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 第129号へ 第130号 2003.11.14 第131号へ 
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ


◆朗読会・・・実は近々もう一回あるらしい・・・

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆優勝したが…
秋のゴルフコンペ第3弾。久しぶりに優勝しました。
スコア的には86でイマイチだったのだが、他の人がふるわなくて…優勝してしまった。…しまった。
なぜ優勝したのに歯切れが悪いかというと、作家のゴルフ会ではコンペで優勝した場合、ニギリのチョコレートを払わなくてよいという昔からのルールがある。
つまり優勝したらそれぞれニギった相手からチョコがもらえない。名誉を手に入れたのだから、お金に関してはあきらめたまえということなのだ。だから黒鉄ヒロシさん、なかにし礼さんからも取れなかった。
黒鉄さんには若いころ麻雀でしこたまやられた思い出があるので、これから回収期だと張り切っていたのに。
ひじょうに残念であった。
その晩、御二人と銀座で飲んでいろんな話をしたけどね。

◆いよいよ明日
朗読会がいよいよ明日にせまってきた。今回は前回に比べると、SEとか音楽が入って仕掛けが多い。
それだけに大丈夫だろうか…。
来てくださる方には楽しんでいただきたいと思う。

 
■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆ゲーム女の生きる道

 【頼まれてもいないのに紹介攻略するシリーズ その2】
・コナミのシミュレーションRPG『ヴァンダルハーツII 天上の門』 (3)

 当然のことながら、この紹介攻略を書くために、宮部はこのゲームを再々々プレイしているのですが、昨日、やっと「究極の剣」ヴァンダルハーツを取りました。
 以前にプレイしたときよりは、易しかったような気がする……。
 3度もやりゃ、誰だって慣れるってことですね、ハイ。

 さて、マルチエンディングのゲームは数あれど、8パターンものバリエーションがあるというのはなかなか珍しい。
 このゲームでは、序章から登場する4人の子供達、
 主人公 ポラータ村の子供 ヨシュア
 貴族の娘でヨシュアの幼馴染 アデル
 村の子供で主人公の友達 クライブ
 同じく主人公の友達で、神童の誉れ高い ユーリ
 彼らがそれぞれの立場で戦乱を生き延び、ある時点で生存しているか否かでエンディングが分かれます。そして彼らの生死は、折々発生する会話イベントで、プレイヤーがどちらの選択肢を選ぶかで決まります(ユーリの場合のみ特殊で、あるアイテムを持っているか否かで自動的に決定)。
 この選択肢が悩ましいのだ。
『タクティクスオウガ』の、かの有名な「一人の指揮官として、住民虐殺に加担するか否か?」という選択も厳しいものですが、このゲームでの会話選択は、もっと身近で感情的なところに根ざしているので、どっちを選んでも無理もないと感じてしまうのですよ。たとえば、いちばん最初に現れる選択肢で、ヨシュアがアデルに対してどう答えるかという選択の場合、わたしは攻略本を読んでいたから、「ベストエンディングを見るならこっちだ」という選び方をしましたが(初プレイのときね)、そうでなかったら、別の選択肢をとっていたと思うんですよ。
 しかし、選択によって結果はシビアに分かれます。
 エンディングは、すべての戦乱が終ったとき、主人公ヨシュアがどんな立場にあるかということで、大別すると4種類になります。

 宰相  ヨシュア  これがベスト 全員生存
 村長  ヨシュア  アデル死亡+他の二人のうち一人が死亡
 またはアデルのみ死亡
 旅人  ヨシュア  アデル死亡+他の二人のうち一人が死亡
 またはアデルのみ死亡
 皇帝  ヨシュア  主人公以外の三人全員死亡

「旅人」「村長」エンディングで、クライブとユーリのどちらが生きているかでパターンが変わるので、全体では8パターンになるんですね。
 で、宮部は、「戦争と平和」物語としてこのゲームを見るならば、実は「皇帝」エンディングがいちばん正しいのではないかと思うこともあるのです。幼馴染はみんな死んでしまい、皇帝となったヨシュア一人が酷く生き残る――と。
 そういうこともあるのが「戦争」だ。現実を直視するならば「宰相」ヨシュアのエンディングは、いささかハッピーに過ぎないか? なんてね。
 実際、いわば「民衆代表」であるクライブは別として、アデルとユーリは、それぞれ必要に迫られて(アデルはお神輿として担ぎ出されて利用され、ユーリは信仰を裏切られて暴走)、やむにやまれぬ理由があったからではありますが、決して無垢ではない。二人とも、己の意思で、戦乱を煽る側に加担したことがある人物として描かれているのです。
 だからこそ、ヨシュアは彼らと対決しなくちゃならなくなる。
そのヨシュアも、必ずしも堂々たる正義の味方ではありません。
そもそもこのゲーム中で行われる「ナトラ内乱」には、純粋無垢の「この旗印だけが正しい!」というものが存在してないんですね。ヨシュアが戦うのも、とにかく目の前の争乱状態を切り抜けてゆくためであって、揺るぐことのない大義名分があるわけじゃないんです。
 ゲーム中では稀代の悪女として描かれている「王母アガター」にも、彼女なりの切なる悲願があり、言い分がある……。
 という次第で、非常に深いストーリーなのですよ。選択肢で悩むだけの甲斐がありますし、どの分岐を選んでも、他の分岐が気になる。で、繰り返しプレイしちゃうのです。分岐前のセーブデータを残しておいて、ぜひぜひ、8パターンすべての物語の帰着を見届けることをお勧めしちゃいます。
 さらに、ヴァンダルハーツを取るとオープニング画面が変わる、武器発見率100パーセントを達成し、なおかつベストエンディングだとおまけエンディングが現れる(これがまたミステリアスでしてね)などの隠し要素もありますから、ホントに時間がかかるのよう。
 なお、武器発見率100パーセント達成は、それほど難しくありません。ショップに新しい武器が出てきたら、とりあえず買っておく(あとで売却しても大丈夫)。隠しマップをすべて探索する。この2点だけ押さえておけば、自然に達成しちゃいます。このゲームでは、武器・防具の種類がめちゃめちゃ多いので、一見、買い物が大変そうなのですが、戦線離脱者を出さずにマップをクリアすると獲得賞金が倍増するというオイシイ仕掛けになっているので、資金に困ることはまずないんです。中盤以降はお金がじゃぶじゃぶ余るくらいです。
 前作では派手に飛び散っていた血しぶきエフェクトはなくなりましたので、血に弱い方も安心してプレイできます(ただし、技によってはエフェクトがエグいのでちょっと怖いかも)。攻略本は、コナミの公式ガイドシリーズがNTT出版から出されていまして、このガイドブックのお勧め攻略に沿って進めば、中途挫折する心配はありません。
 さあ、あなたも『ヴァンダルハーツ』の世界にハマろう!
 その前に、ソフトを探すのがちょっと手間かもしれないのが残念なんだけど……。

