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 第187号へ 第188号 2005.1.21 第189号へ 
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆映画「姑獲鳥の夏」試写のため、電通の本社に訪問した宮部とスタッフ数名、豪華なビルと高速エレベータに驚く一群は、まるで社会科見学の小学生のようだったらしい。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆「BS週刊ブックレビュー」
 久しぶりに出演してきました。司会は、去年北海道の「活字フォーラム」でご一緒した児玉清さん。昨年の『パンドラ・アイランド』による柴田賞受賞と今月新刊で出る『ニッポン泥棒』、それと連載がスタートした新宿鮫シリーズの『狼花』について、5〜10分ぐらいの特集コーナーで話した。
 収録が終わったあとは近くの中華料理屋さんで、児玉さんをはじめ同じく司会をつとめた女優の中江有里さんやスタッフをまじえいろいろと話をした。当日は芥川・直木賞の選考会があり、知り合いが候補になっていたので気にかかっていたが今回は受賞にいたらなかった。まあ、賞は時の運もあるから、あれこれ言っても仕方がない…。

◆あとは…
 原稿執筆と並行して、来週の月曜にある大藪春彦賞の選考にそなえてその候補作を読んでいる。書いて読む、書いて読むの繰り返し。先週も書いたとおり淡々と過ぎている。仕事場で自炊をして、一歩も外に出ない日が週に2〜3日はあったりして…。飲みにも行っていないので、お姉さんたちからの営業電話が日増しに厳しく、声に刺があるように感じる今日この頃である。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆『小耳にはさもう ファイナルカット』
 ナンシー関さんの新刊だ! 「小耳にはさもう」シリーズに、まだ本になってないものがあったんだ!
 ということでさっそく買ってきて、しみじみと読んでいます。

◆ゲーム女の生きる道
 何度もグフーを倒して満足したので、やっとゼルダをお休みにして、そういえばケロッと忘れていたわと、「FE聖魔の光石」のエイリーク・ルートをやってます。とはいえ、マップ攻略そっちのけでヴェルニの塔に入りびたってまして、エフラム・ルートと同じだわ。
 エフラム編で反撃で倒しちゃったマリカを仲間にできたのはいいのですが、今度はアメリアを反撃で倒しちゃいました。よりにもよってフランツが! あんた、話しかけるために近づいていったんじゃなかったの? ま、いいや、しょ〜がない。でもこれでまたベスト・エンディングを見られないんですけどね。
 エフラム編ではアスレイ君と支援Aにした、わたくしお気に入りのルーテ嬢。今度は誰とくっつけようかしらん。いえ、支援てそういうシステムじゃないはずなんでしょうが、これもまた一興で。
 何ゆえにまっさらの新しいゲームを始められずにいるのかと申しますならば、月末に「バイオハザード4」が出るからなんだ。今度の敵はゾンビじゃないそうですね?
 どうゆう展開が待っているのだろう。わくわく!

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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆クランクアップ
 ボランティアエキストラのみなさんのご協力を戴きまして『妖怪大戦争』もようやくクランクアップすることができました。
 炎天下の真夏から極寒の真冬まで、文字通り地震雷火事おやじを乗り越えての半年間。スタッフ、キャストのみなさん、そして三池監督、おつかれさまでした。
 企画が企画ですから、ご苦労は並大抵のものではなかったでしょうが、それなのに現場の雰囲気がむちゃくちゃ良かったのはやはり妖怪の馬鹿加減が伝染したからでしょうか。キツイ仕事のはずなのにたいていみんな笑ってるし。「カット」前に監督が笑って椅子から転げる映画はあんまりないです(笑)。
 それにしてもどのカットを観ても面白そうで困ります。特撮だし、操演だし、かぶり物だし特種メイクだしワイヤーアクションだし。新旧のテクが生かされてます。造型のみなさんもメイクのみなさんも、衣裳部のみなさんもまさにフル回転で、というかやりすぎという意見も(笑)。日ごとに新妖怪増えてるし。セットも無茶苦茶すごいし。アクションチームのみなさんも大活躍。俳優部の方々もそれぞれが熱演でした。怪獣映画と違って本編と特撮班が別れていないせいもあって、一丸となって作った感が異様に高いわけです。で、画面は大爆笑。なんたって登場妖怪数は40倍(当社比)。
 旧大映版『妖怪大戦争』はおよそ50体弱のお化けが登場しましたが、今回は着ぐるみ・メイク・作り物だけで200体近いはず。そのうえCG妖怪や、何だかよくわからないモブシーンの妖怪さんが加わりますから、種類だけでも2000は行くでしょう(笑)。数じゃなくて種類ですから。
 ロードオブザリングだって、数はいっぱい出ましたが、種類はそんなにありませんね。あれは同じ種族の人数が多いだけですから。この異様な感じはギネス級。世界初。
 そんな阿鼻叫喚の現場を見事に仕切った三池監督の裁量には頭が下がります。ピリピリするはずの現場が和気あいあいになってしまうんですからスゴイことです。水木思想がすみずみまで行き渡っているわけで、妖怪映画の現場はこうでなくてはいけませんね。ラストカットの「ウエイブ」は辛かったと思いますが(見守っている方も辛かったわけですが)、たしかにものすごい達成感がありましたし。
 ほんとうにお疲れさまでした。
 これから半年かけて、数百カットのCG作成が始まります。これはこれで苦闘が予想されるわけですが、CGチームのみなさんもなにとぞ頑張ってください。期待しています。

