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 第178号へ 第179号 2004.11.5 第180号へ 
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆いまだに原稿は手書きの大沢・山椒大夫。なんとゴルフで(黄金の)右腕を痛めたらしい。秋からの新連載ピンチ?

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆催し事その1
 11月に入り何かと忙しくなった。今月は我々の朗読会もあり、おそらく今年一番催し事の多い月になる。

 まず最初にあったのが、2日におこなわれた「志水辰夫、船戸与一、逢坂剛 合わせて100冊刊行記念」パーティー。
 この三人はどちらかというと寡作な方で、個人で著作が100冊を超えることはまずないであろうということになり…三人合わせて100冊を祝おうとなった。合わせて昔から付き合いのある評論家の井家上隆幸さんの古希のお祝いも兼ねておこなわれた。
 作家のゲストはオイラと北方謙三氏のふたり。この5人は昔からの戦友というか(一番年上の志水辰夫さんは19歳上だけど)同じ頃にデビューして以来、一緒にやって来た仲間。よるとさわると互いを罵り合う仲間で、通称「クソの投げ合い」と呼ばれている。もちろんこの晩もクソの投げ合いを演じてきた。

 作家同士の友情はなかなか難しく、というのはやっぱり一人ひとりは自分が一番だと思っているからであり、みんなライバルだから。うわべでの付き合いは出来ても、なかなか本心での付き合いは出来ないもの。その点この5人…冒険作家クラブの初期メンバーに限っては、褒めるときは褒めるし罵るときは罵るというハッキリした付き合い方ができる。不思議な稀有な例だ。
 本が売れず、周りからも売れない作家の集まりだと言われていた頃から、互いの存在感を認めあった今でも変わらぬ付き合い。仲間であると同時にライバル。認め合えるライバル。
「あいつスゲエなぁ」と思う気持ちと、「あいつには負けたくない」と思う気持ち。この両方がいつもある。
 彼ら良いライバルがいたお陰で今の自分があるのだろう。売れなくて辛かった時代もあったが、作家としてここまでは幸せだった(まだまだこれから先があるのだけど)。
「作家人生」というのは大げさだけども、あえて使うとすれば少なくともこれまでは良い「作家人生」だった。

 ――と、こんなことをしみじみ思った夜。愉快であった。18日の「柴田賞授賞式」には、なかなかパーティーに出てこない彼らも出てくると言ってくれた。二次会は「クソの投げ合い」の続きとなることだろう。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆「松本清張傑作短編コレクション」全3巻(文春文庫)
 皆様にアンケートのご協力をいただきましたこのコレクションが、11月10日に発売になります。多くの声をお寄せいただきましたことに、あらためて篤くお礼申し上げます。ありがとうございました。
 中巻にコメントを収録させていただいたアンケート回答者の皆様のなかから、抽選で5名の方に、宮部のサインを添えて、このコレクションをお届けします。もうしばらく、お待ちくださいませね。回答者全員にお送りできなくてスミマセン。
 さて。
 本来、こういうところでお金のことを書くのはハシタナイのですが、今回はそれが必要なので、すみませんがちょっと失礼します。
 このコレクションの仕事で宮部がいただく印税を、このたびの新潟中越地震と、台風21号、22号、23号による水害被災地への義援金として送りたいと思います。
 アンケートをお寄せいただいた皆様には(コメントを収録させていただいた場合でさえ)、まったくロハで(というより通信料とか持ち出しで)ご協力をいただきました。そのお気持ちを、被災者の皆様にお届けするということで、この場でお許しを願い上げる次第であります。

◆ゲーム女の生きる道
 別働隊も本体も、いろいろとメンバーを変えてラストバトルをしているのですが。
 何しろ85時間もプレイしているので、誰を連れて行ってもだいたい楽勝なのですが(エルイール要塞じゃ、出てくる兵士はみんな一閃だぜ)。
 やっぱ、クールーク兵をなぎ倒す別働隊に、

 ヘルムートを入れるのはキチクの所業でしょうか?

