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 第134号へ 第135号 2003.12.19 第136号へ 
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王 ▼レポート

▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ


◆大沢オフィスの忘年会、今年はカニらしい・・・。

◆カニといえば「かに道楽」(で忘年会やるわけじゃないのですが)。あの動く巨大看板は、ズワイかタラバかで、スタッフ大口論・・・。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆毎年恒例
「ウイスキー&ミステリー"謎2003"製品披露会」が、六本木ヒルズ49F「アカデミーヒルズ六本木ライブラリー」で行われた。今回は有料で、なおかつ抽選で当ったペア50組、計100人の方だけの御招待。ただし、二人に一本今年の"謎2003"ウイスキーをさしあげるという企画。
例によってトークショーをやってきたが、いつもよりテレビ取材も多く賑やかだった。
 終了後は六本木に流れてガヤガヤと二次会。ただ私は翌日からタイなので早めに帰りましたけど…。

◆今年2度目
 今年の3月も行ったばかりだが、タイを訪れた。
バンコクには旧友の平田さんがいて、彼の経営する"タニヤ"地区(日系企業が多い)にある書店「泰文堂」でサイン会をやりました。作家がタイでサイン会をするなんてなかなかないことだから、店の前を通りかかって気がつき足を止める方などもいた。まさか本人がいるなんて思わないよなあ。本をお買上げくださった皆さま、ありがとうございました。
 それと、このビル。ゴルフショップが14、5件入っているので通称"ゴルフビル"とも言われているビルだった。
前日、バンコク郊外のゴルフ場に行く途中のショップで、同行したK書店S戸が値切りに値切り倒して500バーツで買ったメッシュのハットが、なんとその"ゴルフビル"では普通に350バーツで売られていることが発覚。S戸くん悔し泣き。ゴルフウエアの多くはタイで作られているので、シャツや手袋、帽子はかなり安い。その他のゴルフ用具も安かったので、私はスプーンを衝動買いしてしまいました。

 あと、食べ物について。とにかく美味しい。屋台で食べるぶっかけご飯も旨い。これでパクチーさえなければ…。
毎度毎度「パクチー抜きネ」と叫びまくらなければならないから面倒なのだ。

 とにかく乾季にあたるこの時期は雨が降らなくて毎日天気が良い。しかも空気が乾いていて、暖かいけど暑くない。とても爽やか。日本でいうと10月初旬の気候か。ひじょうに心地良く、命の洗濯ができた。

 色々と打合せもしてきたので来年も行くことになるだろう。


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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆わたしのウインプログレスちゃん
 2位でゴールインしました! えらいえらい!

◆急性胃腸炎
 に、かかってしまいました。
 原因は食べすぎ。胃の過労ですな。
 おはずかしい限りであります。

◆『ドリームキャッチャー』
 キングの同名小説の映画化作品。DVDで観ました。

 以下、ネタばらししますのでご注意を!

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 原作読んで、いまひとつわからなかったところがわかるかなぁと期待していたのですが、やっぱりわからなかった……。
 結局、ダディッツの正体(という言い方はしたくないのですが。とてもいいキャラなので)は、何なのでしょう? 映画を観る限り、彼もエイリアンだったとしか思えないのですが、特典映像の「オリジナルエンディング」を観ると、彼は人間で、超能力者だったという解釈になってる。
 前者だとすると、ダディッツと彼のお母さんの強い絆(原作では特に感動的なところです)が、つじつまのあわないものになっちゃいます。ダディッツとミスター・グレイとの関係も不可解になります。クーンツの『ハードシェル』みたいな裏設定があると考えればいいのかな?
 わたしはオリジナルエンディングの方が好きだな。
 モーガン・フリーマンとトム・サイズモアが、それぞれ人相が変わって見えるような悪役ぶりで(トム・サイズモアは途中で味方になってくれるけど)、驚きました。もっと驚いたのは、モーガン・フリーマンの背の高さ! トム・サイズモアも縦横に大きな人ですが(『プライベート・ライアン』で、他のキャストと比べてひとまわり大きかったですよね)、モーガン・フリーマンは彼よりもさらに背が高いんですね。渋い演技派の俳優さんですから、何となく細身のヒトなんだろうと思い込んでいただけで、その身長を意識することがなかったものですから、「へぇ〜」と思ってしまいました。
 実は悪役を演じるのが好きなんだということは、「ショウビズ」のインタビューで話していたことがありますが、ホント生き生きとキレていました。20年ばかり昔だったら、あの役はリー・マービンがぴったりだっただろうな。。
 人食い鮫映画の『ディープ・ブルー』で、頼りになるけど目つきと性格の悪い鮫使いを演じていたトーマス・ジェーンが、主役の一人ヘンリーの役。しかし、逆立ちして見ても精神分析医には見えない。ゼッタイに見えない。そもそも背広とネクタイが似合わない。だいたいがこのヒト、ハリウッドの定石的配役の基準からいったら、常に悪役を演るべき俳優であります。少なくとも若いうちは。
 でも、宮部はわりとこのヒトのファンなんですよ。なんでかと言ったら、『ディープ・ブルー』の特典映像を見たから。鮫使いの役作りをするために、実際に鮫がうようよする海に潜ってみるシーンがありましてね。もちろんプロが付き添いしてくれるんだけど、それにしたって檻にも入らず、野性の鮫の群れのなかを泳ぐんですよ。怖いに決まってる。現に、事前のレクチャーを受けながらジェーンさんは顔面蒼白、ガタガタ震えてる。でも潜るんです。役作りのために必要だから。
 「あっぱれな!」と感じ入り、以来、応援してます。だけど次は殺し屋かなんか演ってね。善玉は似合わないと思うの。

