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 第49号へ 第50号 2002.3.15 第51号へ 
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王 ▼レポート

▼まるひ ▼編集者S ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ 

◆朗読会に向けて、少しでも“滑舌”をよくしようと、ミヤベは歯の治療に
通っているらしい。

◆時にヒートアップするミヤベの「今週のゲーム女のひと言」だが、
届いた原稿をテキストファイルに打ち直すノリノリも、それをページに貼り
付けているまるひも、内容をまったく理解できていない様子。(笑)

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆猛威!
花粉の猛威!ゴルフに行った翌日に死んでしまった。
昨年もそうだったけど、ゴルフをする時はマスクをしても花粉を吸い
込んでいるみたい。
プレー中はクシャミも鼻水も出ないんだけど、翌日は微熱が出たように
体がだるくなって…ぐったり。仕事にならん。

◆…泣ける
ロールプレイングゲームの『グランディア2』。
…泣けるぜ!
“マレッグ”がいいこと言うのよ。F○のように押し付けがましい人生論
ではなくて、シビレるようなセリフを。
あと“ミレーニア”というヒロインのひとりの、破滅に向かいながらの
恋心にも泣ける。
久々に感動的なロープレを楽しんでいるところ。

◆その一方で…
『鬼武者2』は、指が痛いぞ! “ゴーガンダンテス”いい味だしてるが、
最後の“織田信長”強すぎるぞ!!
しかも、回復アイテムが物々交換でしか手に入らないのを途中で
知ってしまったので大苦戦。
しかし、さすがに「カプコン」のこのテのゲームは気持ちがイイ。
ぶった斬る快感がね。

◆またまた受賞おめでとう!
安寿姫、“芸術選奨”受賞おめでとう!
そして、賞金30万円。毎年多額の税金を払っていて、それに比べれば
ごく僅かかもしれないが…国から戻ってきたことは、おめでたい。
かたちを変えた還付金ともいえる?
俺も税金戻ってこないかなぁ…。

◆新連載スタート!
“ヨヨギケン”が帰ってきたぞ!
「小説すばる 4月号」(集英社)から『B・D・T2 影絵の騎士』の
連載が始まる。
この4月号にはグラビアを含めた特集も組んであり、
本宮ひろ志さんとの対談や、香山二三郎さんの解説も載っている。
お得ですぜ。

◆偲ぶ
大先輩の半村良さんが亡くなられた。
お通夜に行って編集者や同業者と顔を合わせ…
寂しい気持ちになった。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆芸術選奨
このたび、芸術選奨の文学部門の文部科学大臣賞をいただきました。
放送部門でご受賞の野沢尚さんは、脚本家であると同時に
江戸川乱歩賞作家としての顔もお持ちです。
つまり授賞式では、推理作家協会の会員が二人そこにいたわけで、
これは作協としてもまことにめでたい、春から縁起が良いことである……
なんて、協会報の逢坂理事長のエッセイ「剛爺コーナー」みたいなことを
書いちゃったりして♪

ところで、この芸術選奨は文化庁からいただくものなのですが、
今の文化庁長官は河合隼雄先生なのです。
こんな良い機会はないので、ミヤベは先生の『ファンタジーを読む』という
ご著書を持参してゆき、サインをいただこうとわくわくしていたのですが、
残念ながら授賞式にご出席になったのは副大臣で、河合先生には
お目にかかることができなかったのでした。
でも、池内淳子さんにお会いして、親しくお話をすることができたのは
光栄でありました。
テレビや映画でお見かけするとおり、優しくて綺麗で、とっても素敵な
方でありましたよ。

◆今週のゲーム女のひと言
『鬼武者2』をプレイしました。鬼ヶ島でのゴーガンダンテス戦で
勝てなくて、「易しい」モードを出しちゃったので、結局そこから「易しい」
モードでクリア。
前作で手こずったオオワッシャが、間合いをとっても「斧投げ」を出さなく
なったような気がしたのですが、単にそういう機会がなかっただけかな。
何より、強力な溜め攻撃ができるようになったのが嬉しいですね。
爽快!

