週刊大極宮バックナンバー

 第279号へ 第280号 第281号へ 
 最新号へ 2006.12.15

▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆妖怪シリーズの愛蔵版の装幀には、何冊か揃った段階で判る仕掛けがあるらしい。が、スタッフたちは誰も見つけられず…。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆宮崎遠征
『狼花』の打上げで、光文社W・T両氏と宮崎に行ってきました。前回このコーナーの原稿では、雨が降ったらふたりのケツを蹴りあげるぞと宣言していたのですが、なんと予報に反して晴れ。しかも半袖でも汗をかくほどの暑さ。素晴らしい天気に恵まれました。キャディーさんの話では、これほど暖かいのはさすがにめずらしいとのこと。両人の日頃のおこないが良いとは思えないんだけども…刊行にこぎつけるため、もろもろあった難事をクリアしたW氏に天が微笑んだのかもしれない。
 フェニックスカントリークラブには、ダンロップオープンのときにタイガー・ウッズがティーショットを飛ばした地点に、プレートが立っている。これがまぁ、320とか330ヤードという人間とは思えない地点。しかもバックティーからだから、「ハァ〜」…という感じ。とてつもない飛距離。いくらウッズを好きなオイラでも、プレーしているうちにだんだん嫌いになりそうだった。

 夜は"西橘通り"という盛り場にくり出し、居酒屋やステーキ屋で美味しい鶏肉や牛肉を堪能しました。それにしてもこの宮崎の盛り場というのは、じつに昭和の匂いが色濃く残っている。石畳の裏路地に迷いこむと袖を引くおばさんがいたり、街灯にしがみついている酔っぱらいのおじさんがいたり…まるで古い映画のセットの中でお酒を飲んでいるような気分になり、なんだかうれしくなってしまった。
 滞在した二晩とも締めに通ったのが「K」というBAR。若くて控え目で気の利くバーテンさんがいて、そこで寝酒にウイスキーを飲んでからホテルで爆睡したのでした。

▲TOP
■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆今週はお休みさせていただきます。

▲TOP
■厨子王の逆襲 〜京極夏彦のコーナー

◆メンテナンス
 書斎のシステムメンテ&アップグレードがやっと終了しました。まる三
日かかったわけです。
 まだ解決せねばならんことは幾つか残ってます
 が、おおむね復旧。
 ご協力いただいた大勢のみなさん、ありがとうございました。
 でもって更新が遅れてスイマセンでした。

◆怪大賞
 暮の風物詩・『怪』(角川書店)怪大賞の選考会が行われました。写真だけ先行でアップされてましたが。
 今年の水木大先生はしこたまお元気でいらっしゃいました。採点も例年より30点増し(当社比)。でもって、名言格言が炸裂。

「シアワセなんてものはどれも算数で満点とったようなもんですよアナタ。そんときはウレシイけどね、まあその程度です」

「六十歳を過ぎて本格的なシアワセがおとずれたわけです。四十くらいもシアワセだったけれども、その時期は金塊をかき集める時期だからエラかった(大変だった)わけですよ」

「八十五を過ぎたらアンタ、死から遠ざかったような気がするんだなあ」
 近付かずに遠ざかった!!! スゴイ。

 荒俣先生と私は、ひたすらうなずき、感心し、笑い転げたわけでした。
 いや、ちゃんと選考はしましたよ。
 荒俣さんいわく、
「今年のポイントはポジティブかどうかです」
 確かにホラーでも怪談でもなくて、「妖怪的」な賞ですからね、おっしゃるとおり。
 というわけで、ネガティブパワーの出てる作品は優れていてもワリを喰ってしまいますね。
 で、めでたく決定。今年は個人賞ではなく、大賞、優秀賞、しょうれい賞(ひらがな)の三賞におさまりました。


