Back logo

 第154号へ 第155号 2004.5.14 第156号へ 
 最新号へ    


▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ


◆今週の「ゲーム女の生きる道」を書くのに、3時間以上費やした安寿って・・・。

◆「Oh!水木しげる」展で展示されている水木しげる大先生の等身大人形は、ズボンのチャックが半開きらしい。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆引っ越し
 かねてより、まるひから情報が流れているとおり、仕事場を引っ越すことになった。
 6月中に引っ越すのだが、それに備えて仕事場の荷物をちょっと整理しはじめた。なにせ、この仕事場に移ってきて10年。まぁいろんなものが山のようにあって…なかには前回の引っ越しのときの荷物で開封していないダンボール箱も。
 先週末にはゲームとDVDとビデオを処分した。思いきって捨てるべき物は捨てようと、腹をくくって取り掛かってはいるが…なんといっても本の整理が一番の難題だろう。本に関しては全部を貯め込むタイプか、いらない本はどんどん処分するタイプに分れると思う。
 今回の引っ越しを機に資料に使うもの以外は処分していこうと考えている。どんなものでも集めるときは時間と金が掛かるものだが、悲しいことに捨てるのは一瞬。しかもそれには何の価値もない。個人的な思い出は、お金には換えられないことだが。
 それと、新しい仕事場はちょっと変則的な形をしているので家具類も大きく入れ替えないといけないだろう。時間があるときに、ちょこちょこ物を運びながら部屋の模様のイメージを固めていこうと思う。
 とにかく、少しずつ少しずつやっていくしかない。

▲TOP
■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆ゲーム女の生きる道
 ピクミンたちとお宝集めに奔走し続けている(借金10,000ポコは返済!)宮部でありますが、今日はちょっと趣向を変えて、宮部所蔵のヒミツの攻略本から、ヒミツのゲームの隠しボス2体に関する情報をご紹介いたしまする。


☆隠しボス「アバレサンショウダユウ」 
アバレサンショウダユウ想像図 レベル:??? 
HP:??? MP:???
属性:金
状態異常攻撃:ほぼすべて無効 暗殺剣:無効 重力剣:30%
盗めるアイテム レベルアップ系ドリンク(50%)
落とすアイテム 豪商の証(100%) 水木石(100%)
出現場所 リム山麓の「離れ森」
アイテム「豪商の呼び鈴」を使うと出現


 貿易都市ナーゴの大商店「オオザワ商会」社長の真の姿なので、社長がナーゴの店にいるときは出現しない。社長が店にいるかどうかは、店先で売り出しをしている社員に話しかけると教えてくれるので、確認してから出かけよう。また、ここで合計1万ポッチ以上の買い物をしてしまうと、出現させても、「お得意さんに手荒なことはできん」と言われて、バトルすることができなくなる。隠しボス全制覇を狙うプレイヤーは、ナーゴでは高価な買い物を控えること。
 物理攻撃力、防御力は共に最強レベル。物理攻撃には100%、魔法攻撃にも50%の確率で反撃してくる。全体物理攻撃「どっとはらい」は、基本攻撃力60と強力な上に、受けたユニットがランダムで転倒(そのターン攻撃も防御もできなくなる)してしまう。アバレサンショウダユウはRESが低めなので、防具やアクセサリで自軍のRESを揃え、なるべく多人数で先手を取れるようにしたい。
 パーティの誰かにステータスアップ系の補助魔法がかかっていると、単体攻撃の「シャークバイト」を出してくる。これは基本攻撃力70という脅威の打撃技で、ダメージを与えつつそのユニットにかかっている補助魔法をすべて打ち消す効果を持つ。主人公クラスでも、一発くらっただけで戦闘不能になりかねないので、補助魔法を使うときには慎重に。
 基本的には、まめに回復しながら強力な攻撃を繰り出し、HPを削っていくという戦法しか通用しない。重戦士系ユニットがHPフルの状態で単体攻撃を受け、一撃でHPメーターが赤くなるようならレベル不足。パーティの平均レベルでは、75前後が攻略の目安になるだろう。
 ただし、楽に勝つ方法がひとつだけある。主人公以外のパーティメンバーを全員若い女性(「若い」の基準は、ナーゴの店で、社長が留守のとき社長室前に立っている番頭と会話するとわかる)にし、攻撃魔法をすべて外すこと。これで準備はOK。
 この状態でバトルに入ると、アバレサンショウダユウは、パーティ全体のHPを半減させる特殊技「大地震」しか使ってこなくなる。数ターン防御してこれを受け、ユニット全員のHPメーターが赤くなると、アバレサンショウダユウは「身の上相談を聞く」モードに入り、3ターンの間こちらのHPを回復してくれるようになる(回復量はパーティの平均魔防力によって変化)。この間は一切攻撃せず、反撃も出さなくなるので、ハイパーで攻撃力を上げて一気に攻めよう。これを繰り返せば、時間はかかるが安全に攻略することができる。
 先に隠しボス「クイーンサンディ」を倒し、トレジャー「真紅の鞭」を取っていたら、ヴァルキリーかビーストテイマーに持たせて出撃させると、固有技「クリムゾン・ドリーム」で大ダメージを狙える上に、スキルの「寝かしつける」も高確率で発動する。
 トレジャーアイテム「豪商の証」は、隊商を含むすべての店で商品が半額になるという優れモノ。闇市の高価なドーピングアイテムも半額になる。「水木石」は、隠しボス「ウルトラブラック」を出現させるために必要だ。


