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 第65号へ 第66号 2002.7.12 第67号へ 
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼まるひ ▼編集者S ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ


◆京極の書き下ろし長編『覘き小平次』の進行度…52%
『怪』もやってるので小平次小休止らしい(笑)

◆京極の『絡新婦の理』文庫版進行度…80%

◆ミヤベったら、金曜時代劇『茂七の事件簿 新ふしぎ草紙』の主題歌
「でんでん虫」をカラオケレパートリーに加えるため、さっそく練習を始めた
らしい。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆第5回「WHISKY & MYSTERY」
サントリーと推理作家協会がつくるウヰスキー"謎"。
今年も京都のサントリー山崎蒸留所に行ってきた。
参加者は…

参加された皆様

(写真左から)

北方謙三前理事長、
逢坂剛理事長、山田正紀氏、桐野夏生氏、
我孫子武丸氏、そして前々回の栄えあるチーフブレンダーの私。
何種類もの原酒をブレンドして自分だけのウイスキーを作り、
それを参加者がブラインドテストする。
今回は昨年までと違い、山崎蒸留所の輿水チーフブレンダーと工場長を
含め3人のサントリー側のプロがテストの投票に加わった。
さらに、変わったのは投票方法だけではなかった。
去年までは10年モノだったブレンド用の原酒が、今年は20年モノが
用意されていた。いい原酒揃い。テイスティングしている最中、
「こんなの混ぜたらもったいないじゃん。このまま飲んだ方がうまいよ」
と思ったのが10種類のうち3つぐらいあった。20年モノの原酒なんて、
そうそうあるものじゃない…かなり立派なものだった。

ブレンド中

そして、今年のチーフブレンダーの栄冠に輝いたのは……桐野夏生氏。
残念ながら私ではない。
輿水さんからは、私のブレンドしたものは狙いがはっきりしていると
褒められたし、工場長からも推薦してもらったのに…。
私のブレンドの狙いを理解してくれたのはプロだけだった。
(ということは、ブレンダーの才能があるのは確かなのか!?)

投票前? 後?

それと、今回ずっと思っていたこと…。
われわれ物書きをやっていると、物書きとか絵描きとか音楽家とか…
こういうフリーの人間だけがクリエイティビティ―の高い仕事だと
自惚れがちになる。しかし、この企画で知り合った企業の中にも
クリエイティビティ―の高い仕事をしている人たちがいる。
ブレンダーという職業は非常にセンシティブであって才能も必要とする。
奥が深いし、ちょっとやそっとじゃ真似できない。
毎日毎日の生活習慣からそれに合わせる努力も必要。
匂いの強いものは食べないとか、タバコを吸わないとか…。
クリエイターというのは、必ずしも我々のような商売人だけではないのだ。

帰りに『新福菜館』のラーメンを全員で食べた。
真っ黒なスープに中太のまっすぐな麺。美味かったぁ。
ただ、昼からブレンドをやってガンガン酒を飲みまくったわけだから、
夜中の3時頃、締めのラーメンを食っている感じだった。

ちょっとおすまし

11月14日に予定されている「WHISKY & MYSTERY」のイベントも
お楽しみに。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆二ヶ月間におよぶ出張から帰ってまいりました。
そこで今週は『ゲーム女のひと言』のかわりに『出張お土産プレゼント』と
いたします。(ただし、クイズに答えていただきますが…)
昨日(11日)コナミさんから発売になったばかりのPS2版『幻想水滸伝3』
をクイズ正解者の中から抽選で3名の方に!
(もう買っちゃった方…ゴメンナサイ)
締切りは、早くゲームをプレイできるように…7月16日の午後3時。
その日のうちに抽選を行って、すぐに発送しますからね。
それでは、ご応募お待ちしております。

【問題1】
『幻想水滸伝』では、主人公が父テオ・マクドール将軍率いる
鉄甲騎馬隊を撃破するときの切り札となり、『幻想水滸伝U』では、
ビクトールとフリックにより、傭兵隊の砦を狂皇子ルカから死守する
ために使われた武器の名前はなんでしょう?
3つのうちから選んでください。
 A:星辰剣
 B:オデッサ
 C:火炎槍

【問題2】
幻想水滸外伝『ハルモニアの剣士』『クリスタルバレーの決闘』の
主人公ナッシュ・ラトキエを補佐する連絡員のドミンゲス。
彼(彼女)はどんな動物だったでしょう?
3つのうちから選んでください。
 A:トリ
 B:サル
 C:リス

※応募はしめきりました。


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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆推薦。
よく、本の推薦文を依頼されます。
時間がなくてお断りすることの方が圧倒的に多いのですが、お引き受け
する場合もあります。
僕はどんな本も大好きなので、褒めるのはぜーんぜん問題ないです。
でもねえ……。
それは単に僕の意見・感想なのであって、だから何? って気もします。
それを載せることで何がどうなるのか。

どんなに他人が推薦したからって、その人にとってどうなのかということは
読む本人にしか判らないことです。
いい本悪い本は読む人自身にしか決められません。それを決めちゃう
ような「読み巧者」とか「読書の達人」とか「本読みのプロ」とか、そんな
モノはいません(笑)。
もし、臆面もなくそんな肩書きをひけらかす人がいたら、そりゃただの
馬鹿と思って間違いなし。
読書は万人に平等に与えられた至上の愉しみなんですから、上手いも
下手もありません。
こと読書に関しては、100%自分を信じるべきでしょう。
無根拠なベスト10とか信じちゃいけません。あれはお祭り。面白い本に
出会いたかったら、まず手に取ってみることです。本屋さんには本がもう、
うなるほどある訳ですから、その中から選べば良いことで。
もちろん選ばれた10冊もいい本なんですが、何も10冊に絞って選ぶことは
ないです(笑)。
選ばれたり褒められたりしてなくても、たとえ目立たなくても、読む人に
とっていい本はいい本なんです。
本屋さんにはいっぱいあります、いい本。