しかしなぁ……すごく面白いゲームであることには拍手パチパチなの
ですが、ストーリーがね、いくらなんでもちょっと史実からカッ飛びすぎ
じゃない? と苦笑してしまうところも散見。
ま、野暮なことは言いたくないのですが、少なくとも、浅井長政の三人の
娘たちは、信長の妹であるお市の方とのあいだに生まれた娘たち
ですよ―ということぐらいは、弁解しておいてあげたいですね。
「お嫁にいったら浅井長政には先妻とのあいだに3人も娘がいて、
とたんに嫌になっちゃった」という「おゆう」の台詞は、長政にはちょっと
気の毒だもの。

ところで、この浅井の三人娘はタダモノではありません。
長女はのちのち豊臣秀吉の側室「淀君」になり、三女は徳川二代将軍
秀忠の正室におさまって、三代将軍家光の生母になります。
次女も、他の二人よりは目立ちませんが、京極高継に嫁ぎ、大阪夏の
陣では徳川・豊臣の調停役として活躍しています。
お市の方本人は、浅井の次に嫁いだ柴田勝家が秀吉に攻められた際、
北の庄で勝家と一緒に自刃してしまいます。秀吉には下心があり、
助けたかったらしいんだけど、お市の方は嫌だったのね
(このへんは、ゲームのなかでもちらっと出てきました)。
そこで娘を側室にしちゃったわけで、秀吉って、しつこいと言えば
しつこい男だ。

それにしても、『鬼武者』で『2』の予告編を見たときから、次の主役は
柳生十兵衛なの? 彼だと時代があわなくない? と不思議に思って
いたのですが(京極さんも同じことを言ってましたね)、ああそうか、
十兵衛十兵衛と呼んでるけれど、あの柳生十兵衛じゃないんでしょうね。
だから隻眼でもないわけだ。
でも、織田信長と同時代の柳生家の人といえば、ミヤベが知っている
のは柳生宗厳(むねよし)、後に石舟斎と名乗ったあの人(この人が
有名な隻眼の十兵衛のお祖父さん)ぐらいかなぁ。
その子供の柳生宗矩(むねのり しつこく言いますがこの人が有名な
隻眼の十兵衛のお父さん)は、ちょっと後の人になるわけですからね。
で、この二人とも通称は新左衛門か又右衛門。どちらも“十兵衛”とは
呼ばれていません。すると、誰なんだ、あの十兵衛は? 

さて、先週ここで『幻想水滸伝U』のクライブ・イベントについて縷々
書きましたところ、さっそく反響をいただきました。
「108星を集めつつ、20時間以内に皇都ルルノイエに達することも
できるので、ぜひお試しを!」というアドバイス、ありがとうございます。
そうなの、理論上はできるんですよね。
だけどミヤベは駄目なんですよ。「ちんちろりん」に弱いのと交易が下手
なのと、あとカレンとのダンスも下手なので、必ずそこで時間をとられて
しまうのだー!! 何度リセットしてやり直しても、博才と商才がないこと
ばかりはいかんともし難い。
で、21時間台に乗ってしまうのです。ああ、無念!

各種協力攻撃は全部やったし(ミニゲームきこりの結び目≠ナ種々の
強化アイテムも全部とったぞ)、ハイ・ヨーの料理イベントも全部見たので
(グレミオの特製シチューのレシピもとったぞ)、残すは「最少人数クリア」
というやつですね。ストーリー上、絶対仲間になるキャラ以外は仲間に
しちゃいけないわけでしょう。つまり、テンプルトンもビッキーもいない
わけよね。ビッキーのいない「またたきの手鏡」なんて、クリープのない
コーヒーみたいじゃない(うわー、古い)。 
『幻想』尽くしのおしまいに、幻想ファンとミステリーファンにしかわから
ないネタをひとつ。ミヤベはいつも、『2』に出てくる神槍ツァイ≠ウんと、
北村薫さんはよく似てるなぁ(顔だけでなく、穏和なる達人≠ニいう
キャラも似てる)と思うのです。あと、ミヤベを悩ます博徒のシロウは、
馳星周氏にそっくりだぞ!