 自分の作品が映画化される場合は、もう制作側に預けてしまうわけですから、一切口を出さない主義なわけです。脚本も基本的に目を通すだけ。でも、今回は原作者ではなくプロデュースチームの一員での参加ですから、原案の企画から参加せざるを得ないわけです。ストーリー担当の荒俣さんと妖怪担当の僕はとくに密な打ち合わせを要求されたわけで。脚本も何度も何度も直しましたし、白熱した議論もございました。最終的には荒俣さんみずから監督・脚本チームの脚本合宿に参加してくださいました。
「妖怪映画はホラー映画でも怪獣映画でもない」
「主義主張を通すために戦って、相手を打ちのめして勝つような不毛な構造はいやだ」
「勧善懲悪にはしない」
「でもすっきりしないのはダメ」
「娯楽映画、しかもファミリーピクチャーにしなければいけない」
「しかも馬鹿でなくてはいけない」
「それでもカッコ良くできるはずだ」
 などなどなどと、僕らの提示したハードルはかなり高かったわけです。で、何度も協議。当然予算も問題もありますし。妖怪キャスティング担当としては、予算も考えなくちゃいかんワケで。プロデューサーは青くなったり赤くなったりしたわけで。言うのは簡単ですが作るのは大変なわけですね。
 しかし、最初ゼブラーマンのような顔つきだった三池監督が、撮影が始まるとともに「妖怪の顔」に。仲間だ仲間だ。で、半年。
 いまのところ、妖怪サイドから出された難関はみごとにクリアしているものと思われます。撮影が終って、プロデューサーはゾンビみたいな顔色になってました。がんばれ、あと半年だ(笑)。

 いずれにしても歴史に残る「妖怪映画」となるでしょう(妖怪映画自体他にないけど)。

◆打ち上げ
 で、打ち上げが。
 三池監督はもちろん、大水木しげる先生もご降臨。宮部安寿姫、そしてなんと大沢山椒太夫まで。荒俣先生は残念ながらスケジュールが合わなかったわけですが、代参された奥様がお読みになったメッセージは白眉。つうか爆笑。菅原文太さんや栗山千明さん、宮迫博之さん、阿部サダヲさん(素顔では初めてお会いしたという事実)、そして神木隆之介くん、そして初めて見る素顔の妖怪さんたち、すでに戦友と化したスタッフ一同で、撮影完了をお祝いしました。
 星戦争も宇宙戦争も蹴散らして、今年の夏は稀に見る反戦映画・妖怪大戦争ですね。


厨子王のあいさつ

三人そろって



◆小朝師匠
 と、久し振りにお会いしました。
 某企画のための撮影でございます。詳細はまだ公表されていないと思われますが、伝統文化担当のわたくしとしましては大変興味深いコラボ企画で。
 お楽しみに。

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■編集者Sのウラ情報

「大極宮フェア2005」も今週末から本格展開です。読み残していた作品がありましたら是非お買い求めください。ただ三回目ともなりますと「大極宮」を毎週ご覧になるような読者の皆さん方にはもう読み残しは無いよ、買うものは無いよと言われてしまいそうです。
 何分にも「大極宮フェア」は三人しかも文庫限定のフェアですので毎年作品を大幅に入れ替えるということが難しい、というより不可能ですのでどうしても毎年同じような構成になってしまいます。純粋な文庫新刊というと、三人合わせても年間6点前後ぐらいでしかありませんから。
 それでも毎年続けるのは一人でも多くの方に三人の作品に接していただきたい、本好きなってもらいたいという思いからです。
 ポスターやPOPを見るだけでもかまいませんので、フェアを覗いてください。その際には「大極宮」未体験のお友達を連れて行っていただけると嬉しいです。(K川書店VSオフィス因縁のマージャン対決まるひのバカつきでオフィス圧勝、S)

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■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名 (これまでの歴史は→コチラ
 狂信勤行
 拘禁連行されたあげく、洗脳。今や立派な狂信の徒と化した彼は、等身大線香の煙がもうもうとたちこめる中、夜明け前から勤行に励んでいる。いつか自分の両眼が"光子力ビーム!!"を放つ日が来ることを信じて…。白く煙った視界の先にそびえ立つ本尊・魔神号。その姿を一心に仰ぎ見る彼の瞳は、ビームよりもずっと危険な光を帯びているのであった。

