週刊大極宮

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- 第400号 -

2009/6/05

HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

399の次は400……

 そんなことすっかり忘れていた、大沢オフィスのボンクラたち。誰か気づけよ〜!

燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

今週のゴルフ

 先週このコーナーでゴルフの調子が良いと書きましたが、“好事魔多し”…
 軽いギックリ腰になり、コンペを2つ欠席してしまいました。
 しかしその間、鍼治療とマッサージに通って養生につとめ、性懲りもなく今週は2つのコンペに参加したのです。
 そして、コルセットを着けての参戦にもかかわらず…なぜかスコアは例によってベスグロ&ベスグロ。壊れかけの腰をかかえながらもショット、とくにドライバーが冴えわたり、なみいる強豪を退けてのベストスコアという成績でした。
 この好調期…もしかすると、本格的に腰が粉砕する直前におとずれた、線香花火の一瞬の煌めきではないかと思ったりして。
 ゴルフというのは調子の波があるものですから良い状態がずっと続くことはなく、ひと月も経つとまるでウソだったようにダメになるものです。まあ、心を許さずにいきます。
 …とはいえ、コンペシーズンはこれで一段落。いよいよ入梅間近となった今、恒例のダイエット合宿が近づいてまいりました。
 来週一週間は様子を見に勝浦に出向きますが、本格的なダイエット合宿に入るのは6月下旬か7月上旬、梅雨の終りがけとなりそうです。
 その間、新連載に向けていろいろアイデアなども貯めておこうと思っております。

安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

ゲーム女の生きる道

 今週はお休みさせていただきます。

arrow 厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー

◎今週の座談◎

 今週の話じゃないんですけどね。
 このあいだ、インタビュー(美術系大学用フリぺ「パートナー」さん)と雑務(書店用サイン書き)のお仕事でオフィスに出向いたらば。
 もうひとつ仕事があるぞ、と。
 で、講談社の初代担当DさんことK部長が。そして初代文庫担当のY部長も。さらには三代目ノベルス担当・現小説現代担当のKさんが。のみならず、現文庫担当Tくん、現ノベルス担当Kくんも。
 おいおいみんなでよってたかって僕をフクロにするのかいやめてー、と思ったら、十五周年記念の座談会でした。
 歴代担当と語る十五年の歩み、というような企画。媒体は「インポケット」ですね。
 しかしみんな偉くなったなあ。残念ながら二代目ノベルス担当、二代目文庫担当が欠席でしたが、当然いない人は話題の中心になりますね。酒の席か(笑)。
 まあ、どんなもんでも齢を重ねれば歴史になるとはいうものの、僕自身はデビュー以来まったく進歩がないですね……。
 言ってることが変わらん。成長も学習もしてない!
 体力が衰えて気力が萎えただけじゃないか!!
 それに、懐かしいというより濁流のような記憶ですからね、ウォータースライダーの途中に見える景色のようなものです。うーん。
 今月発売のインポケに載ります。
 

◎今週の授賞式◎

 ええと、早いもので幽怪談文学賞も今年で三回目。
 そんなわけで、おめでたい授賞式がおこなわれました。今年も、ダ・ヴィンチ文学賞と合同でございました。
 受賞者は、「枯骨の恋」(短編部門大賞)の岡部えつさん。
 ダ・ヴィンチの方は「またたび潔子の猫魂」の朱野帰子(あけのかえるこ)さん。

バタバタしてるところ

 ↑開始直前のバタバタしてるところ。

 閑散としているのは客入れ前だからですね。MFの場合はちゃんとリハーサルをやるわけです。いざ開場すると満員の賑わい。
 会場には選考委員の高橋葉介さん、岩井志麻子さん(+息子さん)、木原浩勝さん、東編集長、のほか、黒史郎くん、水沫流人さん、宇佐美まことさん、長島槇子さん、勝山海百合さんという歴代受賞者の面々が大集合。
 それから、平山夢明さん、村上健司くん、大森望さんもいらしてくださいました。そして井上雅彦さんとも久し振りにお話ができました。
 青行灯はおなじみ日本物怪観光の天野行雄さん制作。ブンコちゃん(ポプラ社の新刊『てのひら怪談己丑』の表紙を飾ったキャラ)の生みの親、山下昇平さんもいらっしゃいました。