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◆ゲーム女の生きる道
 わっはっは! ついにクリアしました「サモンナイト3」!
 勤勉なアリさんのようにレベル上げに励み、パーティのレベルを33に統一して挑んだので、ラスボス戦は楽勝でした。
 エンディングに出てきたのは生徒のウィル君。ただし、彼は14話あたりからまったくバトルに出てませんでした。剣士としても召喚士としても中途半端に育っちゃったのよねえ。ごめん! 友達召喚獣のテコちゃんも可愛いんだけど、遠距離攻撃を持ってないのが辛かった。ミョージンとプニムとライザーとゴレムを呼ぶと、もう定数いっぱい。特にプニムは使えました。対召喚士用の特効兵器!一撃でMPすっからかんにしちゃえるもんね。魔防が高いしプニプニボディで打たれ強いしで、言うことなし。
 さぁ、2周目で今度こそクノンさんエンディングを目指そうかな? でも、他にもやりたいゲームがたくさんあるし……。 

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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆学会
 本年最後の東アジア恠異学会に出席してきました。
 なかなか考えさせられる研究発表でした。いろいろと勉強になりました。で、その後、通称「怪異本」こと『怪異学の技法』の出版記念を兼ねた忘年会もありまして。
 それにしても細長い会場でしたねえ。打ち上げの席(笑)。
 川もあったし。きちんとご挨拶もできぬままに中座してしまいましたが、楽しゅうございました。
 大学教授、学芸員、ボクのような素人から学生まで、多様な執筆者の熱意によってつくられた怪異本、ぜひご一読を。
 ちなみに『怪異学の技法』は歴史学の棚にあるのが正解です。

◆講演
 妖怪仲間の妖怪文人・化野燐さんが講演をなさいました。
 で、こっそり覗きに行ってまいりました。
 場所は金沢の民俗文化展示館。昔々の小学校で、なかなか良い建物です。
 講演内容は「都市に出る妖怪〜金沢では」。
 日頃の成果を二時間に凝縮した濃〜い講演でした。参加された方々もみなさん熱心で、とてもよい講演会でございました。
 しかしねえ。せっかく金沢に行ったのに、滞在時間はごくわずか。日帰りですから正真正銘のトンボ帰りで。
 金沢ですよ、金沢。
 カニくらい食べたかったですがねー。

◆撮影
 水木展の準備で撮影が。
 なんの撮影かは秘密ですが、傑作。
 スタッフのみなさん、お疲れさまでした。

◆対談
 あの小雪さんと対談。
 伊右衛門の映画パブですね。
 まあ対談はいいんですが、いっしょに写真を撮るというのは酷ですね(笑)。
 美しい女優さんと衰えた小説家ならべてどうしようというんでしょ。
 小説家っての小説書くのが仕事なんすから。
 そもそも何で書き手の写真が広告や雑誌の目次に載るのか、いっこうにわかりません。
 顔出した方が売れると思ってるとしたら大間違いですね。単なる幻想。
 どうかしてるぞ出版社。いやほんと。
 そもそもボクの写真は邪悪だしなあ。
 媒体は「野性時代」です。

◆取材
 もありましたが。媒体はやがてトップに出ることでしょう。


取材の写真


◆妖怪
 新春の「妖怪談義」の打ち合わせもしました。
 おなじみの多田・妖怪馬鹿・克己センセイに加えて、妖怪一筆描きのイベントなどでも活躍中の渋谷・東雲騎人・陽一くん、そして青梅や八日市など、様々な妖怪イベントの仕掛け人であり、エンターテインメント系の妖怪関係出版物を次々にプロデュースされている山口敏太郎さん。
 多田さんは見飽きてますが(笑)
 山口さんとはご挨拶を交わした程度だったので、事前の打ち合わせをさせていただいたわけです。
 まあ、せわしない打ち合わせではありましたが、楽しい会合ではありました。
 お化けの話はいつでもどこでも尽きないわけで。
 しかし濃い面子ですね。お正月から(笑)。

◆他にも
 なんかいろいろあったような気もしますが、忘れました。はい。

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■ノリノリレポート

◆『WHISKY & MYSTERY 日本推理作家協会オリジナルブレンドウィスキー"謎2003"製品披露会およびトークショー』



記者会見


2003年12月11日 六本木ヒルズ49F
「アカデミーヒルズ六本木ライブラリー」において、
『WHISKY & MYSTERY 日本推理作家協会オリジナル
ブレンドウィスキー"謎2003"製品披露会およびトークショー』が
行われました。



記念撮影


白州蒸留所でのブレンドコンテストに参加したメンバーは…
(右から)トークショーでナビゲーターも務める逢坂剛氏、
福井晴敏氏、馳星周氏、(サントリーチーフブレンダー
輿水氏をはさんで)唯川恵氏、大沢在昌、北方謙三氏。



勝ち誇る? 馳先生


原酒を熟成した樽(参加者全員のサイン入り)に座り
今年の"謎2003"を手に写真を撮られるブレンダー馳星周氏。
ブレンドイメージは「初夏の白州の森の香り」だそうです。



敗者たち


うらめしそうに勝者を眺める敗者…。



負け犬のナントカ?


