第1回 (2006/6/10)
大 沢 在 昌
「この街を嫌いにならないでくれ。いいところなんだ」
『灰夜 新宿鮫VII』 大沢在昌
光文社文庫 … P385
 宮本の幼馴染みである古山が、鮫島に向かって小さく微笑みながら言うセリフ。これから決死の覚悟で出て行く緊迫した状況下での男達の友情に心が熱くなった。
かわさき 37歳 男性 東京都
「大丈夫です。私にとって一番の友人はここにいますよ。それに、私がその人をなくすことはあっても、その人が私をなくすことはない。なぜなら、私が死ぬときはあなたも死んでいる」
「自信があるんだな」
『野獣駆けろ』 大沢在昌
講談社文庫 … P258
 信頼すべき親友を持つ者達のみ言える台詞。
 ゲームと吐き捨てる清水の言葉に、やれやれといった感じの圭介。戦いの合間の少し緩いやり取りはこの後の戦いの過酷さを伺えるシーン。
 ハードボイルドの極致!鳥肌!
BRIGADE 29歳 男性 東京都
「僕は女性を知りません。僕に教えてくれませんか?」
『黄龍の耳』 大沢在昌
集英社文庫 … P235
 この愚直なセリフを吐いた主人公はみごと相手の女性と一夜をともにします。主人公の名は「棗希郎右衛門(ナツメキロウエモン)」。私はこの作品と主人公を10年ぐらい前「ヤングジャンプ」で連載していたマンガで知りました。画は「夜王」の井上紀良。けっこうエロでした。それもそのはず…この主人公、こんなこと言ってますがじつは伝説の力の持ち主で、右耳のピアスを外せば(封印を解けば)金と女が自由自在になるのです。もっともマンガや小説ではこの"力"が元で事件が起こるのですが。
 当時私は主人公をなんとも羨ましく思いました。合コンに行くたびにキロウの"力"が欲しかった…。今でもこの"力"に憧れます。いや…年をとった今だからこそ欲しい。それが多少の危険を伴うとしても。
福耳 35歳 男性 東京都
「確かに新宿は中国人の街だからな、可能性はゼロじゃない。鮫でも核爆弾には勝てんだろうしな」
『帰ってきたアルバイト探偵』 大沢在昌
講談社ノベルス … P314
【お〜っ!こうきたかぁ〜!!!】って感じでちょっと笑ってしまいました(^^;。
 久々に隆君と涼介さん登場に舞台は新宿…接触はないにしても【きっとお互いの存在は知っているはず】なぁ〜んて何かを期待しつつ読み始め、結末に近づきそれどころでは無くなってきて【うわぁ〜どうなっちゃうのよ?!】って時に出てきた涼介さんのこのセリフ…『確かに勝てないよね』って言ってしまいました(笑)。
 隆君も涼介さんも島津さんも…みんなカッコ良くて好きなセリフはたくさんあるけれど、何故か…今一番思い浮かぶのはこのセリフかなぁ……
和玉 33歳 女性 群馬県
「仁、王」
 囁いた。仁王の目が広がった。仁王の口もとが震えた。
「本当なのか……」
「もっと、早く……気づくかと思ってた……。この、唐、変、木……」
『天使の牙』 大沢在昌
角川文庫(下巻) … P405
 子供のころから男扱いされていた明日香が、最愛の男性"仁王"の腕の中で本当の自分を気付いてもらうために言ったセリフです。
 仁王を二度も悲しませたくない一心で、自分は"明日香"だと言わずにいたアスカの強さは、すぐに折れちゃうへなちょこ精神しか持ち合わせの無い私にとって、憧れですらあります。
 美人でスタイルが良くて美脚(?)な女性が多い大沢作品ですが、その真逆のような"明日香"は大好きなキャラです。
 そんな明日香の体は最初の50数ページで消えてしますのですが…本当の明日香がそうゆう女性だったからこそパーフェクトな容姿を持った"アスカ"が際立ってかっこいいです!
ひつじ 30歳 女性 東京都
「ちがう。お前と俺は特別だ。俺は秋田から一千二百万もの人がいるこの街に出てきて、お前と出会った。一千二百万だぞ。そしてお前を好きになったんだ」
『北の狩人』 大沢在昌
幻冬舎文庫(下巻) … P67
『北の狩人』のなかで梶が杏に言う口説き文句。
 あぁ、こういう口説き方もあるのかと、関心してしまった梶の一言。
 けど東京から出向で人口の少ない村に来たボクには、とっても使いずらい口説き文句…
「俺は東京から出てきて270人(お年寄り含む)もの人がいるこの街に出てきて、お前と出会った。270人(お年寄り含む)だぞ…」
 ……東京に戻ってから使おう。
猫のごんごん 27歳 男性 新潟県
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