄。 → コーリンえんぴつ。 → 降雨。震源。こ……うッ。 → 「コウ!」「シン? 元気?」「おう」 → 光線銃携行。 → 孝心儼乎。(孝心も儼乎も二度目の登場と、まるひにツッコマレル) →  前回のタイトルは急いでいたので一発変換だったわけです(笑)(言い訳キター!) → 工賃、下向。 → 浩二、けん、コウ(芸能人シリーズスタート?) → 工事・拳・豪 → 放心、テンコー → ちょうちんあんこう → 甲信越先行 → 古神に献香 → 降雨シーン、現場はこう…… → 懇親励行 → 殺しで連行 → 抗菌テント → GO! 真剣、GO!!(横文字初登場) → こう、芯がゲル状。 → こ、悪心、下戸。う。 → 麹、発酵。 → ここ押し。ん? 弦を、こう…… → 古址近郊 → 光子力ビーム!! → 等身大線香 → 拘禁連行 → 狂信勤行 → 高知、雲仙、甲府 → もう死んでんだろう? → 乞う。真剣若人 → 発疹侵攻 → 病身不健康 → ここ、よし、ビンゴ!

▲TOP