☆隠しボス 神将(スプリガン)「ウルトラブラック」
ウルトラブラック想像図 レベル:??? 
HP:??? MP:???
属性:闇
クラス 覇道陰陽師
状態異常攻撃:無効化 暗殺剣:無効 重力剣:無効
盗めるアイテム なし
落とすアイテム なし
出現場所 トリポリの町郊外にある草の庵


 ウルトラブラックとバトルするまでには、かなり手間がかかる。
 まず、トリポリの町を解放した後、市長公邸で、「この町の北にある庵で、黒衣の陰陽師が魔道の研究をしています」という情報を聞くことができる。これで、それまで町の北の竹薮だった場所に「草の庵」が出現するが、この時点では、訪ねても「骨休み中」という看板が出ているだけで、黒衣の陰陽師に会うことはできない。
 ストーリーを4章まで進め、わらしべイベントで「鮎のつりざお」を持ってバク仙人に会いに行くと、つりざおのお礼に「水木石」をくれる。「太古の神の座っていた座布団の化石で、とても珍しいものだ。トリポリの近くに、これを集めて研究している陰陽師がいるよ」と情報をくれるので、草の庵へ行くと、黒衣の陰陽師に会うことができる。このとき、主人公に必ず「水木石」を装備させてゆくこと。アイテムとしてストックしているだけだと、草の庵を訪ねた瞬間にバトルに突入、絶対に勝てない。
 黒衣の陰陽師は神の座布団を復元するために「水木石」を集めており、それには全部で15個必要。装備している最初の1つを渡すと、次に探すべき場所のヒントを1つ教えてくれる。以降も同じ手順になるので、「水木石」の探索場所に迷ったら、まめに草の庵を訪ねるといい。
 15個集め終えると、ようやく黒衣の陰陽師が神将「ウルトラブラック」であることが判明、バトルになる。
「力試しをしてみるかい?」の問いに、準備ができていないときは、「またの機会にお願いします」と答え、トリポリの町に戻って回復とセーブをしておこう。
 覇道陰陽師は、バトルの時点ではウルトラブラックの固有クラスで、最強の魔道士。パーティの平均レベルが最低でも80はないと、まったく歯がたたない。戦う際には、「結界」で魔防力を上げるだけでは心もとないので、「魔鏡反射」を使える魔道士を2名入れ、さらにアイテム「魔力のアンブレラ」を持てるだけ持って、できるだけ多くのユニットを魔力反射状態にしておこう。それでも、無属性の全体魔法攻撃「ウルトラブラックホール」は防げない(反射貫通)ので、全員のHPを常に半分以上に保っておくこと。闇属性だが光属性は反射、他の属性攻撃は吸収、必ずEXターンで発動する固有技「お祓い」があるので状態異常攻撃は意味がなく、回避率も高い。弱点らしい弱点のない難敵だが、他の隠しボスに比べてHPが低いことが唯一の救いだ。5、6ターン毎に「本を読む」で防御するので、特殊技や連携技を使うときはこのターンを狙うといい。必殺に備えて、HPの低いユニットは「身代わりの人型」を忘れずに装備しておこう。
 バトルに勝つと、ウルトラブラックが仲間になってくれる。パーティに入れることはできないが、彼が自軍に加わることにより、レベル70以上の魔道士と陰陽師を覇道陰陽師にクラスチェンジすることが可能になる。さらに、覇道陰陽師だけが行使することのできる強力な全体攻撃魔法「闇のスティグマ」と、射程無限大の単体投射魔法「粉骨砕身!」の魔道書が眠る隠しダンジョン「聖者の隠遁所」がワールドマップ上に出現する。「闇のスティグマ」は、高低差のきついラストダンジョンで重宝するし、魔法でありながら物理攻撃属性を持ち、対象の防御力を無視したダメージを与える「粉骨砕身!」は、ラストボスとその使徒たちに絶大な威力を発揮する。ぜひゲットしよう。

▲TOP
■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆大水木しげる展
 行って参りました。鳥取県立博物館。
 いや、自分でプロデュースしておいてなんなんですが、大変見ごたえのある、素晴らしい展示ですよ、はい。
 これもひとえにスタッフの苦労のたまもの。血と汗の結晶。主催者、制作スタッフ、運搬・展示スタッフ、学芸員さんなどなど、関わった人達が一丸となって作り上げたものだからでしょう、きっと。水木先生を始め水木プロのみなさんも全面協力していただきましたし、水木伝説、関東水木会、げげげのしげる会なども総参加。「水木愛」で結ばれた水木一門の愛の結実です(笑)。特に企画・図録制作では村上(妖怪馬鹿)健司君と巨漢Uさんが大回転の大活躍でした。図録も傑作です、はい。
 まあ、ボクのつたない言葉では伝わりませんので、ぜひご覧ください。水木しげるが好きな方はもちろん、今まであまり興味のなかった方も一度ご覧戴ければ と思う次第であります。


嬉々として展示を見てまわる様子

この人形のチャックが???