 3年前から参加させていただいてる「推理作家協会麻雀大会」が、明日(2005/1/22)開催されます。今年も出場します。でも昨年1月の大会以来一回も牌に触っていない状態じゃあマズイよな、いくらなんでもな! というわけで、K川書店の編集者二名とS氏にお付き合いいただいて、リハビリしてきました〜。
 でもでも、(S氏も書いてますが)必要なかったかも〜♪ 快調に点棒を増やす私の前に、K川チームI氏は早々に戦意喪失。M氏孤軍奮闘するも、私の「リーチイッパツピンフチャンタ三色イーペードラドラ」親倍爆弾に轟沈。S氏は終始マイペースで良くも悪くもなし。終わってみれば私の一人勝ち〜♪
「リハビリでこんなにツキを使ちゃったら、本番はきっとダメだね」とは、打ちのめされたK川チームの捨てぜりふ。ま、自分でもそんな気がしますけどね。同じく明日出場する彼らにだけは負けたくありませんな。
 って、相変わらず「点数計算できませーん。危険牌なんかわかりませんー」なサルには、ツキだけが頼りです。麻雀の神様、明日もよろしくお願いしますよ〜。

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■ノリノリ編集後記

 レンタルビデオ屋に足しげく通い、やっと観ました『24 TWENTY FOUR』シーズンIII。このシリーズは長いけどとにかく面白い。I、II、IIIともハズレなし。借りたい巻が貸出中だとがっかりしながらも、残り3巻ぐらいからは「あと数時間で終わってしまう」という寂しさもあったり…。次回作は『48』とか『72』にしてもらいたいぐらい。その次回作となるシーズンIVは年明けから放送が始まったらしい。レンタルビデオで観れるのは秋以降か? 待ちどおしいねえ。ちなみにお気に入りのキャラはシェリー・パーマー大統領夫人。
(イラつくけどキムもいいかな…ノリ)

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■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆最近、このページを知ったのですが、確か、(アンケートより)の所に書いてあった朗読会の福岡(小倉)での開催というのは、もう終わってしまったものなのでしょうか?
小倉に住む者として、気になってしょうがありません。

小倉公演は1年前(2004年1月25)に終了しています。バックナンバー140号にその様子が載っています。誤解させちゃって申し訳ございませんです! ぺこぺこ。(まるひ)

◆ 「週刊ブックレビュー」大沢さんが出るのですね。嬉しい!!
1月23日(日) PM8:00〜8:54となっていますが、AM8:00〜だと思います。見逃しちゃうといけないのでご連絡です(笑)

ぎゃああああ! しまったあああ! またやってもーたあああ! 速攻でコッソリ修正いたしました。ありがとうございますううう! ぺこぺこぺこ。(まるひ)

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下の方でコッソリ
◆厨子王原稿メール件名の歴史(本人確認用?)

更新太郎。 → こうしん太郎。 → 高信太郎。 → 香辛料。 → 甲府信玄公。(この133号あたりで件名を本格的なコーナーにされてしまうカワイソウな厨子王) → 子牛ん〜健康です。 → 庚申。元寇。 → 孔子に兼行。 → 乞う、青梗菜。 → 交趾(コーチン)。鬱金(ウコン)。「辛いなあ喰いもんネタ(笑)」というグチつき → 護身拳骨。 → 誤診現行犯。 → 小普請剣豪。 → 子負う繁子。 → こう、おしん激昂。 → 往診変更。 → 孝心言行。 → 恒心儼乎。 → 格子に拳固が。 → 誤診原告。 → (グレイと)交信。(UFOが)減光。説明付き。たまにはこうい(151号でこの件名の続きを皆さんから募集して大盛り上がり!) → 香辛料減量。 → 甲信越へ行こう。 → 荒神信仰。 → 降神、玄黄。 → コーリンえんぴつ。 → 降雨。震源。こ……うッ。 → 「コウ!」「シン? 元気?」「おう」 → 光線銃携行。 → 孝心儼乎。(孝心も儼乎も二度目の登場と、まるひにツッコマレル) →  前回のタイトルは急いでいたので一発変換だったわけです(笑)(言い訳キター!) → 工賃、下向。 → 浩二、けん、コウ(芸能人シリーズスタート?) → 工事・拳・豪 → 放心、テンコー → ちょうちんあんこう → 甲信越先行 → 古神に献香 → 降雨シーン、現場はこう…… → 懇親励行 → 殺しで連行 → 抗菌テント → GO! 真剣、GO!!(横文字初登場) → こう、芯がゲル状。 → こ、悪心、下戸。う。 → 麹、発酵。 → ここ押し。ん? 弦を、こう…… → 古址近郊 → 光子力ビーム!! → 等身大線香 → 拘禁連行

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