吟味ちゅう

吟味ちゅう


選考ちゅう

選考ちゅう


名言格言 炸裂ちゅう

名言格言 炸裂ちゅう


◆怪忘年会
 その後、多田克己さん、村上健司くん、巨大生物兵器Uさん、ライターL君や水木プロのみなさんとともにこれまた恒例の怪忘年会。
 水木大先生はフグのお造りを二皿ペロリ(いや、ペンロッ、という感じかしら)と平らげられてますます絶好調。
 でもって、毘沙門天の前で集合写真を撮ったわけですね。
 さらに、二次会三次会で悪人編集長Gや虚言工作員Oとともに来年にむけた悪巧みの数々を練り上げる私たち。
 むふふふ、来年の「怪」+水木サンの躍進に御期待くださいね。
 来年は妖怪方面は盛り上がる……予定(笑)。
 その前に『怪』の表紙やらなくちゃだ。


怪の忘年会でした

怪の忘年会でした



毘沙門天前

毘沙門天前


◆と、いうわけでイロイロ出ました
 まず、『幽・第六号』(メディアファクトリー)ができ上がりました。
 なんだか知らないですが、たくさん載ってます。
 幽怪談文学賞の選考会の模様や短編賞受賞作も掲載されてます。
 いや、東編集長を中心にこちらも悪巧み進行中。来年は怪談方面も充実 することでしょう。

 それから、『異の世界』第一期の掉尾を飾る『動物妖怪譚上』(中央公論新社)も完成。
 読みにくかったあの本が、こんなにキレイになって感無量。
 いわゆる「デジタルリマスター」状態。VHS三倍速→ブルーレイディスクくらいの変わりようです。
 くわえて下巻に併録されている「妖怪変化語彙」の村上健司君による校訂は涙モノです。旧版をお読みの方は「えーそうだったのかー」的オドロキが満載。
 編集N嬢がノロウィルスと戦いながら作っただけのことはあります。
 でもって第二期の悪巧みも進行中。

 で。
 少し前になりますが、黄表紙研究で知られるアダム・カバットさんが『ももんがあ対見越し入道 江戸の化け物たち』(講談社)を上梓されました。
 化け物総登場で、好きな人にはたまりません。平易に書かれておりますので、初心者でも安心。もちろんヘビーユーザーも納得の内容。じっくり江戸お化けの世界に浸れます。

 で。
 とうとう、ついに、やっと、出ました。
ゲゲゲの鬼太郎60sDVDBOX&70sDVDBOX』(ポニーキャニオン)。
 いやーーーーーーーーーーー待たされましたねえ。60s(モノクロ判)は初ソフト化のエピソードも数本含まれてますし、なにより音質が飛躍的に良くなってますし。感涙です。
 何百回観たっていいわけですよ。わはははは。
 ちなみに、いずみたくさん作曲の劇伴CDも発売されます。いままで、断片的にしか出ていなかったファースト鬼太郎BGMの集大成。
 ファースト鬼太郎BGMは、過去にもLP二枚、CD一枚が発売されていますが、そのすべてを合わせても全体の三分の二に満たなかったわけで(しかもとっくに発売終了)、今回は現存する曲を完全網羅。
 何百回聴いたっていいわけですよ。わはははは。

 で。
 まあ今年ももうおしまいです。
 みなさんお世話になりました。
(あのう、年内あと一回更新があります。お忘れなく…by まるひ)

▲TOP
■編集者Sのウラ情報

 この更新原稿も残すところあとわずか。今年の出版界をふり返ってみようと思ったのですが、春先のことなんてすっかり忘れてますね。話題性でいうとやはり「ダ・ヴィンチ・コード」の大ヒットでしょうか。ほんとK書店はこういうのを売るのは上手いですね。しかし皆さん下巻まで到達されたのでしょうか。ところでこういった上・中・下巻物は、中が忘れ去られてしまうことが往々にしてあるのです。上・下巻物で読まれてしまうのですね。それで意外に気づかれなかったり。それが嫌さに数字表記にすると今度はシリーズ物と勘違いされます。いずれにしろ気をつけましょうということです。総括になっとらん。
(読書量がまた減った……S)

▲TOP
■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名(これまでの歴史は→コチラ
 喜劇・駅前大極宮
 お、おおおお? 新シリーズのヨカン!
 というわけで、厨子王は、システムメンテナンスのため、更新日の金曜に原稿が書けなかったわけです。で、さらに私が週明け月曜に(原稿はちゃんと届いていたのに)休んだため、アップが遅れてしまいました。
 どうもすみませんんん。おわびに写真を二枚追加しておきました。ぺこ。

