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 第140号へ 第141号 2004.2.6 第142号へ 
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ


◆今週号の厨子王の原稿は、なんとバイク便で送られてきたらしい・・・

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆劇団新感線
『レッツゴー!忍法帖』を観てまいりました。
 今回、歌はそんなに多くなかったがいつもどおり踊りあり、もちろん笑いありで楽しんできました。
 とくに主役を務める御贔屓の橋本じゅんさん(「ドラゴンロック」シリーズの剣轟天役)は、あの年齢であれだけ体が動くのがすごい。
 このところダイエットもウオーキングもサボって体重が増え気味の山椒大夫としては、腹をつまんで反省しきり…。

◆取材デー
 オフィスで丸一日打合せをした日、最後に八塩圭子さんによる「日経キャリアマガジン」のインタビューを受けた。彼女とはテレビ東京のころからの知り合いで、「新宿鮫」のファンでもいてくれる。記念に新宿鮫ジッポをプレゼントしたら、タバコは吸わない彼女だがとても喜んでくれた。
 前々から飲みに行こうと言いつつなかなか都合がつかずにいるが、近いうちにと約束してわかれた。


顔の大きさを比較しないでください

八塩圭子さんと




◆健康診断
このところ某出版社の社員診断に潜り込ませてもらって、年に2回受けている。血液検査、超音波エコー、尿検査、その他もろもろ…。したがって、前夜は夜遊びもほどほどモード。アフターの誘いも振り切って早めに帰宅。γ−GTPをこれ以上あげないようにという配慮だが…結果は後日。

◆ゴルフ
 先日ドライバーを衝動買いしてしまったので、その様子を探りにそろそろ行きたいところ。
…という話をしたら、某出版社部長から「来週でも行きますかい?イヒヒ」とさっそくお誘いが。
 ちょっと心を動かされたので、スケジュール表と睨めっこだ。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

安寿からのお願い
「ゲーム女の生きる道」でも書いていますが、「ワイルドアームズ アルターコード:F」を継続中の宮部です。とうとう辛抱が切れてしまいました(怒)。
 ラストダンジョン「マルドゥーク」の「ブルーゾン」のグッズを使ったトラップの解き方を、どなたか教えてください〜(悲鳴)。もういい加減でクリアしたいの〜。自力だとどうやっても先へ進めないのですよ。お願いいたします(平伏!)。


◆「ハガレン」な人びと
 最初にゲームの攻略本を読んで、面白そうな話だなと思って、そのあとたまたまテレビでアニメを観て、「これはこれは!」と思って、コミックを読んだらどっぷりとハマッてしまいました。そうです、「鋼の錬金術師」! エルリック兄弟、可愛いですねえ♪
 今では宮部も立派にハガレンな人びとの仲間入りです。「魔法陣グルグル」が終ってしまって淋しかったところなので、ホント嬉しい。
 コミカルでアクションも多いお話ですが、実はとても悲しい物語なのよね。テレビアニメだと、アルフォンスの声が本当にローティーンの男の子の声になるので、なおさら胸が痛みます。音楽も素敵なのでDVDも買っちゃいました。ゲームの方は、好評の声をたくさん聞くのですが、アクションRPGなのでちょっと手が出せず。ただ、どうやら大詰めでアームストロング少佐とマスタング大佐と戦えるようなので、ココロが動きますね〜。めちゃめちゃ強いらしいよ、あの二人。当然だけど。「軍部祭り」のエピソードで大佐と戦ったときは、エド君、完敗でしたもんね。
 あと、敵方ではありますが、宮部はグラトニーがちょっと好きです。「食べていい?」というのに親近感を覚える(怖)。わたくしも大食いなので。"傷の男"も好きだな。とにかく全部好き♪ コミック第7巻は3月に出るんですよね。待ち遠しいなぁ。