取材陣に、「毎年2位なんだ」と語る北方氏と、
「初代(自分)を超えることはできない」と力説する大沢。
次回リベンジはなるのか…?





※この「謎2003」は、サントリーサービスオンラインショップ
http://www.suntory.co.jp/whisky/shop/
にて、お買い求めになれます。価格は5,000円(税別)。


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■編集者Sのウラ情報

 今日あたり手にしたかたもいらっしゃるでしょうが、オフィスにも厨子王の新刊「豆腐小僧 双六道中ふりだし」が届きました。始めてみる造本にびつくり。カバー写真は早くから貰っていたので想像はついていたのですが、実際に見ると。
 で通信の新刊案内を作っていてはたと考えました。いったいこのサイズは何と呼ぶのだろうと。厨子王は「豆腐なんですよ」と言ってるし。困って講談社に問い合わせました。講談社内ではA24取りと言ってるそうですが、そう言われて理解できる人がいるのでしょうか。
 そんな訳で勝手に決めました。これは「豆腐サイズ」です。みなさん、誰かにこのサイズはと聞かれたら胸をはって「豆腐サイズ」と答えてください。
 サイズ以外にもこの本にはこんなの普通気づかないだろうというような仕掛けがあるようです。探してみてください。でも決して本は壊さないように。豆腐だけに……。(あと一週間、S)

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■まるひの秘書ヒショバナシ

 ご好評いただいております(のか?)、厨子王の今週の原稿メール件名のお時間が今週もやってまいりました。
 今週の件名・・・庚申。元寇。
 いやー、メールを受信した瞬間、反射的に私「ナニコレ! 文字化けしてるジャン!」と思ってしまいましたよ。よく見たら普段なじみのない漢字が並んでいただけで、文字化けでも何でもなかったですが。うひ。
 しかし、フビライ=ハン(元寇をやった人)が即位した年の干支が庚申(かのえ さる)だったなんて・・・(←気になってけっこう必死で調べてみました。うははは)、偶然の一致でしょうか。それとも厨子王の頭ん中には干支つき歴史年表でも詰まってるんでしょうか。うーんうーん。

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■ノリノリ編集後記

 朗読会会場となる「北九州芸術劇場(中劇場)」の下見に行ってきました。いやぁ、素晴らしい。設備も見た目もとても良いです。朗読だけじゃもったいない。この素晴らしさは開館以降評判を呼び、全国の劇団から
注目されているとのこと。ちなみに下見当日は「ナイロン100℃」がリハーサル中でした。年末には「劇団☆新感線」も入っています。そんなラインナップに我が「リーディングカンパニー」も…。恥ずかしくない舞台にしなくては。
 …っと、そのまえに。
 機材用にキープしておいたド真ん中の席も一般販売にまわしましたので、御席がまだ余っております。この機会にぜひナマ作家を観に来てくださいまし。よろしくお願いいたしますぅ。
(日曜日はウインジェネラーレの応援で中山競馬場。勝ったら口取り写真! 今度こそ…ノリ)

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■アンケートから はスタッフのコメントです)

立ち読み〜♪

◆毎週更新されている、「週刊大極宮」を、楽しみに見ています。
新刊情報がすぐにわかってうれしい!立ち読みのコーナーも嬉しいです。読みたい本ばかりでいつも金欠です……。

◆「本朝妖怪盛衰録・豆腐小僧双六道中ふりだし」を立ち読みさせていただきました。あれって落語家口調ですよね。リズムがよくて、ついついページを繰っていたら、アッという間に終わってしまいました。絶対買います!

◆いつも楽しく拝見させてもらってます。
私は京極さんの本が好きで、今月は2冊発売ということで大変嬉しかったのですが、お財布状況が芳しくなく…豆腐小僧をあきらめようかと思っていたのですが…『立ち読みコーナー』読んだら買わずにおれなくなりまして!…大極宮に踊らされている気分です。

立ち読みファイル作成担当のハルくん、とっても喜んでます♪(まるひ)

不治のマヌケ・・・

◆こっそりお知らせします。
バックナンバーの133号に飛べないです〜。
京極先生の件名が見たかったので飛べるようにしてくださいませ。(笑)(他多数)

がぁぁぁん! またやってしまいました。すすすみませーーーーーん! いつものようにコッソリひっそり直しましたぁぁぁぁぁ!(まるひ)

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