 ちょっと気になるんだけど、でも美青年攻撃のメンバーだからさ。外せないのよね。
 本隊に入れても同じことだし。
 気がとがめるので、ガイエン艦の艦長を任せたりもしてみたんだけど、それだって五十歩百歩でしょ? 紋章砲撃ちまくって敵船沈めてるんだから。あ、でもクールークの旗艦と戦うには、白兵戦がいいですね。紋章砲に弱点がないから。

 あと、例の一騎打ちの後の選択肢で、

 トロイさんが仲間になるのかと思ったわたくしは、
 「戦乱」に対する認識が甘いのでしょうか?


 2周目では、スノウとトロイさんとどっちかを選べるとかいうこと、ない?

 

 上で安寿も書いていますが、2004/3/19〜2004/5/20に「大極宮」で実施したアンケート「あなたのお好きな松本清張作品を教えてください」に、たくさんのご回答をいただき、ありがとうございました。
 11月10日発売の『宮部みゆき責任編集 松本清張傑作コレクション』(上中下全三巻/文春文庫)の中巻で、21名の方のコメントをご紹介させていただきました。その中から抽選で下記の5名様に、安寿のサイン入り『松本清張傑作短篇コレクション』全巻セットをお送りします。(はずれちゃった方、ゴメンナサイ)

 nagiさん、森野森実さん、花火さん、すえさん、NORICHOさん

 アンケートにご協力くださったすべての皆様、本当にありがとうございました!

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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆水木展 in 東京
 明日から江戸東京博物館にて「Oh!水木しげる展」スタートです。今日は内覧会&水木大先生による開幕式などがプレス関係者を呼んで大々的に行われました(行われたハズです。ボクは行けませんでしたので推測)。江戸博の特別展スペースはちょっと狭いので、たぶん展示はみっしりぎっしり充実してるハズ(これも推測)。何しろ一回見ただけでは見切れないというウワサの展示内容ですから、展示したスタッフの苦労が忍ばれます。ご苦労様でございました。
 いままでの各地での評判は大変によろしいようで、東京近郊にお住まいの方はぜひ足をお運びください。
 水木さんとゆかりのある映画「妖婆・死棺の呪い」上映(水木さんの推薦文が載せられたパンフも展示)のほか、水木さんゆかりの講談師・田辺一鶴さんの新作講談「水木しげる」の上演、荒俣さんの講演など、会期中にはイベントも盛り沢山。来週はボクらの朗読会もございます。
 新作グッズや限定販売品など、ショップ関係も盛り沢山。水木新刊もどどっと出る予定。『鬼太郎と行く日本ぐるうり妖怪めぐり』、ポストカードブック『鬼太郎名画館』『妖怪名画館』(ボクがセレクトさせていただきました。倉出し初出の絵も入ってます)、あの名著『妖怪なんでも入門』の復刻軽装版(以上は小学館)などなど、買い切れないほど(モチロン書店でも売りますが)。水木ファンにはうれしい年末になるはずです。

◆朗読会
 練習しました。一回(笑)。
 今回の三人演目は安寿姫の初期作品。宮部さんらしくもあり、え? 宮部さんなの! って感じもあって新鮮。
 ボクは今回、じじー、くそじじー、あやしいおやじ、そして……。
 なんかギャップがあるなあ。

 
■編集者Sのウラ情報

 POPコピー募集の集まり具合にびっくり。まだ締め切りまで5日ほどあるので、選考にひと苦労しそうです。どんなに多くても真剣に選考しますので、どんどん応募してください。みなさんのコピーが全国の書店に並ぶんですよ。
 ところで募集のお知らせを1日の夜にまるひがアップしたその数分後に応募があってこれまたびっくり。みなさん熱心に見てくださっているのね。(「大極宮3」は無事発売できるのか瀬戸際、S←決定したらアップされるでしょう)

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■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名 (これまでの歴史は→コチラ
 こう、芯がゲル状。
 いったい何の芯なのさ! 気になるじゃないか!
 おおそうだ。「芯の強い人」とか「芯のしっかりした人」とかいう表現があったな。んじゃ、逆にそうじゃない軟弱なヤツのことは、今度から「こう、芯がゲル状の人」って呼ぶことにしよう。笑えていいかも。(とここまで書いて、自分の芯もゲル状ではないかと思ったりするのであった)

