週刊大極宮バックナンバー

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 最新号へ 2007.12.14

▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王
▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆発売がちょっと遅れそうな『眠らない街 新宿鮫』DVDの特典映像には、山椒大夫のインタビューが!?

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆来年の仕込み…その一
 来年春ごろから某誌で始まる予定の語りおろしエッセイ企画の取材を受けました。これは…その某誌の読者対象である若いサラリーマン諸氏を相手に夜遊びについて語るというもの。オイラのたいして自慢にはならないけども、30年ちかい夜遊び歴で得た経験を話します。連載が始まりましたらご覧になってください。

◆来年の仕込み…その二
 来年出版する予定の本の打ち合わせをしました。詳細は…また近くなったらご報告いたします。
 この打ち合わせのあと、編集者Sと大沢オフィスの社食(社員食堂)といわれている健保会館の食堂に行き、晩ごはんを食べて仕事場に帰りました。この日は夜遊びではなく『バイオハザード〜』だったのです。

◆新刊サイン会
 更新日の今日と明日は、新刊『魔物』の出版記念サイン会。
 今回の場所は、東京と大阪です。詳細は当HPのイベント情報でご確認ください。大阪でのサイン会のあとはゴルフをやる予定ですが、寒そうなのでどうなることやら。

 …と、まぁ今年もいよいよ残り少なくなってきました。世の中はボーナスが出て景気がいいのかなぁと思って六本木の街を見ると、これがいまひとつ人がでていない。混んでいるところはいつも混んでいて、すいているところはいつ見てもすいている。微妙に格差というのが夜の繁華街にも感じられるようになった。
 忘年会に関して言えば…それほど数あるわけではなく、出版社が2回とオフィスのものだけ。ご飯を食べてお酒を飲みに行くのは日常茶飯事なので、いまさら「忘年会を!」と声をかけるのもなぁ…と考えられているのかもしれない。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆『MM9

 『MM9』!

 宮部がオトした原稿が9回? 違う違う(^^;)。

 山本弘さんの新刊です!
 何と何と、怪獣小説です〜♪♪

 この夏、初めて対談させていただいた折、次は怪獣小説ですというお話を伺って、ずうっと楽しみに待っていました。山本さん、ご恵送ありがとうございましたm(_ _)m
「日本を襲う多種多様な怪獣たちに立ち向かう、気象庁特異生物対策部 通称:気特対」
 その活躍が読めるのですよ〜!(^^)! ついに出たぞ〜♪ ばんざ〜い♪

 そういえば山本さんには、『トンデモ本の世界U』のなかでも、この初対談の時に宮部が「怪獣♪ウルトラ♪そンで『ウルトラファイト』!」とおしゃべりしまくったエピソードを記していただき、これもとっても嬉しくて、大喜びしております。
 ああ、宮部もいつか怪獣小説を書きたいなぁ〜(憧れのまなざし)。
 思い出せば、有川浩さんの『海の底』を読んだときにも大コーフンしてしまい、「怪獣♪ 怪獣♪」と浮かれていたのですよ。今度も当分のあいだは「怪獣♪ 怪獣♪」モードから抜けられなくなりそうです〜(^o^)

◆ゲーム女の生きる道
『MM9』を読むので、迷わずゲームはお休み。しかし。

 ウェスカー隊長、なぜ負ける??

「おまえの腕がヘボだからだ」(ウェスカー隊長:談)

 くそ手強いぞ、アンブレラ。
 やっぱ重火器ではなく株価操作の方が効き目があるのではないか。
 カプコンさんにお願いして、アンブレラに敵対的買収をしかけていただくのも一案か。

 いっそのこと、こちらも怪獣で対抗してはいかがかと?

 スカイドンを落として、本社ごと潰しちゃうとか。でも、それだとスカイドンがt−ウイルスに感染しちゃうかしら。

 それこそ地球規模のクライシス(T_T)

