週刊大極宮バックナンバー

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 最新号へ 2006.7.28

▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆六本木に執事カフェなるものがオープンするのを知り、盛り上がるスタッフ一名(まるひ)。連れていかれるのを頑なに拒むスタッフ一名(ハル)。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆理事長
 今週月曜日、日本推理作家協会の夏の総会があり、そのあと懇親会がおこなわれた。例年のことだけど、夏の懇親パーティーは参加者が少ないので、小ぢんまりとした感じでした。
 終了後は銀座へ流れて、今月いっぱいで閉めてしまう店へちらりと顔を出した。そこには何人かの作家も来ていたけれど、6年前に朝日新人文学賞を「贋作『坊ちゃん』殺人事件」という作品で受賞しデビューした柳広司さんを紹介された。初対面だが推理作家協会の会員だということで話をしていたら、なんと…別のペンネームで彼が新人賞に応募していた頃、2度もオイラが選考委員で落としていたことが発覚。思わず冷汗をかいた大夫でしたが、柳さんは恨みを感じている様子もなく終始ニコニコ話をしてくれるので、さらに銀座、六本木と彼を連れ回してしまいました。柳さん、遅くまでお疲れさまでした。
 その日のシメは、Barブルー。ちょうどこの日が開店3周年ということで、いなり寿司をお土産にいただきました。



単なる世間話です。

安寿とナニヤラ悪だくみ?



無理ってなんですか?

K方先生!



◆編集者
 翌火曜日は、12年ぶりに純文学誌やマンガ誌から戻ってきたK談社のT西君と久しぶりに飲んだ。かつて彼はオイラの担当で、その頃はまだ20代。若手バリバリといった感じだったのだが、40近くなりすっかり大人の編集者となっていて、時の経つ早さを痛感した。
 あの頃はよく飲んでたねぇと話したら、そういえば大沢さんと飲むと4軒5軒は当たり前でしたと言われ…たしかに当時は銀座、六本木で毎晩のようにはしごしていたような記憶がある。

◆司会者
 水曜日にはK方K三先生と「小説すばる」誌のY編集長との対談の司会を務めてきた。なぜ司会になったかというと…。
「小説すばる」誌でもK方先生と対談したことは数多くあるのだが、その場に居合わせるK方先生の育ての親でもあるY編集長は、とにかく対談に口をはさんでくる。その度にK方先生に「Y、うるさい!」と怒られるのに、Y編集長はしゃべりだすと止まらない。そこでなかば呆れたオイラが、今度はそっちの二人で対談をしなさい、そのときはオイラが司会をしてあげるからと冗談で言ったことが…。パクリと食いついたY編集長のおかげで、この度実現した。
 約束どおりオイラが司会。会場となった山の上ホテルで2時間たっぷり、今を去ること30年近く前の出会いの場面から、『水滸伝』完結に至るまで…みっちり話をしてもらった。なかには、その場に居合わせた若手編集者も初めて聞く話があったらしくて、感心することしきり。司会がちがえばこんなにアカデミックな対談になるんだぞ! と威張って、その後は銀座、六本木とひっぱりまわしました。明日は朝から船に乗るんだと言っていたK方先生も、泣きながら午前1時まで付き合ってくれてお疲れさまでした。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆お詫びと御礼
 今年の前半、6月いっぱいぐらいまで、宮部は自分が体調を崩したり、ちょこっと家族が入院したりしまして、バタバタとせわしなくしておりました。
 なので、昨年末ぐらいからこれまでに頂戴しましたお手紙に、とうとうお返事を出すことができませんでした。こういうことは初めてで、恐縮至極であります。
 この場で、遅まきながら、お手紙をくださった皆様に心から御礼申し上げます。ありがとうございました。

◆ゲーム女の生きる道
 今週はゲームを一時休止中で、うちのワタルたちも冒険を休んでおります。
 なぜなら。

 PS2のコントローラーが壊れてしまったの!