 本日更新日の大沢オフィスは、一日じゅうドタバタしてました。午後2時から宮部のインタビューが3件、それと入れ替わりで大沢の取材が5時から2件。元アルバイト・今正社員のヨーコちゃんが、お茶を出したりお茶を下げたりコップを洗ったり拭いたり、ハルくんがオフィスへの道順がわからない人を迎えに行ったり、忙しく応対に追われている様子を横目で見ながら、インタビューのはざまに宮部と「終わったらラーメン食べに行きましょうね〜♪」とかノンビリくっちゃべっていただけの私でした。うひ。(いや、ちゃんと更新作業はやってたましたよ)

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■ノリノリ編集後記

「神保町ブックフェティバル」に御来店くださいました方々、ありがとうございました。とくに土曜日、雨のなか朝から長い時間お待ちいただいた御客様には本当に申し訳ございませんでした。強行開店したものの手際が悪く、大変長い時間お待たせしてしまいました。かさねがさね、お詫び申し上げます。





土曜日…ビニールハウスで御一人ずつ接客





日曜日…本来予定していた姿です



 来年以降、または他の行商のときもよりよい店舗となるよう改善していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
(次は朗読会。お待ちしております…ノリ)

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■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆リーディングカンパニー Vol.3の夜の部に行く予定ですが、終了予定時間がわかれば教えていただきたいです。
遠くから行くので、宿泊する必要があるのか確認をしたいので、よろしくお願いします。

公演時間は2時間を予定していますので、終了は20:00となる予定です。(ノリ)

◆「神保町ブックフェティバル」で朗読会vol.3のTシャツとか身に着けられるものも先行販売してくれると、朗読会に着ていけるのですが。

今年の場合Tシャツは作りませんでしたが、パンフレット以外は先行発売としました。今後も「神保町ブックフェティバル」を新商品発表の場にしたいと思います。(ノリ)

◆ブックフェステバルでGETしたパンフレットの京極さんのサインに添えた一言は「バス代」でしたが、他に何と書いていたのか知りたいです。

ほとんど忘れてしまいましたが…「フランス」とか「山ぶどう」とか「肝」とか…がありました。(ノリ)

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下の方でコッソリ
◆厨子王原稿メール件名の歴史(本人確認用?)

更新太郎。 → こうしん太郎。 → 高信太郎。 → 香辛料。 → 甲府信玄公。(この133号あたりで件名を本格的なコーナーにされてしまうカワイソウな厨子王) → 子牛ん〜健康です。 → 庚申。元寇。 → 孔子に兼行。 → 乞う、青梗菜。 → 交趾(コーチン)。鬱金(ウコン)。「辛いなあ喰いもんネタ(笑)」というグチつき → 護身拳骨。 → 誤診現行犯。 → 小普請剣豪。 → 子負う繁子。 → こう、おしん激昂。 → 往診変更。 → 孝心言行。 → 恒心儼乎。 → 格子に拳固が。 → 誤診原告。 → (グレイと)交信。(UFOが)減光。説明付き。たまにはこうい(151号でこの件名の続きを皆さんから募集して大盛り上がり!) → 香辛料減量。 → 甲信越へ行こう。 → 荒神信仰。 → 降神、玄黄。 → コーリンえんぴつ。 → 降雨。震源。こ……うッ。 → 「コウ!」「シン? 元気?」「おう」 → 光線銃携行。 → 孝心儼乎。(孝心も儼乎も二度目の登場と、まるひにツッコマレル) →  前回のタイトルは急いでいたので一発変換だったわけです(笑)(言い訳キター!) → 工賃、下向。 → 浩二、けん、コウ(芸能人シリーズスタート?) → 工事・拳・豪 → 放心、テンコー → ちょうちんあんこう → 甲信越先行 → 古神に献香 → 降雨シーン、現場はこう…… → 懇親励行 → 殺しで連行 → 抗菌テント → GO! 真剣、GO!!(横文字初登場)