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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆菓子長者
家族が旅行。で、留守番。
久しぶりに妖怪関係者を家に呼んでみたり。
そうしているうちに、気がつくと結構な人数に。一晩で二十人くらいが出たり入ったり。
で。
みーーーーんな菓子持ってきたりして(笑)。
で、ボクが用意してたのも、まあ菓子(笑)。
ボクはお酒を飲まないので、呑む人は自分の飲む分とつまみと、菓子を持ってくるわけですね。
菓子を。
ボクが喰うから。
まあ名物からジャンクまで。和洋新旧菓子だらけ。
これ、お酒飲む人はそんなに喰いません。
でも飲まない人だってイナゴみたいにばりばり菓子喰い続けるわけじゃないですな。
菓子以外のものはほとんどハケましたが、菓子は残りまして。
ラストになると菓子だけ。ああ、菓子をつまみに酒は飲めない〜つうことで。
お客さんがみんな帰った後、残ったのは菓子。
おいしそうだけど大量の菓子。
で。
家族の土産も菓子(笑)。
ワタシは一夜で菓子長者。

◆豆腐小僧。
が、ようやく本になります。
おまけは薬味(笑)。
どういうことかは秘密。
まーきざみネギに削り節におろしショウガでしょうな。
豆腐ですからね。

◆でもって。
明日は朗読会なんだ。
こいつは大変だ。

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■編集者Sのウラ情報

 いよいよ朗読会です。準備を始めてからあっという間でした。果たしてどうなりますやら。
2回目はとはいえ、まだまだ不安もあります。きっと来てくださるお客さんもそうなんでしょうね。大丈夫かしら、と。
まだまだ準備が残っていますので、今日はこれぐらいで。
(今週のエリザベスも見送りか、S)

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■まるひの秘書ヒショバナシ

ガーーーン! ガーーーン! ガーーーン!
まさか朗読会前日の夕方に、キャンセルぶんのチケットがどどどんと戻ってくるなんて、いったい誰が想像したでしょう・・・シクシクシク(;;)
って、これは販売委託した「チケットぴあ」が悪いのではゼンゼンないのです。予約したにもかかわらず、期限までにチケットを購入しなかった人があれだけいたということで。(去年はキャンセルなしだったのに・・・)
少なからずショックを受けたスタッフ一同であります。
で、急きょ当日券販売を決定、トップページで告知とあいなったわけですが。こんなギリギリのお知らせで、申し訳ないやら情けないやら・・・まったくもってトホホな気持ちです。はぅぅ。

ということはとりあえず置いといて、とにかく明日は作家たちにがんばっていただきましょう。

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■ノリノリ編集後記

週末、福島に行ってきました。ゴルフと競馬。
絵に描いたようなオヤジの休日ですねぇ。
まずゴルフ…ほとんどクラブを握ってなかったし、当日は寝ないで行ったのに出ました! 自己ベストタイの94。
高原だから普段より飛距離が出たのか? 予想以上に暖かかったのも幸いしたのでしょう。ボールをひとつも無くすことなくホールアウト。びっくりでした。
で、翌日は競馬…出資馬の出走がなかったので冷静に馬券は買えたはずですが、ことごとくハズレ。「やっぱりローカルの平場は難しいぞ」と思っているうちに財布はカラに。
それでもケータイのI−PADで馬券を買う自分…バカ。
福島のメーン終了まで1レースもとれず、もうヤケクソ。
京都も東京も買っちゃえ。アルゼンチン(東京11R)はアクティブバイオでいいや、コーシロ〜――。
結果は、高配当で一気にプラス収支。よい週末でした。
さて今週のエリザベス。調子に乗り過ぎの3歳勢は消し。
スティルもグルーヴも強いとは思うが、去年のファインほど凄さを感じない。戦い疲れて上積みなしとみた。
バドから古馬同士。穴はバーキン。

その前に大仕事。第2回朗読会。無事に終わりますように。
(京都HJのウインマーベラスはテッパン!…ノリ)

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■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆大沢・宮部の作品しか読んだ事のない私には京極の作品はどういう物なのか知りたい様な知りたくない様な…。

そんな方のために「立ち読みコーナー」があるのでっす!
作品のサワリだけでもお試しくださいませね♪(まるひ)


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