週刊大極宮バックナンバー

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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王
▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆台湾で「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」が、かなりの勢いで売れているらしい(写真は台湾版「魍魎の匣」特装BOX)。

台湾版「魍魎の匣」特装BOX


 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆ネタが…
 ありません。天気が悪く、ゴルフにも行かず。ニンテンドーDSでゲームをやる以外は、さして楽しい催し事もなく…。
 そんななか週刊誌連載終了の打ち上げ(週刊文春)で中華料理を食べ、いつものお店で飲んだりしたのですが…。まあ、日常が淡々と過ぎていく感じ。

 あっ、先週の台風。強風の中を出歩いている愚かな若者は思ったほどいませんでした。なぜそれがわかったかというと…オイラが愚かな中年だったから。
 午前2時半、六本木の外苑東通りを歩いていました。ミッドタウンができてから、ただでさえ強かったビル風がさらに強くなった場所。強風が吹き荒れていて、路上はビニール傘の残骸の山。オイラが持っていたのはビニ傘よりちょっと上等な傘だったけど…粉砕されてしまいました。
 東京は強い台風が直撃することは少ないが、巨大なビルが建っているところだとビル風がとんでもないエネルギーを持つので、フラフラ歩いていると転倒してケガをするという身の危険を感じてしまった。

 ちなみにその夜、飲み屋さんには意外にお客さんがいた。
 それは、「こんな台風のときは、きっとお客さんがいないだろうから…今夜はモテるにちがいない!」という、下心満々の脂ギッシュなオヤジたちがやってくるから。そんなお客さんはきまってひとり。
 雨や風の日の飲み屋は混む…この現象は何年も前から経験則として知っていたが、この日の銀座もそのとおり。“オヤジの下心は台風より強い”という結論にたっしたのであります。参考までに…台風の翌日は、飲み屋さんから「ガラガラだよ〜」という悲鳴の営業電話が寄せられてきました。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆芸術だ!
 8月頭に無事発売となりました拙著『楽園』(上下)でございます。
 新刊の場合、本屋さんで「平台」というところに置いていただくわけでして、いつもいろいろと趣向を凝らし、目立つように、また手に取ってもらいやすいように、さまざまな工夫をしていただいております。これはもう、著者としては幾重にも深く深く御礼申し上げることでございます。
 そこに加えて、今般『楽園』では。
 もう何と申しますか、驚きのビックリの離れ業的な芸術的なディスプレイ的な平台積みをしてくださいました書店さんがございまして。

 大感激でございますm(_ _)m

 遅ればせながら、まことにまことに、ありがとうございました。
 宮部の各社担当編集さんのあいだでも、「どうやって積んだんだろう??」と、話題になっておりました♪

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■厨子王の逆襲 〜京極夏彦のコーナー

◆しばらく
 何週か長めの記事が続きましたので、今回は短いですよ。
 何せ、「言っちゃダメ」「まだヒミツ」「黙っててね」ばっかりで、なーんにも書けませんよははは。

 そんな中、一つだけ解禁。
 第五期アニメが大人気放映中の『ゲゲゲの鬼太郎』ですが、それとは別に、ななんと貸本版の鬼太郎がアニメ化されます。
 実は、これ先日の妖怪会議で(何を隠そうこの僕が)発表したことなわけですが(笑)、その時点では会場限定情報。みなさんナイショですよ、状態だったんですね。で、その後、東映アニメーションさんから正式に情報が公開されました。だからもういいんでしょうね。
 ゲゲゲならぬ「墓場鬼太郎」、いよいよ登場です。
 この企画は、実はもう四年も前からあたたまっていたものでして、なんだかんだとすっかり熟成しておりまして。それだけに感無量な感じはあります。
 ダークでダーティーでダンディな、3D(立体にあらず)鬼太郎が……え? そんなに詳しく言ってはダメなのか。うーむ。
 ものすごく楽しみですよ。あ、もちろん「ゲゲゲ」も続きますからご心配なく。来年はW鬼太郎ですよ。
 予習されたい方は、角川文庫で読めます。いや、昔は簡単に読めませんでしたからね。
 いい時代だなあ。

