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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼写真館 ▼まるひ ▼編集者S ▼ノリノリ
 
■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ 

◆京極『ルー=ガルー』の気になる進行度・・・・・・只今73%。

◆気になるミヤベの新作・・・って、温泉でリフレッシュして取りかかった新作は、
小説ではなくゲームだった!?(まだ"クズ"のままなんっすか?)

◆「日本冒険小説協会大賞」受賞の吉報が入ったのは、奇しくも大沢の45歳の
誕生日であった。

◆オーストラリア家族旅行では雨にたたられ日焼けもできず・・・、帰ってきたら
さっそく連載の担当編集者たちから、ゴールデンウィーク進行のキッツーイ
スケジュールをつきつけられ・・・、大沢はちょびっと機嫌ナナメ?

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆感無量・・・
『心では重すぎる』で「日本冒険小説協会大賞」をいただいた。
北方謙三氏、船戸与一氏、志水辰夫氏、などの面々が受賞している賞で、
(安寿も一昨年『理由』で受賞)自分だけ逃していたが、やっと追いつけた。
『毒猿』『雪蛍』など、今まで次点に泣いたことは数知れず、縁が無いのかと
諦めかけていただけに、嬉しい・・・感無量。
ありがとうございました。

◆新聞連載スタート!
サンケイスポーツで『砂の狩人』の連載が始まった。
新聞なので連載一回の原稿量は少ないが、味のある挿絵が毎日付くことで
また別の楽しみ方ができる。
以前サイン会のとき、新聞連載を切り抜きしたものに自前の表紙を付け、
綺麗に製本した手製の本を単行本と一緒に差し出した方がいらした。
・・・ちょっと感動ものだった。

◆『狩人シリーズ』誕生?
でも、『砂の狩人』の主人公は『北の狩人』とは別人。

◆素直に持っていけばよかった・・・
旅の友の本選び。最後の最後で「重さ」がネックになり、安寿の『模倣犯』は
鞄に入れなかった。
が、話題の海外ミステリ『××』も『○○』も、ことごとくハズレ。なんてこった。
こんなことなら、多少重くても『模倣犯』を持っていくべきだった。後悔。。。
ま、安寿に中国料理をごちそうしてもらえることになったから・・・(ニンマリ)、
それまでには読んでおこう。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆ゲーム女ミヤベの今週のひと言
連日、PS2の『バイオハザード コード:ベロニカ』にハマっておるのですが・・・
Sランクを狙って走り回っている時に限って、つまんないミスをする自分が憎い。
自走式監視機には見つかるわ、砂虫にはお尻叩かれるわ。
昨夜なんかインディゴブループレートを取りに行って、あのハダカの山椒魚
みたいなクリーチャーにやられてしまいました。
おっかしいなぁ?
前回なんか1度も電撃攻撃を受けずにさっくりプレート取れたのに。
欲があるとヨクないということでしょうかね。
悔しくって寝られなかったですよ、ぷんぷん!

◆『模倣犯』こぼれ話(その4)
この作品は、長い時間読んでもなるべく疲れないように"本"作りに工夫が
されています。
文字はやや細く、インクは少し薄め。(15パターンから選んだんですって)
そして紙の厚さは通常より2〜3割薄いもの。そのぶん本が軽くなる!
(小説の内容は重いままだけど・・・)
「眼にやさしく、腕にもやさしく!」といったところでしょうか。
小学館『週刊ポスト』編集部のNさんTさんは、読者にもやさしい方たちです。

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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆大滝秀治の世界
友人のパーカッショニスト・渡辺亮さんが以前よりお願いしていた沖縄関係の
資料を持って来てくれました。
双方忙しく滅多に会えないので、積もる話をしているうちに、何故か話題は
大滝秀治(笑)。
互いに物真似をするがどこか違う(何で真似をする!)。
んで、京極のライブラリーから大滝さんの出演しているものを軒並みピック
アップ。ひとつ再生しているうちに別なデッキで次をサーチ、大滝さんの出演
場面だけを連続再生するという離れ技。
あたかも映像のディスクジョッキーですな。
画面を占領する名優の顔、顔、顔。
同席していた謎の職人(トロフィー制作者)も大いに呆れた秀治大会に。
一番人気は「病院坂の首縊りの家」(市川崑監督)の加納巡査役のセリフ
「ワシの字だこりゃあ」でした。
いやあ、いいわ大滝秀治(なんなんだろうこの人たち)。

◆「妖怪」馬鹿打ち上げ
著者3人が多忙のため棚上げになっていた『妖怪馬鹿』(新潮Oh!文庫)の
打ち上げがようやく行われました。
と、いってもやっぱり京極の都合がつかず、結局は動けない京極に合わせて
京極邸で行うことになったんですがね。多田・村上を加えた3人の馬鹿の他、
架空の人物・青木(仮名)にスタッフS(匿名)という妖怪馬鹿オールスターズ。
それと何故か『どすこい』でおなじみ集英社のC嬢、中央公論新社のW氏という
面妖な取り合わせ。
深夜には某妖怪研究会からの流れで角川書店のT嬢、日文研で知り合った
スタンフォード大学のマイケル・フォスターさん、新進妖怪絵師のS君、H君
などが合流。打ち上げというより「朝までナマ妖怪」に企画変更。
白熱の議論と馬鹿話で大いに盛り上がって、翌朝解散。
みんなを送り出した後机に向かった京極、ワープロの電源すら落としていな
かったことに気付き、そのまま迷わず続きを書き始めちゃう自分に嫌気が
さしたとか・・・・・・。
寝ろよ。

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■蔵出し写真館

お三方、ナニやってんですか?
ラジオかなんかに出演中なんですか?