青行灯

 ↑青行灯の絵柄はもちろん骸骨。そしてカラス。

 いつものことですが、ダ・ヴィンチ文学賞の方で横里編集長が感動のコトバを述べられ、受賞者が受賞のコトバを述べられ、賞が授与される……ところまでは粛々と進行するわけです。
 で、司会が「続きまして幽怪談……」とアナウンスすると開場が暗くなるわけで。
 暗くなると、なぜ漏れるのか笑い(笑)。怖がれよ、みんな。
 その笑いをふきとばすような東編集長のご挨拶があり、選考委員代表の選評は今年もこの人。

志麻子姐さん

 ↑去年よりは、選評でした(笑)。ややシモに走りましたが。

 場をサラうなあ、志麻子姐さん。
 でもって、せっかく考えてきたスピーチが志麻子トークでふっとんでしまったという、可哀想な岡部さん。

岡部さん

 と、いうか、それでもあの志麻子トークを「きちんとうけて」スピーチするなんて、中々できることじゃありません。岡部さん、すごいです。

 そんなわけで、平山さんと会場の隅で漫才をしているうちに(観客はなぜか千街晶之くんだったり)授賞式は終了。
 ぞろぞろと祝う会に移動。誰かのせいで道を間違えて一部の人が遠回りになったのは秘密。いや、君が悪いわけじゃないから編集R。
 で、なぜかモノスゴく邪悪なパワーが渦巻いているように思えるのは気のせいなのだろうか、受賞者たちの席。
 いや、岡部さん、エロスとタナトスが交錯する怪談の世界へようこそ、という感じですな。

祝う会

 ↑編集長、今回の受賞者にかぶってますから。フレームアウトしてますが、岡部さんの横に長島さんと宇佐美さんがいらっしゃいます。
 ちなみに右奥はライターの門賀美央子さん。左端はマンガ家の児島都さん。その隣が天野さん。
 宇佐美+長島+勝山+岡部+門賀席は、もう東編集長でも応戦不可能。
 たのもしいやらオソロシイやら。
 いやあ、この賞はおそろしいモノを生み出してしまったような気がする……って、芹沢博士か。

 で、同じテーブルになったダ・ヴィンチ文学賞の朱野さんですが、受賞作執筆のキーワードが『魔太郎がくる!!』『水木しげるの憑物百怪』『必殺シリーズ(ただし未見)』そして『怪ラヂヲ』だそうで。
 え? 怪ラヂヲ? そりゃあ問題ですよ……ごめんなさい。くだらなくてすみません。
 そのせいなのかどうか、欠席だった怪編集長グンジの代わりに大森さんをまぜて、村上くんと生怪ラヂヲ状態になっちゃったことは秘密です。
 というか、大森さん、SFとファンタジーと同じく、妖怪と怪談の間にもふかーい溝があるんですからね。
 ただ、溝に住んでいる人が数名いたりするだけですから(笑)。

朱野さん

 ↑生怪ラヂヲを聞かされる朱野さん。

 その後、またお店を移ってお祝いは続きました。
 昨年のダ・ヴィンチ文学賞受賞者である遠野りりこさんにあれこれ聞かれてお話をしていたら、なぜかコワイ幽文女子たちも横で聞いていたという。
 で、酔っ払った編集R(全日本妖怪推進委員会副店長)が妙に人気者だったという。何ものなんだキミは。
 そして山下さんから「ブンコちゃんは本当は実物大で作りたかった」という衝撃の告白が。
 実物大って、相当デカイでしょうに。人間ぺろりなんだから(書影参照)。作った後困るでしょうに。そう言ったらば、「平山さんに送りつけちゃえばいいかと思った」って。ならいいか。
 フシギな一夜でございました。

