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 第164号へ 第165号 2004.7.23 第166号へ 
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆大沢がとうとうパソコン(インターネット?)を始めようとしているらしい。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆勝浦
 先週末、勝浦に行ってきた。いやぁ、勝浦は涼しい。窓を開けて寝ていると朝方は足が冷たくなるので、つい夏掛けを体に巻きつけちゃうほど。やっぱり自然のものじゃない都会の暑さとは暑さの種類が違う。勝浦から帰ってきてつくづく思ったしだい。

 今回は3泊4日と短い間だったけど、ゴルフをして海にも行った。ゴルフはやや暑さに負けて、スコア的にはヨレヨレ。海の方は、東京の気温が39度のとき勝浦の海水浴場は28度。風もあって涼しいから海に入らなくてもいいじゃん…という感じだった。

 まあ、今年は久々に夏休みをとるための原稿の書き溜めに追われることもないので、のんびりと夏を楽しむつもり。東京の暑さじゃ楽しむという訳にはいかないが、遊ぶだけでなく資料になる本を読んだりもする予定。

…というわけで、今週末も勝浦に行ってきます。久しぶりに磯・堤防から釣りをしてみるかな。アジは釣れてるみたいだから。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆丸〆猫
 知らなかったわぁ。
 わたしは招き猫が好きでけっこうたくさん持っているのですが、「顔が可愛い」とか「店先で目が合っちゃった」とかで、行き当たりばったりに買っているだけなので、知識は何にも持ってないのです。今回、うちの招き猫たちを見直す気分になりました。
 あ、これはもちろん『百器徒然袋――風』のなかの「五徳猫」のお話です。榎木津さん流に言うと「五徳にゃんこ」ですな♪
『姑獲鳥の夏』の映画化、わたくしめ、一読者としては、堤真一さんの京極堂はとってもいいキャストだと思う。楽しみです。

◆韓国の犯罪事情
 に、ついて何も知らなかった宮部ですが、映画『殺人の追憶』を通して、あの未解決の大事件について知りました。あれは、日本でいうならば、さしずめ大久保清事件が未解決になってしまったというような感じでしょう。
 というところに、今度はなんと19人を殺害したという連続殺人犯が逮捕されましたね。犯人の自供では、もっと大勢殺しているとか。これはさすがに――我が国であてはまる事件を思いつきません。思いつかなくて幸せです。

◆ゲーム女の生きる道
 納涼のために、コナミさんからご恵送いただいた「サイレントヒル4」をプレイしようと試みたのですが。
 取説とファストエディションの攻略本を読んだだけで、ギブアップ! 駄目。怖すぎ。せめて飛び道具がほしい。できれば弾数無制限で(軟弱)。そういえばポスターも凶悪に怖いです。
「ある場所から出られなくなる」というと、映画では、『皆殺しの天使』や『バンカーパレス・ホテル』などの名作がありますね。『CUBE』もそうだった。「町から出られなくなる」パターンでは、昔のテレビドラマに『プリズナー』というのがありました。今でこそ「プリズナー」といえば囚人の意味だとわかるけど、子供のころはまったくわからないから、怖かったなあ。
『サイレントヒル4』、エンディングを知りたいので、完全攻略本を読もうっと。

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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆幻獣
 まぼろしのけだものですね。川崎市民ミュージアムで行われている「日本の幻獣展」にお招きいただきました。
 お題は「幻獣トーク」。司会は川崎市民ミュージアム学芸員しにて日本でも指折りの妖怪モノコレクター、『明治妖怪新聞』でおなじみの湯本豪一さん。お相手は国際日本文化研究センターの小松和彦教授。東雲騎人君や香川雅信さん、マイケル・フォスターさんなどもいらっしゃいまして、楽しゅうございました。
 まず展示を拝見。