 会議室のテーブルに、ぶあつい愛蔵版『姑獲鳥の夏』、『魍魎の匣』、『狂骨の夢』を、立てて並べたり横に寝かせたり、カバーをはぎ取ってみたりページをめくったり、上から見たり目を細めてみたり…
 眉間にシワを寄せながら、あーでもないこーでもないと言い合っているスタッフが三人(オーツカ・ハル、ヨーコ、まるひ)。
「2007本格ミステリ◆ベスト10」の『装幀大賞 選考座談会』の最後に千街さんがおっしゃってます。「妖怪シリーズの単行本には何冊か揃った時点で判る仕掛けがある」と…
 これを読んで「うわあ! 気になるううう!」「よおおおし!」と意気込んだのはいいんですけどね。
 三人寄れば文殊の知恵! でナントカなると思いきや…
 まーーーーーったくゼンッゼンさーーーーーっぱり判りませんでした。むう。
 厨子王にきけば教えてくれるかもしれないですが、ソレはなんか悔しい。文殊になりそこねた我ら凡人トリオはモンモンとしております。
 今出ている三冊でも仕掛けを見破るのは可能だそうですので、お持ちの方はぜひチャレンジしてみてくださいね〜。(そしてわかったらコッソリ教えてください)

▲TOP
■ノリノリ編集後記

 なんとなんと12月24日に中山競馬場で行われる「有馬記念」に、我が愛馬ウインジェネラーレ号が出走することになりそうです。先日締め切られた最終登録の結果、16頭しかいなかったため。ファン投票は圏外、賞金もぜんぜん少ないのですが…なんたるラッキー、申し訳ございません。
 しかしまぁ…私も感慨深いものがあります。右眼失明、背骨湾曲、腰部不安と続き(詳しくは203号、269号のこのコーナーを参照)、復帰は困難といわれていた馬が一年の競馬を締めくくる暮れの大舞台に立つなんて。
 この秋、中山で復帰してから東京、中京と3走連続で口取り写真の準備(スーツにネクタイ姿)をして応援に行っていたのですが、まさか有馬記念も馬主(400分の1だけど)として観戦できるとは…。夢のような話です。着順なんてどうでもいい。とにかく無事に走ってもらいたい。てゆうか、レースまでを無事に過ごしてもらいたい。騎手は日経賞でゼンノロブロイに競り勝ったときの蛯名。父タマモクロスの血をもう一度呼び覚ましてくれないかなぁ…って、やっぱり着順を気にしちゃってる。まあ掲示板に載れば御の字です。ディープインパクトと一緒に走る。それだけでも十分すぎますね。(と言いつつ、馬券いくら買おうか…悩むノリ)

▲TOP
■アンケートから (兼 間違いさがしコーナー)

◆ 日曜日になっているのに間違いを見つけてしまいました。
まるひのコメントのなかで「とんでもないことになるかもしれません」が「とんでもないことになるかもれません」で「し」が抜けてましたよ。

ご指摘ありがとうございます! 月曜日にコッソリ直しました〜。(まるひ)