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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆豆腐。
小僧の読み合わせに立ち会いました。京都の茂山あきらさんの稽古場。
いやあ、あの声で読まれるとまた一興です。
でもね、漢字が多いそうで(笑)。
でもってまだ長い(爆笑)。
読み方やら間合いやら打ち合わせ。
千之丞産の小僧をはじめ、みなさん絶品でございました。

◆参加。
東アジア恠異学会というなかなか素敵な研究会がございます。
研究代表は関西学院大学の西山克教授。
どのようなことを研究しているかというと、
(1)東アジア文化圏における「怪異」のあり方の把握
(2)「怪異」という言葉の持つ歴史的有用性の発見と解読
(3)「怪異」現象として表れる表象文化の解読
(4)前近代王権論を読み解く方法論的ツールとしての「怪異」の
  位置づけ
          (東アジア恠異学会ホームページより)
と、まあこういうことでございます。
歴史学を中心にした様々な分野の若手研究者が激論を交わす
熱い研究会……でございます。
西山先生には日文研の研究会でもいろいろお世話になっておりまして、
今回は日程的にぴたり重なったという幸いもあり、岡山の妖怪文人・
化野燐さん(白澤楼主人)他、西の妖怪関係者(笑)数名のお誘いで、
妖怪馬鹿仲間・多田克己センセイとご一緒に突然参加(笑)。
あれこれ示唆に富んだ貴重なひとときを過ごさせていただきました。
いや、志を持った若い人たちというのは良いものですなあ……。
世話人の戸田晴久様、この場を借りて乱入のお詫びをいたしますと
ともに、篤く御礼申し上げます。

◆安寿姫。
の受賞……ってどの賞だっけ、って感じですね。
いや、めでたいめでたい。
この際レコード大賞とかアカデミー賞とか欽ちゃんの仮装大賞とか、
賞という賞を総なめにして貰いたいです(おいおい)。
冗談はさておき、同僚としてファンとして、心から喜んでおります。
それはそうと、ほんとに文化庁長官にサイン貰ったんですか宮部さん?

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■ノリノリレポート

◆平成十三年度 第五十二回 芸術選奨 贈呈式

3月12日(火)、赤坂プリンスホテルで『平成十三年度 芸術選奨』の
贈呈式が行われました。
受賞者は文部科学大臣賞が12名、文部科学大臣新人賞が10名。
文部科学大臣賞は、演劇部門が女優の池内淳子さん、映画部門が
降旗康男監督、大衆芸能部門が日野皓正さん、放送部門が小説家
でもある脚本家の野沢尚さん。
そして、文学部門が宮部さんでした。
宮部さんと野沢さん以外は、大ベテランで各界の大御所ばかりだった
ので、控室にはとても入れる雰囲気じゃありませんでした。
宮部さんも早々に廊下に出てきちゃったし…。

【贈賞理由】
小説『模倣犯』(小学館、四月)のテーマは架空の重い連続犯罪
である。犯人は多元的に設定され、無機質的で無惨な犯罪を重ね、
その責任を反射的に拒否しつつ、そこに独創性を見出そうとする。
かような暴力に向けて、個々の庶民の素朴で強靭な論理や使命感が
呼び起こされ対抗する。
現代に人間性は如何にして成立するかを問うた力作である。


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01

副大臣から賞状を受けとる宮部さん。

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02

音楽部門を受賞された野坂恵子さんによる、
二十五絃箏の演奏。
フラメンコのような迫力に聞き入る。

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03

贈呈式後の祝賀会で、受賞の挨拶をのべる宮部さん。
このところ連続しているので、すっかり慣れた!?