乾きモノ

拝見しているところ

巻きモノ


 まず目に付くのは乾きモノの充実。おつまみではなく(笑)ミイラですね。河童人魚鬼天狗雷獣竜。それから江戸から近代にかけての幻獣報道のつるべ打ちは圧巻。今までは「妖怪展」的な括りの中に断片として紹介されていたこれらのモノを、幻獣という括りでまとめて出しちゃおうというのが今回の試みですね。
 そうすると、いままで「妖怪資料」的に紹介されることが多かった絵巻や文献なんかも、違った見え方がし始めるあたりが面白いところ。UMAとも妖怪とも違う、いわば「存在しないことを前提として存在を主張するモノ」というジャンルは、確実にあるわけです。
 たとえば「予言獣」と名付けられる一連の連中は、どう考えてもUMAではないワケで、捜索探検隊が組織されることはまず絶対にあり得ないワケですが、じゃあ大入道やろくろ首と同じあつかいなのかというとやっぱり違っていて、「居る」んだよというリアリズムを必要としているくせに、くりかえし描かれることによるパターン化=キャラクター化も不可欠であるというクセモノなんですね。
 そのあたりのテーマはいずれ抱えざるを得ないものだったので、とても刺激になりました。
 その予言獣でもある「アマビコ」ちゃんと「アリエ」くんのキャラクターグッズもらぶりー。フィギュアとストラップ、絵はがきなんかになってます。
 そして、そのグッズ製作に携わった造形家の方が湯本さんのために限定一個で作られたオリジナル「指し棒」(先っぽに幻獣がついてます/笑)は、ウケまくり。
 今回のトーク中では使用されませんでしたが、普段の解説にはお使いになっているそうなので、行かれた方は注目ですね。


世界でたったひとつ!

ウケた差し棒



 小松先生とは仏教大学のシンポジウム以来でしたし、トーク後にもいろいろ「濃い」お話をさせていただきました。


トーク中


「日本の幻獣 未確認動物出現録」展は9月5日(日)まで。お近くのかたは、ぜひ足をお運びください。

◆豆腐
 小僧第二部開始しました。IN★POCKET(講談社)です。綾辻さんの暗黒館の後……って、いいのか豆腐で。

◆古典
 田中貴子さん(京都精華大学)の『古典がもっと好きになる』(岩波ジュニア文庫)を読みました。
 若い層に向けて書かれたものですが、ものすごく共感いたしました。ボクは古典が好きだったワケですが、まあ古文の授業は好きだったワケでもなく。中学高校で古文アレルギーになっちゃったが故に古典から遠ざかっちゃったというヒトも多く知っています。まー、授業というのは面白くないもんなんでしょうからしかたないのかもしれませんが――ボクもコトバは好きでしたが英語は死ぬ程キライ(笑)になっちゃったワケで(それは少し違うのか)。
 いずれにしろ興味はあるのにベンキョーのせいでキライになっちゃうというのは不幸なことかもしれません。
 いわゆる古典に限らず、昔書かれたモノだって大昔書かれたモノだって、十分に面白いわけです。面白げだなと思ったら原典にあたってみるのは基本です。一歩踏み込めば豊饒な世界がそこにはあるわけです。汲み出すのは読み手なんですから、読めさえすれば必ず面白いと思えるはずですし、また読む気になれば誰でも読めるんですね。日本語なんだし。悲しくもつまらない先入観がそうした行為を妨げているのだとしたら、そりゃやっぱり不幸です。この国には新刊本以外にも面白いテキストが山のようにあるわけです。
 どんどん読んで欲しいですね、古典。で、「古典面白そうだけど抵抗あるなー」とか「やっぱ古文難しいしー」とかお思いの方はぜひご一読を。
 楽になります。

◆水木
 小金井にある「江戸東京博物館・たてもの園」で、水木さん関連のイベントが開催中。「水木しげるの妖怪道五十三次ー妖怪と遊ぼう」という夏休み企画。
 テーマは旅と鬼太郎(笑)。関連資料や原画展示をはじめ、大水木しげる展のプレ企画ですね。こちらもぜひ。

 それから境港の「水木しげる記念館」の二階、企画展示室が新しくなった模様。どうやら水木擬音(バオーンとかクルクルクルクルーとか/笑)が描かれたマンガ背景の前で記念写真が撮れるらしい。
 行きたい!!! 撮りたい!!!

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■編集者Sのウラ情報

 今日はオフィス内で席替えがありました。これを機会にたまりにたまった書類の整理をすることに。いやー、捨てられるもんですね。捨てることが快感になりました。どうしてこんなものまで、というようなものまで保存してありましたから。少し前「捨てる技術」ブームがありましたが、技術などという大げさなものではなく、思い切りなんでしょうね。
 また電子化が進めば進むほどペーパーレスではなく、とりあえずプリントアウトで却って紙(保存物)が増えているというニュースがありましたが、印刷物という目に見えるものがないと安心できないという心理はオジサンにはよーく分かります。ディスプレイより紙のほうが安心、電子出版より書籍。これは論点が少し違いますか。
(自宅クーラーの調子がイマイチ、S)

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■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名 (これまでの歴史は→コチラ
 工賃、下向
 景気は上向きじゃないんですか! 工賃下がってるじゃないですか! クソ暑いのにやってらんねー! ストライキだストライキ!