 あ、最後にちょっと負け惜しみ。思いがけず倒しやすいですね、『クロニクルズ』のタイラント。ハートを狙い撃ち(^^)。

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■厨子王の逆襲 〜京極夏彦のコーナー

◎今週の怪ラヂオ◎
 先週、たまたま通りかかってうっかり「昔の特撮」の話をしてしまった安寿姫こと宮部みゆきさん。
 現代を代表する国民作家がゲストだというのに「鉄人タイガーセブン」の話で盛り上がるのはいかがなものかと、各界から非難抗議の声が――あがってもしかたがないぞ、と思うわけですが。
 ただ、いいわけするわけじゃあないですが、この話題は僕や村上くんが選んだわけではなく、あくまで「宮部さんにあわせて」決められたものなんですね。
 放送でも言いましたが、僕は安寿姫に「そんなもんは観ちゃあいけない、観ても忘れた方がよいのぢゃ、語るなかれ聞くなかれ、オソロシイおそろしい」と、止めていたわけで。
 と、いうわけで、宮部さん、通りがかっただけなのに今週も居残りです。
 で、その僕が必死で止めたモノについて愛情たっぷりに語っております。
 ああオソロシイ。
 明日の放送では、なんか豪華なプレゼントが当たりまくるクイズがあるもよう。
 聞かないと応募できません。応募しないと当たりません。
 お聞きになれる環境の方は、お聞き逃しのなきよう。

◆もうりょうが
 仕事してたら突然テレビから「もーりょーのハコ」という言葉が聞こえて、「ああそう」と一度聞き流してから「あん?」と思って二度見してしまったわけです。
 画面はすでに別のCMになってましたが。テレビCMが始まったのですね。

 というわけで「ジャパンプレミアム試写会」がありまして、呼ばれました。
 観るのかと思ったら、出ろと。
 えー。
 まずは記者会見。
 原田眞人監督、堤真一さん、阿部寛さん、椎名桔平さん、宮迫博之さん、田中麗奈さんという豪華なメンバー。

記者会見

 僕はいらないでしょ!! これ。
 でもって舞台挨拶はさらに豪華。
 黒木瞳さん、柄本明さん、宮藤官九郎さん、寺島咲さん、谷村美月さんが加わりまして。

舞台挨拶

 ますます僕はいらないでしょ!! この場。
 というか、記者会見では田中さんの隣、舞台では黒木さんの上で谷村さんの横って……。
 これ、いる分にはいいけれど、考えてみりゃすごい不利ですよ。僕ぁただのおやじですからね。
 テレビカメラとかいっぱい来てましたし。まあ、板付き横並びの場合、監督・原作は左右の「切りやすい」位置に立つわけで、ちょっと離れ気味にしてれば切ってもらえるわけですが。
 二列並びだとなあ。しかもほぼ後だし。黒木さんの。僕ァ浮きまくりですよ。

 で。
 ふと気がつくと、バリバリの「お正月映画」なんですね、魍魎。昔はお正月といえば「映画」だった気がします。
 最近はそうでもないようですが、年末年始に劇場に足を運ぶって、いいかもなと改めて思ったりもして。
 そういう意味でも、原田監督もやる気まんまん。
 出演者もびっくりしたという原田版『魍魎の匣』、気になった方はぜひご覧ください。

◆もうりょうも
 好評発売中の「コミック怪」(角川書店)に、やはり好評連載中の志水アキさん版『魍魎の匣』が、早くも単行本化。
 これ、描くのたいへんだろうなあ。長いし。と、他人事のように思う今日この頃。
 続きが楽しみですね。

◆しんみみも
 何かとご縁のある木原浩勝・中山市朗のおふたりが作られた『新耳袋』(メディアファクトリー/角川文庫)。
 取材/再話形式怪談の名著としてつとに知られておりますが、これが児童書として生まれ変わっていることはご存じでしょうか。
 こども怪談シリーズ「しんみみぶくろ」(メディアファクトリー)。
 すでに『妖怪モノノケBOX』『幽霊屋敷ノート』『狐と狸のバケ合戦』『心霊写真アルバム』の四冊が発売されております。
 文章担当は田中裕さんと、村上健司君。村上君はもちろん「妖怪」担当。全日本妖怪推進委員会ですからね。
 ええ、「妖怪モノノケ〜」「狐と狸〜」ですから、まあきっちり「妖怪」を推進してます。
 オリジナルと話は同じなのに、趣はまるで異なります。書き振りや造本だけの問題ではないですね。テーマ別に話をまとめる手法も手伝っているのかもしれません。
 やはり怪談は、ネタよりプレゼンの仕方なんだなあと思った次第。
 大人が読んでも面白い仕上がりですから、いままで「怖そうだからちょっと」と、敬遠していた方もどうぞ。
 これを入り口にして怪談の深みにはまるも良し、です。
 アランジアロンゾさんをはじめとする、楽しい装画もまた良し。