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■まるひの秘書ヒショバナシ

無事に確定申告も終わったというのに・・・
ああ、ウィルス! ウィルス! ウィルス! うざったいいいい! です。
S氏も書いてますけど、先週末あたりから、メールチェックするたびに
「このメールはウィルスに感染しています!」という警告がやたらと
出るようになりました。今流行の"Badtrans"と、"WORM_HYBRIS"とか
いうやつが、ガンガン届きます。もうもうノートン先生、大忙しですハイ。
頭が痛いのは、それらのメールの送り主(誰だか知りませんけど)に
自分がウィルスをばらまいているという自覚もなければ、悪意のカケラも
ないことですかねえ。
というか、ウィルス野郎がこっそり送ってるんですものねえ。はぅ。
もし万が一感染しても、野郎に勝手なことさせてたまるかい! と、
私のアドレス帳は常にカラっぽです。(OEの「返信したメッセージの
宛先をアドレス帳に追加する」も、もちろんオフ)
あとプレビューウィンドウを表示させないとか、防衛策のようなものを
いちおうとっていますけど、頼りはやっぱりノートン先生ですな。
まだまだウィルスメールは届き続けていますからね、頑張っていただき
たいものです。

というわけで・・・
「まだもらえる賞があったのか!?」と、同僚・スタッフ・関係者一同を
感心させたミヤベの芸術選奨。これだけ続くと、お祝いを考えるのも
タイヘンでしょうねえ・・・と、もしご心配くださってる方がいらしたら
大丈夫でっす!
去年からのモロモロのおめでたいことへのお祝いは、すべて「アランジ
アロンゾ」のパンダグッズシリーズにしちゃってます私。
いやー、オンラインショップがあるから注文がラク! しかも単価安い!
そしてミヤベ本人も子供のように喜んでくれる! いいことずくめ!
というわけで、さっそく今回のお祝いぶんも先ほど注文しました。
喜んでもらえますように。

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■編集者Sのウラ情報

今日、ウイルスメールを貰ってしまった。事前に警告されていたため
開封せずそのまま削除したので、大丈夫だったけど。
このところ多いよね。オフィスのマスター宛にも一日数通ウイルス
メールが届くとか。
最近のウイルスは登録されたアドレスへ自動返信するタイプが多い
ので、送り主が気づいていない例が多いという。
これを読んだ皆さんだけでも、加害者(大げさか)にならないように、
対策ソフトを入れてください。あるいはトレンドマイクロのサイトには
無料で感染をチェックできるツールがあるので一度試してみてください。
(S)

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■ノリノリ編集後記

九州まで山登りに行ってきた。百名山の霧島山と阿蘇山。
中でも霧島山の高千穂峰は天孫降臨の神話で知られる山。
頂上には“天の逆鉾”が、これ見よがしに突き刺さっていた。
うさん臭い!と思いながらも「三人の作家の健康と、朗読会の成功」
そして、ちょうど大沢さんの誕生日だったので「大沢先生に特に
イイ事がありますようにぃぃぃぃぃ」とお祈りしておきました。
きっと、イイ事があるに違いない。
   (阪神大賞典は、福永とアンカツで大穴狙い…ノリ)

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■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆BSハイビジョンで新宿鮫の放送があるのを知り、
ハイビジョンはみれないのでがっかりしています。
BSまたはNHK総合のほうで放送する予定はあるのでしょうか?

大沢のページにBS2の放送予定も書いてありますよお。(まるひ)

◆筋金入りのゲーマー著名人が、公の場であそこまで熱く語るのを
初めて見たような気がして感動しました。(伊集院光以外で)
宮部さん、これからもわからない人にはチンプンカンプンのゲーム女
トーク楽しみにしています。
わからなくても想いは伝わるので結構楽しんでますので。
ハイ、更新している私もチンプンカンプンであります! わはは。(まるひ)

◆ う〜ん最高っす。情報の速さでは一番っす。
ところで先日の事、厨子王著の煉瓦本を外国人が購入しているのを
見た! よ、読めるのか?
うわあ、私もそういう場面に遭遇したいです! 思わず声かけちゃったりして。
うひ。(まるひ)



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