 受賞者のみなさん、おめでとうございます。
 今後の御活躍を期待しています。

編集者Sのウラ情報

1Q84と重版

 明日6日は、北九州市で8月4日に開催される松本清張生誕100年記念行事「大極宮トークショー」の前売り開始日です。行きたい! と思っている方、お忘れなく。
 村上春樹さんの新刊が爆売れだそうです。多くの方に書店へ足を運んでいただけるのはありがたいことです。もちろん村上さんの新刊だから買ったという人も多いでしょう。それでも社会現象として取り上げられると、このところ暗くなるニュースが多かった出版界だけに、ホッとしたものを感じます。
 売れすぎて重版が間に合わないという状況らしいですが、この重版をかけるタイミング、どれぐらいつくればいいかという判断は難しい物があります。版元の新潮社は膨大なデータの蓄積があり、こういった状況判断には慣れているはずですが、今回ばかりは予想を超えていたということでしょうか。それにハードカバーの重版って時間がかかるのですよ。装丁に特殊な紙などを使っていると、下手すると紙の手配だけに一週間以上かかってしまうことも珍しくありません。それから印刷、製本ですから。
 小説ではあまりありませんが、ハウツーものやタレント本などは、店頭在庫品切れのあげく、ようやく重版が出来たと思ったらブームは過ぎていて返品の山、ということはよくあるのです。

まるひの秘書ヒショバナシ報

今週の厨子王原稿メール件名

 大極宮をねらえ!
 これはアレでしょうか。お蝶夫人とかが出てくるアレでしょうか。
 

400号なのに……

 いつもの普通の更新です(笑)。
 裏でも、相変わらず食べ物ネタ炸裂してるし。わはは。
 こういうふうに「何気なく迎える400号」というのも、なかなかイイんじゃないでしょうかね。(と、無理やり言ってみる)
 これからもよろしくお願いいたします。ぺこ。
 

迫力の「骨蜘蛛」

 裏に書いた、気になる「骨」展に先週末行ってきました。
 ワタシの望みどおりドクロも飾ってありましたが、いちばん気に入ったのが「骨蜘蛛」。ホームページの写真では、てのひらサイズみたいに小さく見えますが、実物はとてもデカイです。これが何体も地面にいる。その迫力といったら……。
 ぜひ厨子王に(皆さまにも)見て欲しいなあ、と思った次第です。

ノリノリ編集後記

400号

 おかげさまで…『週刊大極宮』は今号で400号になりました。まったくピンとこないですねぇ。気がつけばって感じです。300号のときも書きましたが…これからも淡々と粛々と更新していきますので、ご贔屓のほどよろしくお願いいたします。

 さて、購読している新聞に載っていたのですが…
 アンケート「もう一度読みたい昭和のマンガ ランキングベスト20」で、『あしたのジョー』が1位に選ばれていました。2位以下もそうそうたる作品で、順位なんか本来つけるものではないんでしょうけどね。でもまぁ、個人的にも『あしたのジョー』が一番なので、ちょっと嬉しかったりしました。
 同じくランクインしていた『北斗の拳』ともども、私の場合は「もう一度読みたい」…じゃなくて、今でも2、3年に一度のペースで読み返しています。ちょっと前に宮部さんが“ゲーム女の生きる道”で書いておられましたが、“内容をいい感じで忘れていることで再読して楽しめる”…というのが、ズバリ当てはまるんですよ。
 ちなみに、いま読み返したいマンガは…『ドカベン』と『まことちゃん』。あと『テニスボーイ』と『キャプテン翼』と『緑山高校』と……。あぁ、キリがないのでこのへんにしておきます。
(『かってにシロクマ』と『和田ラヂヲのここにいます』も永久保存…ノリ)

アンケートから

だから忘れてt(略)

◆次回は週刊400回ですね。
 何か記念号みたいな企画は予定されてるんですか?
 大沢先生の理事長お疲れ様特別号も合わせて、とか。
 まるひさんのカレーを求めてどこまでも、とか。
 何か悪さを企ててんじゃないかと密かに期待してます(笑)

・ご期待におこたえできず、すみませーん。悪だくみはこれから考えます。ひー。(まるひ)

- 第400号 - 2009/6/05