◆かみしばいとゆうれいも
 で、紹介ついでにもっと紹介。
 まず、姜竣さんの『紙芝居と〈不気味なもの〉たちの近代』(越境する近代4/青弓社)。
 ご存じ「鬼太郎」の原型である「ハカバキタロー/墓場奇太郎」を立て筋にとり、紙芝居という装置が抱え込んだ〈不気味なもの〉の実相を解き明かそうとする意欲的論文集です。
 思い起こせばずいぶんと昔、国際日本文化研究センターで姜さんの紙芝居についての発表がありまして、いたく感心したわけで。
 その時、水木しげるモノとしてのご意見などを述べさせていただいた覚えがあるわけですが。
 通俗娯楽文化を研究対象にされている方は、決して多くはありません。
 今後の姜さんの動向に注目であります。
 好評発売中の『幽 vol.8』(メディアファクトリー)に、著者インタビューも掲載中。

 もう一冊、大島清昭さんの『現代幽霊論〜妖怪・幽霊・地縛霊』(岩田書院)も興味深く読ませていただきました。
 僕は版元である岩田書院さんのファンでもあるので(良書を地味にきちんと出してくれるのですよ)、刊行案内をみてすぐ注文しちゃったわけですが。
 いや、「現代の幽霊」について、オカルトや心霊科学以外の立場から考察を加えた方も、また少ないわけです。
『怪』に連載している「妖怪の理妖怪の檻」(次号からタイトルは変えますが)でも、いずれ幽霊は扱うつもりでいたわけですが。

 両書とも、拙著『妖怪の理 妖怪の檻』(角川書店)をお読みいただいた方にはおすすめです。もちろん、それ以外の方にもおすすめですが。

 と、いうわけで、その他のもろもろは、また来週。

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■編集者Sのウラ情報

 浅草にある遊園地「花やしき」が映画『魍魎の匣』公開にあわせ、「匣やしき」になるということですが、「花やしき」のぬるさというかまったり感は他の遊園地では味わえないものだと思っておりますので、お暇なかたは話のネタにぜひどうぞ。で、遊園地といえばジェットコースター。花やしきにもあります。最新鋭のマシーンとは別の意味で恐いです。もともとジェットコースターは苦手というか嫌いですが、この程度ならと舐めて乗ったら冷や汗が……。なぜかはご自分で確かめてください。というかホームページに「いまにも壊れそうな感じがたまらない」……自分で書くなよ!(S)

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■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名
 皆殺しの大極宮
 この年の瀬になんてブッソウな!
 気がつくともう半分近く過ぎてる12月。あと二週間ちょいで明けましておめでとうですか。早いですねえ。

 忘年会も決まってひと安心です。今年行くお店は大沢が紹介してくれたところなので、大沢以外は皆お初。基本は「おまかせコース」とのこと。何が出てくるか楽しみですわあ。
 27日が忘年会、28日が年内最終更新。写真が載せられるとよいです。

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■ノリノリ編集後記

 映画『魍魎の匣』。11日のジャパンプレミア試写会も終わり、公開までいよいよあと一週間となりました。その前に、明日15日は“三丁目の夕日”が似合う浅草の「花やしき」が「匣やしき」になるイベントもあります。先着150名は当日開催の特別試写会に参加できるとか。映画もう一回観たいけど…早起きできそうにないから公開してから観に行くことにします。
 試写を観た感想は…スケール感があるということ。ただし広大に映る土地には慣れるまで違和感あるかも。キャストは安心してみていられます。個人的には久保竣公役のクドカンがお気に入り。エンディングテーマの『金魚の箱』(東京事変)もよかった。とにかく早くもう一度観たいです。あっ!映画公開に合わせて角川書店からコミック版『魍魎の匣』第1巻も出版されます。『コミック怪』を買いそびれた方、ぜひお買い求めくださいませ。
(「怪」ラヂヲも快調ですよ…ノリ)

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■アンケートから (兼 間違いさがしコーナー)

◆ 「裏」に、書く欄がなかったので、こちらに書いています。
5日のヨーコちゃんのコメントですが、「この冬インフルエンザになったりしらた、シャレになりません。」となっています。「なったりしたら」の間違いですね。
最近、本家でなかなか見つけられない間違い探し。裏で見つけちゃいました☆

●ご指摘ありがとうございます! 「裏」の間違いも、どしどしこちらにお願いしますね〜〜。(まるひ)

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