うわー(と、きっと思っている)

おおおおおお!(と、きっと思っている)

わーい♪(と、きっと思っている)


 で、そういう「水木愛」の講座を(講座なんです)やらせていただきました。初日には水木先生ご本人のサイン会が、そして3日には荒俣プロデューサーの講演があった訳ですが、荒俣さん、「この後は京極さんが話しますので」と締めくくられたとか。
 あの、この後って、何を講演されたのかボクは知らんのですが(笑)。しかも聴衆も違うかたがただと思いますし(笑)。とはいえバトンを受けてしまった以 上は仕方がありません。一時間半、ずーっと水木愛を語らせていただきました。はい。


水木愛を語っているところ


 担当してくださった学芸員のかたがた、館長さん、いろいろとお世話になりました。

 で、黄金週間末尾ということもあって会場はにぎやかでございました。白沢連の同志である、妖怪文人・化野燐さんや、日文研からのおつきあいになる兵庫県立博物館の香川さんなど、妖怪仲間も多数おいでくださっていて、ものすごく久しぶりに妖怪関係のお話ができました。

◆大境港
 で、鳥取まで行った以上は聖地に赴かぬ訳にはまいりません。水木ロードと妖怪神社のある境港市に寄りまして、水木しげる記念館や元祖鬼太郎茶屋、工芸館むじゃらさんなどにご挨拶して参りました。大水木しげる展を観た後の境港はまた一味違いますねえ。ちなみに、水木しげる記念館と大水木展、展示内容もコンセプトもまったく違いますので、できれば両方ご覧ください(笑)。これまたちなみに、鳥取と境港は同じ鳥取県内でも離れていますから、一日で回るのは大変。遠出される方は鳥取県博をご覧になってから一泊されて境港観光というルートがよろしいかと思われます。
 大水木しげる展、鳥取では今月いっぱい行われます。次は九州ですね。

▲TOP
■編集者Sのウラ情報

 みなさんは税込み表示にもう慣れましたか。支払額が変わるわけではないので分かりやすくなったとは思うのですが、やはり「税金を払っている」という感覚は薄くなってきました。また大部分の店は税込みでも価格据置や単純に5%乗せただけなのですが、ちらほら便乗値上げ、らしきところもあります。
 よくいく回転寿司なのですが、一皿120円均一(税込み126円)だったのが税込みになって130円になっておりました。
 書籍の値段、特に文庫なんかはキオスクなどで扱うことを前提に円単位の端数が出ないように設定されておりますので、今回のことではなんの変わりもありません。だいたいキオスクの店員さんに、朝のクソ忙しいときに円単位の計算をしろというほうがどうかしていますので。ただ表示方法をめぐって混乱があったのは前述したとおりです。
 ところでみなさん国民年金、払っていますか。(風邪がいまいち治りきりません、S)
▲TOP
■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名
 荒神信仰
 そうか! ウルトラブラックは荒ぶる神を信仰しているのか!

 うははは、今週の安寿のコーナーはスゴイですね、気合い入ってますね。私も(頼まれてもいないのに)、二大隠しボスの"想像図"なんぞを作ってみたりしました。出来はまあともかくとして・・・こういう「遊び」の作業は楽しいです。(画像作成に時間をとられて、ここの文を書くヒマがなくなりました。トホホー)

▲TOP
■ノリノリ編集後記

 宮部さん初の絵本が出版されます。画は黒鉄ヒロシさん。とことん縁起の良いものを集めた内容。ちょっとしたシークレットもあったりして。6月初めにPHP研究所から「ぱんぷくりん」というタイトルで2冊同時発売。乞うご期待!
 それと…今週の「ゲーム女の生きる道」に書いてある"ヒミツの攻略本情報"はあくまでヒミツのもので、どこにも売ってません(売ってたら僕も欲しい!!)。宮部さんしか持ってないものです…念のため。
(週末は徳島、高知…ノリ)

▲TOP
■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆毎週楽しみにしています。
ところで、「ボンツーン」(幻冬舎)が、書店で見当たりません。
紀伊国屋書店で、検索してもらいましたがわかりませんでした。
どこで購入できますか?
早くしないと、次の号が出てしまうのではないかと、気ばかりあせります。

ええと、「ンツーン」ではなく「ンツーン」(濁点ではなく、マルですね)なのですが・・・というしょーもないツッコミはおいといて・・・(コレはS氏が言ったんです!)。どうしても手に入らない場合は、幻冬舎に直接お問い合わせなさってみてはいかがでしょうか。
http://www.gentosha.co.jp/top.html ←こちらのサイトの「お問い合わせ」というページに各部署の電話番号が掲載されています。「営業局」もしくは「編集局」で大丈夫だと思います。(ポンツーンの巻末に両方の部署が記載されているので)
無事に入手されますよう、お祈り申し上げます!(まるひ)


▲TOP


 第154号へ 大極宮トップページに戻る 第156号へ 
 最新号へ