山椒大夫 厨子王 安寿
ヒ、ヒゲがある! ちょっと眠たそう 真剣でっす

いいえ、違います。「声優」やってるんです。

知る人ぞ知る『UNDERCOVER』っていうゲームソフトがありましてね、そこで
三人とも「隠しキャラ」として登場してるんですよ。
で、自分の登場シーンのアフレコってやつ? ソレのまっさいちゅうなのです。

「コルト・パイソン」(大沢)だの「魔除け」(京極)だの「特製クッキー」(宮部)
だの、スペシャル・アイテムを渡すわけですけどね、いったいどれぐらいの人が
実際に受け取ってくれたんでしょうかねえ・・・。


※『UNDERCOVER AD2025 kei』(ドリームキャスト用、1999年発売)は、
 大沢山椒大夫が原作のみならず、制作全般にどっぷり関わったゲームです。
 ストーリーは、『撃つ薔薇』(カッパ・ノベルス)のその後という設定。


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■まるひの秘書ヒショバナシ

3月31日土曜日、窓の外が真っ白で「なんじゃこりゃあ!」と叫んだクソ寒い日。
ノリノリ君、文藝春秋・Y氏、集英社・N氏(下のコーナーのN君か?)そして私、
この4人で熱海に行ってきました。
大沢を呪いながら・・・ぽんぽこりんに着ぶくれして・・・。
S氏は強行したようですが、この日お花見を予定してたのに、あえなく中止に
した人も多いはず。すみませんねえ。悪いのは大沢。コイツが雪を呼びました。
文句は山椒大夫に言ってやってください。
どうやら大沢にめでたいコトがあると、雪雲がむくむく発生するみたいなんです。
そう・・・史上二番目に遅い雪が降ったのは、十数年前の4月の何日かだった
ですが、それってば大沢が結婚式を挙げた、まさに当日・・・。
直木賞受賞の夜も雪・・・。(これは証拠写真があるから、いつか載せてやるぅ)
でもって土曜日は、熱海で「日本冒険小説協会」の全国大会が開催され、『心
では重すぎる』が大賞をいただきました。ゆえに大沢のヨロコビが雪雲を発生
させ、お花見を楽しむはずだった方々に多大なご迷惑をおかけしてしまい・・・。
大沢の代理として大会に参加した私たちも、行きの車中では寒くてビールも
飲めませんでしたよ。(かわりにワイン飲みましたけど。わはは)
ったく、オーストラリアから雪降らせないでほしいですわね。

めでたさも 中ぐらいなり 春の雪

ホテルサン三橋の大宴会広間で行われた大会そのものは、たいへん楽しゅう
ございましたです。ハイ。
少々お年を召した方も若い人も男性も女性もお子さま連れの家族まで、全国
から「本好きの人」が集結してるわけですけどね。
会場全体があったかーい雰囲気で、慣れてない私でも居心地がいいんです。
ニコニコと優しく「どうぞどうぞお好きなようにやって下さい。ウチではなんにも
気を使わなくていいんです。楽しくやりましょう」とおっしゃって下さった内藤 陳
会長のお人柄によるところが大きいんだろうなあ、と思います。
そのお言葉に甘えて、好きなように温泉フルコース料理を食い散らかし、酒を
飲み散らかして参りました。あー満足満足。(仕事で行ったんじゃないのか?)

雪が降ろうが槍が降ってようが、来てよかったな、この発表の場に立ち会える
ことができてホントによかったな、できれば大沢にもこの雰囲気を味わって
もらいたかったな・・・と、心の底から感じた一日でした。
当日の詳しい様子は次号のノリノリレポートで発表されるはず(たぶん)なので
どうぞお楽しみに〜♪(2度目のしめきり破りのまるひ)

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■編集者Sのウラ情報

東京では桜が満開なのに土曜日は雪で、寒さに震えながら花見をして
おりました。
さて、4月といえば新入社員の季節。
そこで今回は役に立たない(じゃあ書くなよ……)出版界就職情報を簡単に。
あくまで編集者限定ね。
まず大学は出ておいてね。ほとんどの出版社の新卒採用は大卒限定のよう
ですから。学部は不問。文化系のイメージが強いようですが、インターネットの
普及であんがい理科系も重宝されるかも。
けれどもいちばん問題なのは、採用人員の少なさ。
はっきりいって狭き門です。
なにしろ出版界は規模が小さく、全出版社の総売上が、松下だかトヨタだか
1社の総売上より少ないといわれてるぐらいですから。
社員数も多いといわれるK社でも千人強でしょう。ま、その下に何倍ものわたし
みたいなフリーや編集プロダクションがいますが。
ですから採用人数は本当の意味での若干名。せいぜい数名でしょう。
かなりの難関です。
でもその難関を乗り越えて入ってくるに値する世界だと思います。
その面白さを一言で説明することはできないですが。
男女間格差もほとんどない(はずです)。
その難関を乗り越えて入社した編集者は、うーん、やっぱ個性的な人(これは
かなりの誉め言葉)、はっきりいって×××××な人が多いです。
S君、N君・・・・・・……決して君たちのことじゃないからね。(S)

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■ノリノリ編集後記

HP上では語呂がいいので「ノリノリ」となっているが、普段は「ノリダー」とか
「ノリちゃん」と呼ばれている。
もう十年以上前、テレビのバラエティー番組からついたアダ名だ。
最近では本名で呼んでも振り向かないことがあるらしい。
諫早湾のニュースでは、ピクリと反応するけれど・・・。(ノリ)

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