 ときどき急に反応しなくなるんですよ。ヒジョーに困りました。え〜! せっかくここまで進んできたのに、セーブできないよう! という事態。
 過労かしら。使い込んできましたからねぇ。掃除するときに、しょっちゅうテーブルから落としては、掃除機で轢いたりとかもしちゃってたし。
 一方、映画『ブレイブ ストーリー』。おかげさまでなかなか好調に多くのお客様に観ていただいているようです。原作者からも、あらためまして厚く御礼申し上げます。
 今週は御礼の連発ですが、ここでそう書けるのは嬉しいことです。
 グッズもたくさん作られています。「おためし鳥」が3羽くっついたストラップと、トートバッグをわたしは愛用しておりますよ♪

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■厨子王の逆襲 〜京極夏彦のコーナー

◆お化けなひとびと
 新宿ロフトプラスワンにて、新刊『呪物館』発売中の化野燐プレゼンツ/映画『怪談新耳袋ノブヒロさん』公開中の木原浩勝プロデュースのイベント『妖・怪談義』の何回目だかが行われまして(何回目だったか忘れちゃいましたが)、丁度いくつか仕事もあったので新宿近辺にいたものですから、今回は行って来たわけです。
 しかも直前にようやく完成した「怪0021」の次号ミーティングやなんかもあったわけで、悪人編集長Gやら怪ブログで活躍中の改造人間Oやら大巨漢Uさんやら、前回ご紹介したイリアスの物産展が好評な物怪観光の天野行雄さんやら、おなじみ多田克己・村上健司の要するに僕も含めた妖怪馬鹿ユニットやらでどばっと行ってみたわけで。
 それだけで十分に濃いわけですが、行けば行ったでなななんと、DVD『猫三味線』を発売された紙芝居の梅田佳声先生がナマ紙芝居の実演をされてるやら横には唐沢俊一御大が解説してるやら、そのうえ「幽」の東・ヒビキ・雅夫編集長がコラーゲンたっぷりの美声をきかせているわ、控室には東雲騎人くんを筆頭にあやしげな若者たちが控えているわ、客席には『マキゾエホリック』の東亮太くんや、敢えて名前を伏せますがそんな奴ァいないようなもっけの幸いのような漫画家の方やらもいらっしゃいまして、アニメ界の気鋭角堂博之さんなんかもなにやらこっそり活動中で、さらには東アジア恠異学会の若人たちなんかも混じっていて、何故彼らがいたかといえばスペシャルゲストが斎宮歴史博物館の榎村寛之先生だったりしたわけで(こいつはびっくり!!)、そうした阿鼻叫喚の様子だったわけですね。
 そこにいた人のことを語るだけで疲れますね。
 榎村先生はものすごくカタイお話をされるかと思いきや、なぜか画面には忍者怪獣なんかの資料が奇声を発していたりもして。
 大変でした。

◆トウサンジン
 父さんがジンを飲んでるのじゃなく、『桃山人夜話』です。正式名称は『絵本百物語』で、どこにも「桃山人」と書いていないのにずっとそう呼ばれ続けてきた、一部では有名な江戸時代の本ですね。
 この俗称「桃山人夜話」が、たぶん初めて『桃山人夜話』という俗称そのままのタイトルで出版されました。版元は角川書店。角川文庫ですね。昨年出版されて大好評だった『鳥山石燕画図百鬼夜行全画集』に続く快挙。ポケットに桃山人という時代になりました。感無量。
 しかも今回は、図版はオールカラー、原文の翻刻に現代語訳付き。ちゃんとしてます。

◆ゲゲゲなDVD
 ギャラクシー賞を受賞した『妖怪水木しげるのゲゲゲ幸福論』がDVDになりました。水木幸福エキスが濃厚に記録された水木ファンにはたまらない一枚。
 水木大先生の日常や仕事や冒険がたっぷりと記録された二時間。大先生をとりまく人々もに次々に登場します。まるでフィクションのようなノンフィクションです。
 僕も、兄弟子である荒俣宏さん、呉智英さん、南伸坊さんとともに「妖怪五者対談」コーナーでこっそり出演。DVDにはテレビで放映出来なかったトーク(の一部)も収録されてます。いや、水木大先生のお話はオモシロすぎてDVDにさえできません(笑)。
 講談界の重鎮田辺一鶴師匠の新作「妖怪軍団修羅場」も特典として収録。