◆ゲーム女の生きる道
 エマ博士もレベル100になりました。ラギュ・オ・ラギュラの幼体は倒しましたが、魔獣のメダルが足りないので、成体にはまだ遭遇してません。これは「アルターコード:F」のお話。ホントにまだやってるぞ。「ファントム・ブレイブ」の方は、最初の練習マップで「水竜の剣」のお持ち帰りができないまま、何度もリセットしてやり直してます。っかしいな。ちゃんと商人をコンファインさせてるんだけどな。
 ところで、先日電車で乗り合わせたお隣の方がゲーム雑誌を読んでおられ、ちらりと盗み見したのですが、わたくしの目に迷いがなければ、そこにこんなトピックが載っていました。−「キングスフィールド」がケータイでプレイできる−
 正気かい??
 と、わたくしは言いたい。あんなシビアなゲームをケータイでやる人いるの?? オートマッピングさえ無いんだよ?? 階段から落ちただけで即死なんだよ??
 これが実現した暁には、JRや地下鉄のなかで、そこここのケータイから断末魔の声が響き渡る――ことになるのでしょう。あな、おそろし。
 あ、そういえば「キングス」のフロム・ソフトウエアのもうひとつの看板ゲーム「エコーナイト」シリーズの最新作「ネビュラ」が出ましたね。相変わらず亡霊が怖い。最初の「エコーナイト」をプレイしたとき、オリジナル版「バイオハザード」と同じくらい怖くて、ビックリした覚えがあります。でもすっかり魅せられてしまい、「謎めいた豪華客船のなかのお話」という要素だけしか共通点がないのに、いそいそと「セプテントリオン」に手を伸ばし、激ムズで深く後悔したのでした。何やってんだかね。

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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆Oh! 水木しげる展
 の、全体会議がありました。趣旨説明、経緯の報告、確認事項、もろもろ。
 荒俣宏先生とボクは監修者として出席。主宰、制作、全国の会場担当者などがズラリ揃っての大会議でした。
 荒俣先生から水木大先生の新発見「幸福菌」への感染の仕方の説明がありまして、ボクも大先生を讚える発言をさせていただきました。で、展示物・展示方法の現状での説明が。うーん、なかなか凄いことになりそうです。
 何しろ、全部ホンモノですからね。偽物も、ホンモノ。
 これはいわゆる「本物指向」じゃないんです。「ホンモノ指向」ね。
 まあ、本来的な「本物指向」も良い意味で発露すればいいんですが、マンガってのは「複製文化」の申し子なわけで。たとえば原画はマンガの素材に過ぎず、「本物のマンガ」ってのは印刷された方なんですね。それなのに、たとえば行きすぎた原画偏重というのはいかがなものかと思う訳です。そもそもアシスタントを使い、複写機を使い、編集者が写植を貼って作った「版下」が原画なんですから。一点ものだから価値があるなんて骨董みたいな基準はナンセンスですね。
 マンガの価値は読めなきゃ出ないんです。もちろん、原画には原画の価値がありますが、原画だけでマンガを語ることはできません。
 貸本なんかも、もちろん本物には価値があるんだと思います。手に取って読めるなら本物とレプリカの差は歴然とありますから。その差こそが価値なんでしょう。でも、本物は高価だから価値がある、と考えるのは本末転倒ですね。たとえばショーケースの中に入れて触ることも読むこともできないような場合なら、きれいなレプリカ見せられた方がずっといいわけです。本物は汚い(笑)。だいたい本物だって印刷なんだし、それもリトグラフなんかと違ってきれいな印刷じゃないし、表紙だけ見せるなら本人が書いてないのも多いし。
 紙芝居なんかは、逆に複製でも写真でも、絶対に見たいですね。間違いなく本人の描いたものだし。まず見られないものだし。もちろん絶対手に入らないものでもあります。マニアでなくたって見たいです。
 そういう観点から、虚実取り混ぜた、かなり素敵な展示になればなあと思っております。来てくださった方がマンガの中に入っちゃったような、またマンガの中身があふれ出ちゃったような、100%水木果汁を飲み干したような、それで幸せになれるような展示。スタッフも一丸となって頑張っております。
 大人も子供も老人も楽しめる、マニアもファンもコレクターも喜ぶ、ちょっと興味のある方も、そうでもないという方も面白がれる、通りすがりの人もつい見たくなる、で、水木さん本人も喜ぶ、そういう水木しげる展にしましょうと、荒俣さんはじめスタッフ一同心に決めた次第です。
 後は時間との戦いですね(笑)。頑張れ制作スタッフ!!