 先日、ある職人さんに工賃(流れでこう書いてみる)の振込をしたんですー。で、後から確認したらー、請求書とヒトケタ違う金額(もちろん少ないほう)を振り込んでましたー。こっちも焦りましたがー、通帳を見た職人さんはもっとビックリされたことと思いますー。10分の1なんて下向どころじゃないっすねー。どうも申し訳ございませんでしたー。
 日々、マヌケな私でございます。トホホホ。

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■ノリノリ編集後記

 川崎市市民ミュージアムで開催されている企画展「日本の幻獣 未確認生物出現録」に行ってきました。真面目に展示してあるので不謹慎かもしれませんが…かなり笑っちゃいました。絵の大部分はヘタウマ系。京極さんいわく"乾きモノ"のミイラたちは、子供のころTVの「アフタヌーンショー」で観たおぼえのある素晴らしい出来のものも多くありましたが、中には陳腐なものも。特に雷獣のミイラ!落雷のときに天から落ちてきたとされる幻獣ですが、僕には雷に撃たれた猫にしか見えませんでした。ふだんはお寺で寺宝として祀ってあるものなので、こんなことを言うとバチがあたるかもしれませんが…。とりあえず「見世物小屋」感覚で観ることをお薦めします。テレビで「川口浩探検隊」を楽しんだ世代にとっては懐かしさもありますし。9月5日まで開催中。行くべし!
(人魚はかなりイメージダウン…ノリ)

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■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆週刊大極宮を大変楽しく読ませていただいてます。
特に京極さんのが面白くって堪りません。
でも、お三方忙しいにも関わらず毎週毎週アリガトウゴザイマス。これからも頑張ってください。
後、宮部さんの最新作、ネットゲームが元と聞いたのですが、出来ればそのURLを知ることが出来れば、と思います。
お願いします〜。

『ICO 〜霧の城』ですね。これはネットゲームが元なのではなく、プレイステーション用のゲーム『ICO』のノベライズ作品なんですよー。(ちなみにミヤベはインターネットを一切やらないんです)
『ICO』の公式ホームページはコチラ → http://www.i-c-o.net/ (まるひ)


◆毎回楽しみにしております。
今、最新号を開きましたら164号が7.9付けになっていましたが、ワタクシのパソコンがおかしいのでしょうか?
これからもずっとお付き合いしていきたく思っております。頑張ってください。(他多数)

トホホホ・・・またやってしまいましたああ(;;) 日付直すの忘れてましたああ。(そしてコッソリ修正しましたああ)こんなマヌケミスが連発されますが、末永くお付き合いくださいませ。ぺこぺこ。(まるひ)

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下の方でコッソリ
◆厨子王原稿メール件名の歴史(本人確認用?)

更新太郎。 → こうしん太郎。 → 高信太郎。 → 香辛料。 → 甲府信玄公。(この133号あたりで件名を本格的なコーナーにされてしまうカワイソウな厨子王) → 子牛ん〜健康です。 → 庚申。元寇。 → 孔子に兼行。 → 乞う、青梗菜。 → 交趾(コーチン)。鬱金(ウコン)。「辛いなあ喰いもんネタ(笑)」というグチつき → 護身拳骨。 → 誤診現行犯。 → 小普請剣豪。 → 子負う繁子。 → こう、おしん激昂。 → 往診変更。 → 孝心言行。 → 恒心儼乎。 → 格子に拳固が。 → 誤診原告。 → (グレイと)交信。(UFOが)減光。説明付き。たまにはこうい(151号でこの件名の続きを皆さんから募集して大盛り上がり!) → 香辛料減量。 → 甲信越へ行こう。 → 荒神信仰。 → 降神、玄黄。 → コーリンえんぴつ。 → 降雨。震源。こ……うッ。 → 「コウ!」「シン? 元気?」「おう」 → 光線銃携行。 → 孝心儼乎。(孝心も儼乎も二度目の登場と、まるひにツッコマレル) →  前回のタイトルは急いでいたので一発変換だったわけです(笑)(言い訳キター!)

ドント来イ!?