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■編集者Sのウラ情報

 最近驚いたこと。ミッキー・スピレーンの訃報。学生時代に読み漁り、当時でさえ発表されてから相当経っていたので(マイク・ハマーシリーズが発表されたのは1940年代)、亡くなっているものと思い込んでいました。考えてみたら私が学生のころ(30年ほど前ね)、読んでいた日本人作家もかなりの方がまだ現役で活躍中で、つい数年前の現役編集者時代担当もしていましたから驚くほどのことでもないか。
 しかし、学生時代に大好きで読み込んでいた大物作家の担当になったときは、緊張以外の何ものもなかったですね。本物が目の前にいる! それだけでもうダメ。たとえば新人編集者が「大極宮」の三人を前にしたらどんな感想をもつのでしょうか。意外に図太かったりして。
(高松には菊池寛通りがあるのね、S) 

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■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名 (これまでの歴史は→コチラ
 マシンロボ クロノスの大逆襲
 マシンロボって何ですか。マシンとロボットが合体したやつですか。マシンもロボも"機械"ちゃいますのん? それとも映画「妖怪大戦争」に出てきた機怪みたいなやつかな。って、アレはマシン(しかもゴミ)と妖怪の合体だったー。と、ネットで検索かける前にひとりでアホな想像をするのが楽しいです。

 前々号(260号)のウワサのところに載っていますが、その後も着々と「ブレイブ ストーリー」グッズは大沢オフィスに届き続けまして、会議室はさらにスゴイことになっております。
 さまざまな動物系(といったら失礼かも。キ・キーマやミーナに)のキャラクターグッズの中で、私のいちばんのお気に入りは"ライトペンギン"です。でもコレ、映画の中では一瞬しか登場しないんですよねー。というか、二回鑑賞済みの今ですら(二度目はちゃんと「サーカスの場面だよー」って教えてもらったにもかかわらず!)、「いったい君はどこに出ていたの?」ってヌイグルミに問いかける始末。
 三回めを観に行くか、DVDが出るまで待つか(ポーズやコマ送りで探せますからネ)、ライトペンギンを抱きしめながら暑苦しく悩ましく過ごす夏の日でございます。

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■ノリノリ編集後記

 なかなか梅雨が明けないなか、今週で草野球は前半戦が終了しました。チームの状態は近年になく良いのですが、僕個人の成績は入団以来最低の出来です。打率1割台、盗塁激減(出塁できないから)、エラー多発…。なにより走っても守っても、足さばきがギクシャクしているのに違和感を感じました。年々衰えるのは仕方がないけど、あまりにひどい。ほとんど通っていなくても、2月にスポーツジムを辞めたのもいけなかったかなぁ。たまの運動すらしなくなっちゃいましたから。またジムに戻ろうか、などと考えながら、ぼんやり深夜の通販番組を観ていて…買っちゃいました「マッスルトレーナー(重りの入ったシューズ)」!! テレビショッピングで初の購入。竹原元チャンプの真剣な眼差しに、衝動買いです。10日近くかかるといったのに3日で届いたマッスル…重い。玄関に置いておくと引っかかってつまづきます。通勤に使うか迷うところ。でもコレ、通勤で使わなかったら、結局履かない気がするし…。もっと涼しい時季に買えばよかったなどと、つい使わない理由を考えてしまいます。
(大沢さんに売ろうかなぁ、持ってるかな? …ノリ)

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■アンケートから (兼 間違いさがしコーナー)

◆いつも楽しく拝見させていただいています
先日、京浜急行横須賀中央駅に京極噺のポスターが張ってありました。ホームページに何ものっていないのですが、詳しい情報を教えてください。

うお! 検索したらもう告知が出ているのですね。こちらに詳細が届いてないのでノンビリしちゃってました。すみませんすみません。トップページから行ける「イベント情報」に載せておきましたのでご覧くださいませ。ぺこぺこぺこ。(まるひ)