▲TOP

 第279号へ 大極宮トップページに戻る
トップページに戻る
第281号へ 
 最新号へ








下の方でコッソリ
■厨子王原稿メール件名の歴史

◆新章突入! 本当にあった"逆襲"シリーズ(仮) 第206号〜

大魔神逆襲 → ゴジラの逆襲 → メカゴジラの逆襲 → キングコングの逆襲 → 北京原人の逆襲 → スケバン刑事風間三姉妹の逆襲 → スターウォーズ帝国の逆襲 → ウルトラQ・ガラモンの逆襲 → ウルトラQ darkfantasy・ガラQの大逆襲 → 亜空間要塞の逆襲 → 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア → フランケンシュタインの逆襲 → 八岐之大蛇の逆襲 → 十津川警部の逆襲 → 虚航船団の逆襲 → 笑犬楼の逆襲 → 劇場版スタートレック2 カーンの逆襲 → 劇場版クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 → スネークマンショー ピテカントロプスの逆襲 → 劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲 → ヴァンパイヤー戦争7 蛮族トゥトゥインガの逆襲 → バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲! → 地底人の逆襲 → ゲゲゲの鬼太郎第三部 妖怪天狐地底王国の逆襲 → ゲゲゲの鬼太郎第四部 逆襲!妖怪さら小僧 → トンデモ一行知識の逆襲 → MOTHER 2 ギーグの逆襲 → 火星人類の逆襲 → アラジン ジャファーの逆襲 → 化石人間の逆襲 → ハリセンボンの逆襲 → 殺人鬼(2) 逆襲篇 → 村上朝日堂の逆襲 → キリオン・スレイの敗北と逆襲 → 新宿少年探偵団 まぼろし曲馬団の逆襲 → 新ジェイムズ・ボンド・シリーズ スペクターの逆襲 → 二階堂警部の逆襲 → 逆襲の地平線 → 秘拳水滸伝2 凶剣軍団の逆襲 → 千里眼 メフィストの逆襲 → ナゴヤ帝国の逆襲 → 創竜伝3・逆襲の四兄弟(ドラゴン) → 社会派くんがゆく! 逆襲編 → 記号論の逆襲 → 風雲ジャズ帖の逆襲 → 蝿男の逆襲 → それいけ!アンパンマン ばいきんまんの逆襲 → 巨人獣 プルトニウム人間の逆襲 → 水曜スペシャル 川口浩探検隊 恐怖! ブラジル魔境に人食いピラニア大軍団を追え! 逆襲死闘 → 怪傑ハリマオ 第二部 ソロ河の逆襲篇 → 月光仮面 第4部 幽霊党の逆襲篇 → 逆襲大蛇丸 → デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲 → ドラえもん ギガゾンビの逆襲 → 十兵衛ちゃん2 シベリア柳生の逆襲 → マリンコングの大逆襲 → マシンロボ クロノスの大逆襲 → 宇宙戦艦ヤマト 暗黒星団帝国の逆襲 → 逆襲(終了)
 

◆旧シリーズ
「更新原稿」をいろいろ変えて遊んでみよう♪[第132号〜第195号]

更新太郎。 → こうしん太郎。 → 高信太郎。 → 香辛料。 → 甲府信玄公。(この133号あたりで件名を本格的なコーナーにされてしまうカワイソウな厨子王) → 子牛ん〜健康です。 → 庚申。元寇。 → 孔子に兼行。 → 乞う、青梗菜。 → 交趾(コーチン)。鬱金(ウコン)。「辛いなあ喰いもんネタ(笑)」というグチつき → 護身拳骨。 → 誤診現行犯。 → 小普請剣豪。 → 子負う繁子。 → こう、おしん激昂。 → 往診変更。 → 孝心言行。 → 恒心儼乎。 → 格子に拳固が。 → 誤診原告。 → (グレイと)交信。(UFOが)減光。説明付き。たまにはこうい(151号でこの件名の続きを皆さんから募集して大盛り上がり!) → 香辛料減量。 → 甲信越へ行こう。 → 荒神信仰。 → 降神、玄黄。 → コーリンえんぴつ。 → 非更新。 → 故・牛毛雲崗氏(享年88歳)。 → 降雨。震源。こ……うッ。 → 「コウ!」「シン? 元気?」「おう」 → 光線銃携行。 → 孝心儼乎。(孝心も儼乎も二度目の登場と、まるひにツッコマレル) →  前回のタイトルは急いでいたので一発変換だったわけです(笑)(言い訳キター!) → 工賃、下向。 → 浩二、けん、コウ(芸能人シリーズスタート?) → 工事・拳・豪 → 放心、テンコー → ちょうちんあんこう → 甲信越先行 → 古神に献香 → 降雨シーン、現場はこう…… → 懇親励行 → 殺しで連行 → 抗菌テント → GO! 真剣、GO!!(横文字初登場) → こう、芯がゲル状。 → こ、悪心、下戸。う。 → 麹、発酵。 → ここ押し。ん? 弦を、こう…… → 古址近郊 → 光子力ビーム!! → 等身大線香 → 拘禁連行 → 狂信勤行 → 高知、雲仙、甲府 → もう死んでんだろう? → 乞う。真剣若人 → 発疹侵攻 → 病身不健康 → ここ、よし、ビンゴ!(終了)

▲TOP