だから、たとえばまだあまり知られてない新人の作品だとか、タイトル
だけでは中味が判り難い不思議な本だとか、本当に出版されて嬉しい
なあと僕が思った本なんかには、推薦の駄文を寄せさせていただくことも
あります。
それもこれも、もっと大勢の人に手に取ってもらいたいという気持ちになる
からですね。
そう考えると、要するに推薦文ってキャッチコピー、広告なんですね。
普通の広告コピーとの差は、書いた人間の名前が載るというところだけ。
つまり推薦文とは「書いた人間にそれなりの責任が発生する」署名つきの
広告コピーなんです。意見や感想文じゃないのです。
ですから書かせていただく時も、そりゃ一応頭をひねります。
短い文といえども自分の作品になるわけですし、広告なんですし、
難しいです。ただやたらに褒めるだけみたいな文を書いちゃうのは、
その本にも、著者の方にも、読者にも失礼になります。
なんの広告効果もないし。

ところが。
困ったことにお引き受けした途端に『絶賛』とか『大絶賛』とか考えなしに
つけちゃう心無い編集者がいるんです(泣)。
大絶賛ですよ。うーん。ギャグなのか?
品もなければひねりもない。工夫もないし目も引かない。
いまや広告効果なし。
推薦人の名前だけ目立たせたって意味ないです。
それでで本が売れるようになると思ってるんでしょうか???
そういうのは、事前にチェック出来る場合はやめていただいています。
しかしチェックもなし、断りもなしに入れちゃうという、ちょっと常識のない
かたも中にはいらっしゃる訳で。その場合は困りものですね。
オビ文をお引き受けしたのにカバーに入れてみたり、あまつさえ広告に
まで『大絶賛』…。
とほほ以外の何ものでもありません。
そんな頭の悪そうな推薦の仕方をしたら、著者の方にも失礼でしょうし、
そんな売り方したら読者にも失礼でしょう。
せっかくの素晴らしい作品も安っぽーく見えっちゃいます。
寄せた(ことになってる)僕もなんだか馬鹿っぽいしねえ(泣)。
何より本に失礼でしょう。
哀しくなりますね。
愚痴をいいました。

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■まるひの秘書ヒショバナシ

金曜は「週刊大極宮」の更新日。
オフィスに出勤しましたら、いつものように自分のパソコンのスイッチを
入れまして、立ち上がったらとりあえずメールチェックをば・・・
ポチっと送受信ボタンを押しましてと・・・
私、我が目を疑いました。

わははは。いっそう早いでしょ

うわっ、厨子王メールだ! もう届いてるし!
受信日時を確認したら、2002年7月12日 2:44・・・夜中かい!
(当然、S氏の原稿メールよりうーんと早く届いてます。こんなの初めて
かもしれないです)
というか、夜中に盛大にグチこぼしてますなあ。かわいそうに・・・

 
■編集者Sのウラ情報

いやー、全く忘れてました、更新用原稿。
いつもだったら木曜の夜に書いてメール送信しているのですが、
すっかり忘れてました。ふつーに家にかえって、食事して、シャワー、
テレビ、読書と過ごし、ふつーに寝てしまいました。
台風一過の暑さのせいではないのですが。
で、金曜日の午後、オフィスで書いてます。ま、厨子王よりは早いだろうと
思っていたらナント今週は……。
でも、こんなふうに大事なことをスコーンと忘れることってありませんか。
わたしはよく忘れます。オフィスでぎゃーとか叫んで、まるひに「また何か
忘れてたのネ、ケケケケ」と突っ込まれております。
忘れるといえば、締めきり。作家が締め切りを忘れるということはたまに
ありますよね。忘れてたふりをするとか。
というか、依頼されていたことすら忘れてたとか、とぼけるとか。
えっ、そんな依頼、受けてたっけといわれれば、編集者に勝ち目は
ありません。だいたいが口約束なんで、証拠なんてありません。
泣き寝入りですね。
けっして3人のことじゃないですよ。
こんなこともあるんじゃないかな、という……。(S)

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■ノリノリ編集後記

日本一小さな競馬場…島根県の『益田競馬』が、どうやらなくなりそうだ。
『中津競馬』『新潟競馬』に続く廃止。
たまに行く『大井競馬』はものすごい観客なのに、地方にある地方競馬は
危機的な状況らしい。
益田は実家の近くだから、こんど帰省したときに行ってみようと思う。
もっとも、来年3月の廃止までに帰省するかが問題だが…。
(大井競馬には24日に行くことが確定…ノリ)

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■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆今週の週刊大極宮、10:00PMごろに「まだ更新してないだろうな」と
思いつつ覗いてみたら、すでに更新済み。すごい、どうしたんだろう?
まるひさんのとこを読んで納得です。うれしかった。
京極先生、お忙しいのにありがとう。
蒸し暑さに負けず、夏を乗り越えてください。

◆びっくりしました!
私が来た時にはもう既に65号が更新されてるんですから!(笑)
驚きのあまり思わずアンケート出しちゃったじゃないですか!
これは来週も期待♪ですね!(と、さりげなくプレッシャーもかけてみたり
して・・・ねぇ、京極先生?笑)

◆今日はびっくりしました〜。
まだ早いかな・・と思いながらアクセスしたら、更新されているではない
ですか!!
金曜日中に最新号が読めるのは久しぶり?
皆様、これからも頑張って楽しませて下さいね。

ビックリさせてすみません〜。わははは。
今週も厨子王がんばりましたでっす!(まるひ)


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