◆取材。
 が、てんこもりでした。
 直木賞関係ですね。
 かなりセーブしてもらったんですが、それでも結構な数をこなさなければいけなくて、新聞やら雑誌やらまとめたらえらいことに(笑)。それぞれ媒体やインタビュアーによって微妙に質問が違うんですが、まあ同じような質問も多いわけです。かぶっている質問の回答は、何度も何度も語るうちに一種の話芸に。
 最終の取材では、それらはすでにしてネタとなり、聴き手を笑かすことに始終してしまったという、なんともおそまつな話。
「最後のはウケたねえ」
 それでいいのか、自分!!

◆時代劇チャンネル。
 の取材もありました。CSですね。なんと聴き手はペリー荻野さん。
 あ、大ヒットCD「ちょんまげ天国」の監修者の方ですね。
 互いに「まげライフ」をおくる者同士、語る前からすでにして心にちょんまげ唇に御用提灯、腹には小判手に十手(笑)。同じ空気を吸って生きていることがわかってしまうという恐怖。「コヤツ、できるな」感ね。
 映画『嗤う伊右衛門』の公開記念で『怪』全四話が連続放送されるらしく、それに合わせて流すオビ番組のようでしたが、まあ、何を語っても行き着くところは「まげ」。時代劇普及委員会を正式に発足したくなったのでした。
 いいですよ。まげのある暮らし。


仕事部屋にて取材

取材風景

ペリー荻野さんと



◆ヤフー。
 の取材もありました。こちらは『豆腐小僧双六道中』中心。
 インタビュアーは『ベストセラーゲーム化計画』の米光一成さん。
 いやはや、豆腐小僧もウエブに出没するご時世ですねえ。

◆怪談。
 雑誌が創刊されます。編集長は東雅夫さん。担当は某誌の吸血副編集長(女性)。
 ボクは単なる執筆者……のつもりだったんですが、どうも悪巧みにはつられるたちで、気がつくと密談を(笑)。まるで越後屋と悪代官ですね。絵的には。
 みなさまの怪談ライフを応援する、素敵な怪談雑誌に請うご期待。
って(笑)。

妖怪、怪談、時代劇。相変わらずそんなんばっかだ。ボクは。


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■編集者Sのウラ情報

 桐野夏生さんの「OUT」がMWAのエドガー賞のBEST NOVEL部門にノミネートされたことは皆さんご存知と思いますが、快挙ですね。いままでことミステリーに関しては輸入超過で、日本のミステリーが海外、とくに英語圏で翻訳出版される例は少なく、このように賞の対象になることはおろか話題になることさえあまりなかっただけに、これがきっかけになって優れたミステリーがどんどん翻訳出版されるようになればと願っております。
 アカデミー賞でも渡辺謙さんや「たそがれ清兵衛」がノミネートされたし、日本文化は漫画、アニメだけじゃないことを知ってもらいたいですね。
 ところでMWAってMystery Writers of Americaだったのね。ずっとAssosiationだと思っていました。(それにずっと「ファイティング・ニモ」だと思っていたし、S)

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■まるひの秘書ヒショバナシ

 前号でも書きましたが、大沢オフィスに税務調査が来ることになりましてね・・・。といった話を人にしますと、かなりの確率で「えええええ!」と驚かれます。映画「マルサの女」の影響なんですな。アレをオフィスにやられると思っちゃうんでしょうね。裏帳簿がないか、急須や口紅にハンコ隠してないか、あっちこっちひっくり返されるって? うははは、そりゃタイヘンだ。
 違うってば。「マルサの女」は国税局査察部のお話で、ウチに来るのは管轄税務署の人です。税務調査はあんなふうにイキナリの抜き打ちじゃありません。「○月○日にうかがってもよろしいでしょうか?」って、ちゃんと事前に連絡が来ますし。マルサのような裁判所の令状を持った捜査ではないので、税務署の人は勝手にそこらのものを触ったり調べたりすることもありませんです。あくまで任意の協力なんですね。
 帳簿(元帳っていうやつ)と領収証を整理したスクラップブックをテーブルにどーんと置いてですね、「さあ、どうぞご覧下さい」って感じです。
 まあ、過去二回の経験上、税務調査で「御社の経理は完璧です。どこも問題ありません」なんて言われることは100%ありえないとわかりましたからね。(こっちは毎回完璧なつもりですけど)多少の追徴課税は覚悟しないといけないんですよねえ、はぁぁぁ・・・。