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下の方でコッソリ
■厨子王原稿メール件名の歴史

◆新章突入! 本当にあった"逆襲"シリーズ(仮) 第206号〜

大魔神逆襲 → ゴジラの逆襲 → メカゴジラの逆襲 → キングコングの逆襲 → 北京原人の逆襲 → スケバン刑事風間三姉妹の逆襲 → スターウォーズ帝国の逆襲 → ウルトラQ・ガラモンの逆襲 → ウルトラQ darkfantasy・ガラQの大逆襲 → 亜空間要塞の逆襲 → 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア → フランケンシュタインの逆襲 → 八岐之大蛇の逆襲 → 十津川警部の逆襲 → 虚航船団の逆襲 → 笑犬楼の逆襲 → 劇場版スタートレック2 カーンの逆襲 → 劇場版クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 → スネークマンショー ピテカントロプスの逆襲 → 劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲 → ヴァンパイヤー戦争7 蛮族トゥトゥインガの逆襲 → バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲! → 地底人の逆襲 → ゲゲゲの鬼太郎第三部 妖怪天狐地底王国の逆襲 → ゲゲゲの鬼太郎第四部 逆襲!妖怪さら小僧 → トンデモ一行知識の逆襲 → MOTHER 2 ギーグの逆襲 → 火星人類の逆襲 → アラジン ジャファーの逆襲 → 化石人間の逆襲 → ハリセンボンの逆襲 → 殺人鬼(2) 逆襲篇 → 村上朝日堂の逆襲 → キリオン・スレイの敗北と逆襲 → 新宿少年探偵団 まぼろし曲馬団の逆襲 → 新ジェイムズ・ボンド・シリーズ スペクターの逆襲 → 二階堂警部の逆襲 → 逆襲の地平線 → 秘拳水滸伝2 凶剣軍団の逆襲 → 千里眼 メフィストの逆襲 → ナゴヤ帝国の逆襲 → 創竜伝3・逆襲の四兄弟(ドラゴン) → 社会派くんがゆく! 逆襲編 → 記号論の逆襲 → 風雲ジャズ帖の逆襲 → 蝿男の逆襲 → それいけ!アンパンマン ばいきんまんの逆襲 → 巨人獣 プルトニウム人間の逆襲 → 水曜スペシャル 川口浩探検隊 恐怖! ブラジル魔境に人食いピラニア大軍団を追え! 逆襲死闘 → 怪傑ハリマオ 第二部 ソロ河の逆襲篇 → 月光仮面 第4部 幽霊党の逆襲篇 → 逆襲大蛇丸 → デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲 → ドラえもん ギガゾンビの逆襲 → 十兵衛ちゃん2 シベリア柳生の逆襲 → マリンコングの大逆襲

 

◆旧シリーズ
「更新原稿」をいろいろ変えて遊んでみよう♪[第132号〜第195号]

更新太郎。 → こうしん太郎。 → 高信太郎。 → 香辛料。 → 甲府信玄公。(この133号あたりで件名を本格的なコーナーにされてしまうカワイソウな厨子王) → 子牛ん〜健康です。 → 庚申。元寇。 → 孔子に兼行。 → 乞う、青梗菜。 → 交趾(コーチン)。鬱金(ウコン)。「辛いなあ喰いもんネタ(笑)」というグチつき → 護身拳骨。 → 誤診現行犯。 → 小普請剣豪。 → 子負う繁子。 → こう、おしん激昂。 → 往診変更。 → 孝心言行。 → 恒心儼乎。 → 格子に拳固が。 → 誤診原告。 → (グレイと)交信。(UFOが)減光。説明付き。たまにはこうい(151号でこの件名の続きを皆さんから募集して大盛り上がり!) → 香辛料減量。 → 甲信越へ行こう。 → 荒神信仰。 → 降神、玄黄。 → コーリンえんぴつ。 → 降雨。震源。こ……うッ。 → 「コウ!」「シン? 元気?」「おう」 → 光線銃携行。 → 孝心儼乎。(孝心も儼乎も二度目の登場と、まるひにツッコマレル) →  前回のタイトルは急いでいたので一発変換だったわけです(笑)(言い訳キター!) → 工賃、下向。 → 浩二、けん、コウ(芸能人シリーズスタート?) → 工事・拳・豪 → 放心、テンコー → ちょうちんあんこう → 甲信越先行 → 古神に献香 → 降雨シーン、現場はこう…… → 懇親励行 → 殺しで連行 → 抗菌テント → GO! 真剣、GO!!(横文字初登場) → こう、芯がゲル状。 → こ、悪心、下戸。う。 → 麹、発酵。 → ここ押し。ん? 弦を、こう…… → 古址近郊 → 光子力ビーム!! → 等身大線香 → 拘禁連行 → 狂信勤行 → 高知、雲仙、甲府 → もう死んでんだろう? → 乞う。真剣若人 → 発疹侵攻 → 病身不健康 → ここ、よし、ビンゴ!(終了)

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