 他の企画は、まだ、その、ヒミツなんです。すいません。

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■編集者Sのウラ情報

 このところ一部文庫のカバーが変わっているのにお気づきですか? 集英社文庫は30周年記念ということで、安寿の「地下街の雨」なんかかなり雰囲気が変わっています。もちろん安寿だけではなく大夫の作品も「悪人海岸探偵局」を始め順次変えていくようです。
 装丁にもやはり「時代」があります。初版から時間がたてばたつほど古めかしさがでてくるのは仕方ないことでしょう。外を変えたところで中身が新しくなるわけではないのですが、見た目で手にも取ってもらえないのでは作品が可哀想です。面白い小説はいつになっても古びないのです。たとえば今、光文社文庫の古典新訳文庫が人気だそうです。名作はいつまでたっても名作ですから、プレゼンテーションを変えることによって改めて多くの人が手に取ってくれた成功例です。新訳で読みやすくなったということも要因ではありますが。
 まだまだ三人の作品を多くの人に読んでもらいたいと思っています。装丁をかえることがその一助になればいいなと。というわけでこの秋は「大物」シリーズが一新されます。それが何かは書店で確かめてください(S)。
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■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名
 時計じかけの大極宮
 しかけてどうするんでしょう。というか、どうやってしかけるんだっ!(前号の使い回し。うひ)

 えーとえーとウロオボエの補足。
 上で安寿が言っている『楽園』の「離れ業的な芸術的なディスプレイ的な平台積み」は、少し前に発売された「週刊文春」の巻末グラビアに載っていました。9/6号(8/30発売)あたり? "姫のスクープ"と同じ号だったっけ?
 ?ばっかりですみません。肝心の雑誌が手許にないもんで(私が自宅に持って帰ちゃったカモ)。
 らせん状タワーに積まれた『楽園』のグラビアを見て、大沢オフィスでもスタッフ全員で「うおお、すげえええええ!」と盛り上がったですよ。
「(ここから買うときは)やっぱてっぺんから、そうっと取るしかないんだろうかねー」
「いや、オレはここの真ん中へんにあるのがどうしても欲しいんだ! この本じゃなきゃダメなんだ! って言ったらどうなるだろう」(←馬鹿)
 なんて具合でした。
 今思えば、そのときに「週刊文春のグラビアぜひご覧ください」って、どこかに書けばよかったです。うう、ごめんなさい。ぺこ。

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■ノリノリ編集後記

 今年の朗読会情報を公開しました。11月17日(土曜日)、場所は「IMAホール」。第2回におこなった会場です。
 チケットは「ぴあ」にて10月5日より発売!! よろしくお願いいたします。毎回来てくださる遠方の方…飛行機の運賃、お安いときです。今年もお待ちしております。

 さて…ラグビーワールドカップ。フィジー戦は惜しかったですねぇ。インジャリータイムの約5分間はテレビで観ながら興奮して、おもわず「行けっ!突けっ!」と声をだして応援してしまいました。いや〜、しびれました。負けはしましたが、こういう試合を続けていれば少なくともラグビーファンは応援を続けます。
 まあ、作戦とかケガ人とか…勝てた試合だとタラレバを言ってもしょうがない。僕は、第1戦で世界2位のオーストラリア相手に失礼にも2軍でダラダラと試合をしたバチがあたって、最後に勝利の女神が微笑まなかったと思っているんですけどね。とにかくカギになる選手が次々と負傷離脱で、残りの試合はさらに厳しくなりました。次のウェールズ戦には出し惜しみすることなく1軍を投入してほしい。
 完全なアウェー試合、そこで勝たなきゃ3位はないですから。のぞみはあると思います。こんどこそ世紀の番狂わせを!
(小野沢、トライ獲ってくれ…ノリ)

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■アンケートから (兼 間違いさがしコーナー)

◆今回は感想……というよりも、確認のような内容を送らせて頂きます。
以前確かABCラジオの方で京極先生の『百器徒然袋/雨・風』のドラマが毎週土曜日に放送されていました。
放送終了後CD化を期待していたのですが、なかなか情報が入ってきません。
今後もドラマCD化は予定されていないのでしょうか?

●CD化については、現在企画進行中です。詳細が決まり次第「大極宮」でお知らせしますので、今しばらく少しお待ちくださいませね。(まるひ)

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