 さて例のアレ、今週はお休みです。いや別に厨子王が「思いつかないよおぉぉ、カンベンしてようぅぅ」とか泣きついてきたからではありません。厨子王んちのメールサーバーがイカレてしまったんです。昨日から復旧作業しているようですが、いまだにダメ。今回の原稿はメールで送られてませんので、当然、件名もなしってわけです。来週の更新までにサーバーがきっちり直っていることを祈りましょう!

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■ノリノリ編集後記

 2月に入りプロ野球はキャンプイン。このニュースを聞くと毎年のことだがカラダを動かしたくなる。で、例年だとジョギングやら縄跳びを始めるのだが(だいたい一週間で挫折)、今年は思いきって事務所近くのスポーツジムに入会。持久力アップと下半身強化をはかり、ゴルフでは飛距離を伸ばし野球では長打を放ちたい。
 まあ、結果を期待するのはまだまだ先だが、果たして徒歩5分の距離にどれだけ通えるか…!?
(徒歩5分の飲み屋には最近よく通っている…ノリ)

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■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆大沢氏の佐久間公シリーズを読み返そうと思い、このHPを見ればリストアップされているかと考え確認した所、見あたらない。再販された「標的走路」を含め、佐久間公シリーズは全て持っていると思うのだけれど、確認する手段ありませんか?

各作家のページに「著作リスト」へのリンクがあります。
大沢のはコチラです。→ 大沢在昌 著作リスト ここでご確認くださいませ。
わかりにくくて申し訳ございません。(まるひ)


◆こんにちわ。初めてアンケートに参加します。
大学受験真っ最中の私は今日も私立の受験を受けてきたんですが、国語の問題に見覚えのある人名が…。

「姉の安寿と弟の厨子王は抱き合って泣いている。故郷を離れるも…」

きたーッ!と思いました(笑)。大極宮に通うようになるまでは、お恥ずかしいことに『山椒太夫』という作品の存在すら知らなかったんです。ええ、勿論堂々と「森鴎外」にマークしましたとも!少なくとも4点は稼げました。大極宮さまさまです!本当に有り難うございました!
(安寿と書いてミヤベと読み、厨子王と書いてキョウゴクと読む、そんな思考回路が出来上がっています/笑)

うおおお! まさか受験のお役に立てるとは!!! 嬉しゅうございますわ!
健康に気をつけて受験シーズンを乗り切ってくださいね〜♪(まるひ)


◆こんにちは。小倉の朗読会は大成功のようでなによりです。
また東京での開催期待していまっす。ところでまるひさんのコーナーの厨子王メールの件名、先週はかなり苦しい〜と思っていたら、(ついにネタ切れか?などとくちばしっちゃいましたよ…)いやいや〜どっこい今週はまたナイス!でした
…京極先生あれを密かな楽しみにしている私のためにもやめないでくださいネ☆ 

◆小倉公演お疲れ様でした!私は悔しくも三人の先生方にお会いする事は叶いませんでしたが…。また機会があったらその時は雪であろうと何だろうと赴かせて頂きます!
そして…実は私、まるひさんの組まれて(?)いるあの、京極先生の題名コーナーが大好きなんです!そこでまるひさんの「誰か止めてやってくださいよ」という言葉に便乗させて頂いて…京極先生!これからも宜しくお願いします!(あれ?これは便乗じゃない…?)

というわけで、厨子王には次号からまたがんばってヒネリ出していただきましょうかね。うひ。(まるひ)

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